四部
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トムと一緒にホテルへ帰ったら、仗助と承太郎が疲労困憊な様子で座り込んでいた。その仗助の隣には何故かサングラスを掛けた赤ん坊を抱いたジョセフが座っていて、抱いた赤ん坊をあやしている。
「……また隠し子」
「トム。冗談でもそれはやめなさい。何があったぁ?」
「斑鳩……スタンド使いだ」
「誰が」
「その赤ん坊だ」
承太郎が指差したジョセフの腕の中の赤ん坊を振り返るも、特におかしいところは無いように思えた。あえて言うなら何故かサングラスと顔中にファンデーションを塗りたくっているところか。
近付いて顔を覗き込めば、大体生後半年といったところか。首は座っているものの乳離れは完全にはしていないかもしれない。アマネを見てキャッキャッと機嫌良さそうに声を上げている。
「親は?」
「分からん。透明になるスタンド能力を持っている。ストレスで周囲も透明にすることまでは判明したが」
「ふうん。それで空条達が疲れてんのはぁ?」
それを訪ねると承太郎も仗助も気まずげに顔を逸らした。ジョセフだけが困ったように苦笑している。
「わしら赤ん坊の世話などよう分からんからのぉ」
つまり慣れない赤ん坊の世話で気疲れしたか。仗助はともかくジョセフは年寄りとはいえ子供を育てた経験があるだろうし、承太郎だって自分の娘の世話をしたことがある筈なのに、男親というのはこれだから困る。
自分も本来はその男親へ分類されるという事実を頭の片隅へ追いやり、アマネはジョセフから赤ん坊を受け取った。抱き手が変わったことが分かって不快になったらしい赤ん坊の手や足が透明になったが、暫く何も言わずに抱いていると再び色が戻ってくる。
「アマネさんスゲーっすね。オレらあんなに苦労したってのに」
「父さんは特別だからね」
何故そこでトムが胸を張るのか分からないが、可愛いので気にしない。
「母親の捜索は?」
「それがこの子を拾った辺りを探してみたけど、なーんも見つからなかったっス。暗くなっちまったから仕方なくホテルへ連れてきたんスよ」
「……捨てられたのかも」
トムがアマネの腕の中の赤ん坊を見ながら呟く。産みの親へ捨てられてアマネに出会うまで孤児院にいたトムへこの話題はあまりよろしくはないだろう。
そうでなくとも、ストレスを感じるとスタンド能力を発動させてしまう赤ん坊など普通の母親にとっては恐怖でしかあるまい。赤ん坊は小さければ小さいほどストレスに左右される生き物だ。きっと頻繁に透明になっていただろう。
それを怖いと思わない度胸の母親が、いないとは言い切れない。
上の中でぐずり始めた赤ん坊をトムへ渡す。
「ほ乳瓶とか煮沸消毒してあります?」
「……また隠し子」
「トム。冗談でもそれはやめなさい。何があったぁ?」
「斑鳩……スタンド使いだ」
「誰が」
「その赤ん坊だ」
承太郎が指差したジョセフの腕の中の赤ん坊を振り返るも、特におかしいところは無いように思えた。あえて言うなら何故かサングラスと顔中にファンデーションを塗りたくっているところか。
近付いて顔を覗き込めば、大体生後半年といったところか。首は座っているものの乳離れは完全にはしていないかもしれない。アマネを見てキャッキャッと機嫌良さそうに声を上げている。
「親は?」
「分からん。透明になるスタンド能力を持っている。ストレスで周囲も透明にすることまでは判明したが」
「ふうん。それで空条達が疲れてんのはぁ?」
それを訪ねると承太郎も仗助も気まずげに顔を逸らした。ジョセフだけが困ったように苦笑している。
「わしら赤ん坊の世話などよう分からんからのぉ」
つまり慣れない赤ん坊の世話で気疲れしたか。仗助はともかくジョセフは年寄りとはいえ子供を育てた経験があるだろうし、承太郎だって自分の娘の世話をしたことがある筈なのに、男親というのはこれだから困る。
自分も本来はその男親へ分類されるという事実を頭の片隅へ追いやり、アマネはジョセフから赤ん坊を受け取った。抱き手が変わったことが分かって不快になったらしい赤ん坊の手や足が透明になったが、暫く何も言わずに抱いていると再び色が戻ってくる。
「アマネさんスゲーっすね。オレらあんなに苦労したってのに」
「父さんは特別だからね」
何故そこでトムが胸を張るのか分からないが、可愛いので気にしない。
「母親の捜索は?」
「それがこの子を拾った辺りを探してみたけど、なーんも見つからなかったっス。暗くなっちまったから仕方なくホテルへ連れてきたんスよ」
「……捨てられたのかも」
トムがアマネの腕の中の赤ん坊を見ながら呟く。産みの親へ捨てられてアマネに出会うまで孤児院にいたトムへこの話題はあまりよろしくはないだろう。
そうでなくとも、ストレスを感じるとスタンド能力を発動させてしまう赤ん坊など普通の母親にとっては恐怖でしかあるまい。赤ん坊は小さければ小さいほどストレスに左右される生き物だ。きっと頻繁に透明になっていただろう。
それを怖いと思わない度胸の母親が、いないとは言い切れない。
上の中でぐずり始めた赤ん坊をトムへ渡す。
「ほ乳瓶とか煮沸消毒してあります?」