五部
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長いこと話していると通信を傍受される可能性があるとして、ローマのコロッセオで落ち合う事を決めて通信を切った。ブチャラティが外の二人へ行き先が決まったことを伝えに行くのに、トムは酷く疲れた気分でソファへ座る。
戻ってきたブチャラティが傍に来た。湯に浸かっていたナギニをタオルで拭いてジョルノも傍に来る。
「……時間潰し程度でいい。君と『矢』の関係を教えてくれないか」
ナギニがジョルノの手からトムの肩へと降りてきた。
「僕の父さんは、スタンド使いについて調べる仕事をしてる。二年前、仕事で日本へ行って、そこで僕は初めて『矢』のことを知ったんだ」
二年前の杜王町。
「そこで『矢』はとある目的からスタンド使いを増やす為に利用されていた。スタンド使いを増やし、望む能力を持ったスタンド使いを捜し出そうとしてた。結果的にそれは今も叶ってないんだけどね」
「つまり日本にも、組織みたいにスタンド使いがたくさん居るの?」
「スタンド使いは先天性な人だっているから、一概に矢が理由だとは言えない。ジョルノは知ってるけど、康一さんもそうして二年前に矢で貫かれた一人だ」
トリッシュとブチャラティは知らない名前だが、ジョルノは納得したようだった。そういえば康一はネアポリスで無事に帰国までやっているだろうか。思い切り忘れていたが康一も高校生なので大丈夫だろう。
「利用されていた矢は父さん達が回収した。もう一本は回収する前に爆発して破壊された。僕が知ってる矢のことはそれだけ。父さん達がスタンドについて知ったのは十二年前。……僕が生まれる少し前のことだ」
「――ちょっと待ってくれ。今、なんて言った?」
「? 十二年前?」
「違うわよ! アナタ十二歳なの!?」
何故かトリッシュが驚いているがトムには理由が分からなかった。だが見ればブチャラティもジョルノも同じように驚いている。
ブチャラティはともかくジョルノが驚くのは謎だ。彼の父親が居なければ、彼の父親が『カキョウイン』を殺さなければトムは生まれてくることは無かった。
だがよく考えれば、ジョルノはそもそも父親の事を全くと言っても良いほど知らないようなので、トムが生まれた理由など推し量ることすら出来ないだろう。
だがどうやら、驚いていた理由は違うらしい。
「十二歳!? まだ子供じゃないかッ!」
「ジョルノとトリッシュお姉さんだってまだ十五歳じゃないか。三つ違うだけだよ」
「そんなに子供だと思ってなかった! 嘘だろ!?」
戻ってきたブチャラティが傍に来た。湯に浸かっていたナギニをタオルで拭いてジョルノも傍に来る。
「……時間潰し程度でいい。君と『矢』の関係を教えてくれないか」
ナギニがジョルノの手からトムの肩へと降りてきた。
「僕の父さんは、スタンド使いについて調べる仕事をしてる。二年前、仕事で日本へ行って、そこで僕は初めて『矢』のことを知ったんだ」
二年前の杜王町。
「そこで『矢』はとある目的からスタンド使いを増やす為に利用されていた。スタンド使いを増やし、望む能力を持ったスタンド使いを捜し出そうとしてた。結果的にそれは今も叶ってないんだけどね」
「つまり日本にも、組織みたいにスタンド使いがたくさん居るの?」
「スタンド使いは先天性な人だっているから、一概に矢が理由だとは言えない。ジョルノは知ってるけど、康一さんもそうして二年前に矢で貫かれた一人だ」
トリッシュとブチャラティは知らない名前だが、ジョルノは納得したようだった。そういえば康一はネアポリスで無事に帰国までやっているだろうか。思い切り忘れていたが康一も高校生なので大丈夫だろう。
「利用されていた矢は父さん達が回収した。もう一本は回収する前に爆発して破壊された。僕が知ってる矢のことはそれだけ。父さん達がスタンドについて知ったのは十二年前。……僕が生まれる少し前のことだ」
「――ちょっと待ってくれ。今、なんて言った?」
「? 十二年前?」
「違うわよ! アナタ十二歳なの!?」
何故かトリッシュが驚いているがトムには理由が分からなかった。だが見ればブチャラティもジョルノも同じように驚いている。
ブチャラティはともかくジョルノが驚くのは謎だ。彼の父親が居なければ、彼の父親が『カキョウイン』を殺さなければトムは生まれてくることは無かった。
だがよく考えれば、ジョルノはそもそも父親の事を全くと言っても良いほど知らないようなので、トムが生まれた理由など推し量ることすら出来ないだろう。
だがどうやら、驚いていた理由は違うらしい。
「十二歳!? まだ子供じゃないかッ!」
「ジョルノとトリッシュお姉さんだってまだ十五歳じゃないか。三つ違うだけだよ」
「そんなに子供だと思ってなかった! 嘘だろ!?」