五部
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ナギニによって無事にサルディニア島へ向かう。その間にスタンドの襲撃を受けて負傷していたジョルノ達も治療を終わらせていた。
治療を終わらせてから亀の中から出てきたミスタやナランチャは、巨大化しているナギニを見て驚いている。
「マジかよ、コイツがあの蛇だってか……」
「だからナギニだって。ちゃんと名前があるんだから名前を呼んでよ。女性に優しくするイタリア人のくせにデリカシーがない」
「いや、蛇にデリカシーも何も……」
「海水を泳いで大丈夫なんですか? 彼女は」
「あまり良いとは言えないけれど、後で洗ってあげれば大丈夫」
通りすがった船などが現れた時に不審がられないよう、出来るだけ体を水面へ出していないナギニが舌を鳴らす。海水がしょっぱいのは仕方がないとはいえ、トムが変わってやれないのが非常に残念である。
サルディニア島が見えてきた。陸が近くなれば漁師や浜で遊んでいる者達へ目撃される恐れがあるので、ジョルノがコクピットの椅子を魚へ変えて引っ張らせる。
いつもの大きさへ戻ったナギニは、普段泳がないこともあって少し疲れていた。海水に浸かって体温が冷えたこともあり、すぐにトムの服の下へと潜り込んでくる。
サルディニア島へ上陸し、一番近い町であるオルビアでボートを盗んだ。そこからトリッシュの生家であるコスタ・スメラルダの沿岸へ向かい、そこへ残っていた家の中を調べた。
トリッシュを狙った襲撃者達が家捜しをしたのか家の中はこれでもかと言うほどに荒らされている。タンスや棚といった少しでも収納できる場所は尽く開けられており、ソファや椅子のクッションも切り裂いて中を調べられていた。
あまりの惨状に絶句しているトリッシュに、トムはさっさと部屋の中へ入り込んで周囲を見回す。探すのは十五年前に居なくなった父親の情報だ。
トムなんて生まれてもいない昔の手がかりを探すには、昔からある物を見つけるべきだろう。
ブチャラティ達も部屋の中を探していく。荒らされてソファの傍へ落ちていた写真立てをジョルノが拾い上げていた。
「写真か……ボクも父の写真を持ち歩いてるけど、トリッシュのお母さんはそう言うことはしてなかったかい?」
「ちょっと待って。なんでジョルノは自分のお父さんの写真持ってるの」
「母から貰ったんだ。一枚だけね。というかやっぱり君、ボクの父のこと知ってるだろ」
「あーっと、……待った。ジョルノその写真見せて」
「今度は誤魔化されないぞ。トム、君はなんでボクの父を知ってるんだ」
「いいから見せて! これ『十五年前』の写真だ!」
治療を終わらせてから亀の中から出てきたミスタやナランチャは、巨大化しているナギニを見て驚いている。
「マジかよ、コイツがあの蛇だってか……」
「だからナギニだって。ちゃんと名前があるんだから名前を呼んでよ。女性に優しくするイタリア人のくせにデリカシーがない」
「いや、蛇にデリカシーも何も……」
「海水を泳いで大丈夫なんですか? 彼女は」
「あまり良いとは言えないけれど、後で洗ってあげれば大丈夫」
通りすがった船などが現れた時に不審がられないよう、出来るだけ体を水面へ出していないナギニが舌を鳴らす。海水がしょっぱいのは仕方がないとはいえ、トムが変わってやれないのが非常に残念である。
サルディニア島が見えてきた。陸が近くなれば漁師や浜で遊んでいる者達へ目撃される恐れがあるので、ジョルノがコクピットの椅子を魚へ変えて引っ張らせる。
いつもの大きさへ戻ったナギニは、普段泳がないこともあって少し疲れていた。海水に浸かって体温が冷えたこともあり、すぐにトムの服の下へと潜り込んでくる。
サルディニア島へ上陸し、一番近い町であるオルビアでボートを盗んだ。そこからトリッシュの生家であるコスタ・スメラルダの沿岸へ向かい、そこへ残っていた家の中を調べた。
トリッシュを狙った襲撃者達が家捜しをしたのか家の中はこれでもかと言うほどに荒らされている。タンスや棚といった少しでも収納できる場所は尽く開けられており、ソファや椅子のクッションも切り裂いて中を調べられていた。
あまりの惨状に絶句しているトリッシュに、トムはさっさと部屋の中へ入り込んで周囲を見回す。探すのは十五年前に居なくなった父親の情報だ。
トムなんて生まれてもいない昔の手がかりを探すには、昔からある物を見つけるべきだろう。
ブチャラティ達も部屋の中を探していく。荒らされてソファの傍へ落ちていた写真立てをジョルノが拾い上げていた。
「写真か……ボクも父の写真を持ち歩いてるけど、トリッシュのお母さんはそう言うことはしてなかったかい?」
「ちょっと待って。なんでジョルノは自分のお父さんの写真持ってるの」
「母から貰ったんだ。一枚だけね。というかやっぱり君、ボクの父のこと知ってるだろ」
「あーっと、……待った。ジョルノその写真見せて」
「今度は誤魔化されないぞ。トム、君はなんでボクの父を知ってるんだ」
「いいから見せて! これ『十五年前』の写真だ!」