五部
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計器を確認する。自動操縦から手動操縦へ切り替え、後部エンジンの稼動をあえて切った。
「おい、今何をした?」
「エンジンを切ったんだ。これからこの機体はどんどん高度が下がるよ」
「テメェ何考えてやがる!」
「ブチャラティお兄さん! 客室で何があったの!?」
「離陸前に殺したヤツのスタンドが襲撃してきた。遠隔操作タイプの『本体が死ぬことによって初めて動き出すスタンド』だ! 動くモノへ反応して攻撃してくる」
「……なるほど。エンジンは絶えず動いてるもんね」
後部エンジンの異常を知らせる計器が反応している。
「そのスタンドはどうしたの?」
「取り付かれたジョルノが窓を割って腕ごと外へ。だがそのせいでジョルノの腕が」
「外へ、ね。最悪だ」
呟いてもう一度エンジンを点けた。異常を知らせる計器がうるさい。慣性の法則と左右のジェットエンジンがまだ稼動しているので落ちていく速度はまだ緩やかだが、確実に高度が下がっている。
「何もない上空で稼動して飛んでる機体があったらそれに反応して飛びつくでしょ。客室の窓からで良いから後ろを確認してきてくれる? 多分後部エンジンが煙吐いてるよ」
羽についている左右のエンジンの角度と強弱を調整しながら、出来るだけ高度を保てるように操縦を続けた。流石のトムだってこんな状況に対応出来るほど操縦に長けてはいない。
トム一人なら脱出できる。空を飛べば良いだけだ。けれどもジョルノ達を連れてとなれば難しいだろうし、こんな高い場所を飛んだこともない。
機体後部を確認しようとしたブチャラティごしに、客室の後ろを見る。トリッシュがブチャラティへ何かを言おうとしていて、まだ自分の背後の惨状には気付いていないようだった。
機体は思っていた以上にひどい有様だ。
「高度がどんどん下がってる! これ以上の維持は出来ない!」
後部エンジンの異常を知らせていた警報は既に鳴ってすらいない。代わりに今度は左右のエンジンの警報が鳴っている。
流石にエンジンが壊れたら落ちるしかない。アバッキオ達に亀の中へ避難するように言おうとしたところで、トリッシュが勢いよくコクピットへと入ってきた。
それを動くモノへ反応するスタンドがトリッシュを追いかけてくる。ブチャラティに体当たりするようにトリッシュがコクピットへ飛び込んできた。
ドアが閉められた直後、ドアと壁がゴムのように柔らかくなる。それによってドアの向こうのスタンドがドアを壊すことはなかった。
「全員生き残ってサルディニアへ到着したければ、この飛行機はブッ壊す! 《スパイス・ガール》ッ!」
「おい、今何をした?」
「エンジンを切ったんだ。これからこの機体はどんどん高度が下がるよ」
「テメェ何考えてやがる!」
「ブチャラティお兄さん! 客室で何があったの!?」
「離陸前に殺したヤツのスタンドが襲撃してきた。遠隔操作タイプの『本体が死ぬことによって初めて動き出すスタンド』だ! 動くモノへ反応して攻撃してくる」
「……なるほど。エンジンは絶えず動いてるもんね」
後部エンジンの異常を知らせる計器が反応している。
「そのスタンドはどうしたの?」
「取り付かれたジョルノが窓を割って腕ごと外へ。だがそのせいでジョルノの腕が」
「外へ、ね。最悪だ」
呟いてもう一度エンジンを点けた。異常を知らせる計器がうるさい。慣性の法則と左右のジェットエンジンがまだ稼動しているので落ちていく速度はまだ緩やかだが、確実に高度が下がっている。
「何もない上空で稼動して飛んでる機体があったらそれに反応して飛びつくでしょ。客室の窓からで良いから後ろを確認してきてくれる? 多分後部エンジンが煙吐いてるよ」
羽についている左右のエンジンの角度と強弱を調整しながら、出来るだけ高度を保てるように操縦を続けた。流石のトムだってこんな状況に対応出来るほど操縦に長けてはいない。
トム一人なら脱出できる。空を飛べば良いだけだ。けれどもジョルノ達を連れてとなれば難しいだろうし、こんな高い場所を飛んだこともない。
機体後部を確認しようとしたブチャラティごしに、客室の後ろを見る。トリッシュがブチャラティへ何かを言おうとしていて、まだ自分の背後の惨状には気付いていないようだった。
機体は思っていた以上にひどい有様だ。
「高度がどんどん下がってる! これ以上の維持は出来ない!」
後部エンジンの異常を知らせていた警報は既に鳴ってすらいない。代わりに今度は左右のエンジンの警報が鳴っている。
流石にエンジンが壊れたら落ちるしかない。アバッキオ達に亀の中へ避難するように言おうとしたところで、トリッシュが勢いよくコクピットへと入ってきた。
それを動くモノへ反応するスタンドがトリッシュを追いかけてくる。ブチャラティに体当たりするようにトリッシュがコクピットへ飛び込んできた。
ドアが閉められた直後、ドアと壁がゴムのように柔らかくなる。それによってドアの向こうのスタンドがドアを壊すことはなかった。
「全員生き残ってサルディニアへ到着したければ、この飛行機はブッ壊す! 《スパイス・ガール》ッ!」