五部
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「ボスのスタンドは明らかに『時間』を消し去り、そしてその中をボスのだけが自由に動いていた。『無敵』だ」
「そうは限らないんじゃない?」
トラットリアの皆の元へ戻って、食事をしていたアバッキオ達と合流する。今後のことを話し合う中でブチャラティが言うのに、トムは膝の上へ乗せた亀を撫でながら言い返した。
テーブルの下にはトムが亀を持つ前に出てきたトリッシュが隠れている。
「何が限らないんだ?」
「あのさ、僕をただの魔法使いだと思わないでよね。……時間に干渉する能力を持ったスタンド使いを僕は『三人』知ってる」
はっとした表情でアバッキオ達がトムを見た。
「僕が君達よりスタンド使いに詳しいこと忘れてたでしょ。時間に干渉出来るスタンドっていうのは存在するよ。そのうち一人は二年前に死んでしまったし僕が直接彼の能力を受けたことはない。もう一人はアメリカにいる」
「も、もう一人は?」
「……十二年前に死んだって聞いてるよ」
エジプトで、とは言わない。けれども気になったのか周囲を警戒してたジョルノが戻ってくる。
「スタンド使いじゃなくたって分かることはある。時間を飛び越えて動きが分かるというのなら、それは時間を切り取ってるんじゃないかな」
「時間を切り取る?」
「二年前のスタンド使いが近いかな。彼は自分の都合の悪い状況に陥った際、『その時間を消して』やり直させてたんだ。つまり時間を切り取ってる」
「だがトムよォ。ボスの能力はやり直してた訳じゃねえだろ?」
「そうだ。僕は単純に『切り取ってた』んじゃないかなって思ってる」
ナランチャとミスタの頭へ疑問符が浮かんでいた。
「その切り取った分の時間は能力者であるボスに知覚できる。だからその過程を知る事が出来て、消した時間の先に完成される結果が予想できるんだ」
つまり直線上のリボンが時間の流れだとして、ボスの能力はそのリボンの何処かを無理に切り取り残った部分を繋いでいるのだ。それによってリボンの上を走っている人間は問題なく時間の流れというリボンの上を走っている事になるが、距離や場所といった物理的な物は移動することになる。
それによって先ほど大鐘楼塔で起こったようなことが起こりえたのだろう。
「なるほど分からん」
これだから馬鹿との会話は嫌なのだ。
せめて考えるポーズだけでもとってほしい。馬鹿は空気も読めないから困る。
「……とりあえず本体は問題なく物理が効くんだし、『ボスの正体』をつきとめればいいんじゃない?」
「そうは限らないんじゃない?」
トラットリアの皆の元へ戻って、食事をしていたアバッキオ達と合流する。今後のことを話し合う中でブチャラティが言うのに、トムは膝の上へ乗せた亀を撫でながら言い返した。
テーブルの下にはトムが亀を持つ前に出てきたトリッシュが隠れている。
「何が限らないんだ?」
「あのさ、僕をただの魔法使いだと思わないでよね。……時間に干渉する能力を持ったスタンド使いを僕は『三人』知ってる」
はっとした表情でアバッキオ達がトムを見た。
「僕が君達よりスタンド使いに詳しいこと忘れてたでしょ。時間に干渉出来るスタンドっていうのは存在するよ。そのうち一人は二年前に死んでしまったし僕が直接彼の能力を受けたことはない。もう一人はアメリカにいる」
「も、もう一人は?」
「……十二年前に死んだって聞いてるよ」
エジプトで、とは言わない。けれども気になったのか周囲を警戒してたジョルノが戻ってくる。
「スタンド使いじゃなくたって分かることはある。時間を飛び越えて動きが分かるというのなら、それは時間を切り取ってるんじゃないかな」
「時間を切り取る?」
「二年前のスタンド使いが近いかな。彼は自分の都合の悪い状況に陥った際、『その時間を消して』やり直させてたんだ。つまり時間を切り取ってる」
「だがトムよォ。ボスの能力はやり直してた訳じゃねえだろ?」
「そうだ。僕は単純に『切り取ってた』んじゃないかなって思ってる」
ナランチャとミスタの頭へ疑問符が浮かんでいた。
「その切り取った分の時間は能力者であるボスに知覚できる。だからその過程を知る事が出来て、消した時間の先に完成される結果が予想できるんだ」
つまり直線上のリボンが時間の流れだとして、ボスの能力はそのリボンの何処かを無理に切り取り残った部分を繋いでいるのだ。それによってリボンの上を走っている人間は問題なく時間の流れというリボンの上を走っている事になるが、距離や場所といった物理的な物は移動することになる。
それによって先ほど大鐘楼塔で起こったようなことが起こりえたのだろう。
「なるほど分からん」
これだから馬鹿との会話は嫌なのだ。
せめて考えるポーズだけでもとってほしい。馬鹿は空気も読めないから困る。
「……とりあえず本体は問題なく物理が効くんだし、『ボスの正体』をつきとめればいいんじゃない?」