五部
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確実に何かが起こっている。トムも島へと上陸すると、ジョルノがポケットへ入れていた携帯で大鐘楼塔の中のブチャラティと連絡を取り始めた。
どうやら隠し持って行ったらしい。ブチャラティ側の声はトムにまでは聞こえなかったが、何かあったことは明白だった。
携帯でブチャラティへ話しかけながら、ノートパソコンで大鐘楼塔内の見取り図を確認しながら塔の中へと走っていく。
「おいジョルノ!」
アバッキオが呼び止めるが、ジョルノが立ち止まることはなかった。ボスからの命令を思い出してか、追いかけることを躊躇したアバッキオを追い越してトムはジョルノを追いかける。大鐘楼塔の中に人の気配は殆どなく、まだ早朝の塔内で奥へ向かっていくジョルノの足音だけが響いていた。
その間にも一度、“いつの間にか”トムの体が違う場所へと移動している。空間を操る系のスタンド使いがいるのかと思ったが、それではさっきのことが説明が付かない。
“いつの間にか”ミスタのチョコがナランチャの口へ入っていて、“いつの間にか”フーゴがジョルノから水を受け取っていた。それらは空間を移動した訳ではない。空間の移動と言うよりは、『その間の行動が見えなかった』というのが正しいだろう。
トムはそれに近い物を知っていた。
「時間を止めてる?」
父の知人である承太郎。それと又聞きであるがジョルノの父親のスタンドは、時を止めるスタンド能力を持っている。
その能力の持ち主である承太郎はその止めた時間の中でも動けるし、父のアマネも動けはしないらしいが止まった時間の認識は出来るらしい。
二年前には時間を繰り返すことで自身の妨害を消す者だっていた。父が負担を受けて吐血したのを覚えている。
だが今、この謎の現象は時を止めるものではない。何故なら時が止まっただけであったならトムの場所は移動しないし、チョコが食われることもなければ、違う場所にあった水のボトルが移動することもないだろう。
時が止められているのと違う点は、『移動している』事だ。
「物質を移動させてる……訳じゃないな。それなら全部が移動してなくちゃおかしい。じゃあやっぱり『時間に干渉してる』んだ」
通路の先でジョルノが倒れているブチャラティとトリッシュの傍へいるのが見えた。ブチャラティが起きあがってジョルノと何か話している。その姿を見て、トムは止めるつもりもなかった足を止めた。
数時間前のイブリスの言葉を思い出す。
『彼の能力はもっと“罪深い”モノを生み出す可能性がある』
どうやら隠し持って行ったらしい。ブチャラティ側の声はトムにまでは聞こえなかったが、何かあったことは明白だった。
携帯でブチャラティへ話しかけながら、ノートパソコンで大鐘楼塔内の見取り図を確認しながら塔の中へと走っていく。
「おいジョルノ!」
アバッキオが呼び止めるが、ジョルノが立ち止まることはなかった。ボスからの命令を思い出してか、追いかけることを躊躇したアバッキオを追い越してトムはジョルノを追いかける。大鐘楼塔の中に人の気配は殆どなく、まだ早朝の塔内で奥へ向かっていくジョルノの足音だけが響いていた。
その間にも一度、“いつの間にか”トムの体が違う場所へと移動している。空間を操る系のスタンド使いがいるのかと思ったが、それではさっきのことが説明が付かない。
“いつの間にか”ミスタのチョコがナランチャの口へ入っていて、“いつの間にか”フーゴがジョルノから水を受け取っていた。それらは空間を移動した訳ではない。空間の移動と言うよりは、『その間の行動が見えなかった』というのが正しいだろう。
トムはそれに近い物を知っていた。
「時間を止めてる?」
父の知人である承太郎。それと又聞きであるがジョルノの父親のスタンドは、時を止めるスタンド能力を持っている。
その能力の持ち主である承太郎はその止めた時間の中でも動けるし、父のアマネも動けはしないらしいが止まった時間の認識は出来るらしい。
二年前には時間を繰り返すことで自身の妨害を消す者だっていた。父が負担を受けて吐血したのを覚えている。
だが今、この謎の現象は時を止めるものではない。何故なら時が止まっただけであったならトムの場所は移動しないし、チョコが食われることもなければ、違う場所にあった水のボトルが移動することもないだろう。
時が止められているのと違う点は、『移動している』事だ。
「物質を移動させてる……訳じゃないな。それなら全部が移動してなくちゃおかしい。じゃあやっぱり『時間に干渉してる』んだ」
通路の先でジョルノが倒れているブチャラティとトリッシュの傍へいるのが見えた。ブチャラティが起きあがってジョルノと何か話している。その姿を見て、トムは止めるつもりもなかった足を止めた。
数時間前のイブリスの言葉を思い出す。
『彼の能力はもっと“罪深い”モノを生み出す可能性がある』