四部
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億泰視点
億泰がアマネに背中を押されたと思ったら、億泰は承太郎と共に杜王町港へ向かいつつある船の上にあった。いったい何が起こったのか分からずにいれば、承太郎はさっさと港へ向けて手を振り合図を送る。
そちらには遠目だから分かりにくいが仗助達が見えた。つまり億泰達は一瞬で船の上へと移動したらしい。
アマネのスタンド能力かと不思議に考えていれば、船室から人が出てくる。思わず身構えた億泰とは対照的に、承太郎は知り合いへそうするようにその人物へと話しかけた。
「悪いが、ジジイは何処にいる」
「ジョセフさんなら船室です」
黒髪の子供である。およそこんな年寄りを連れてくる船へ乗っているような船員には思えない年頃で、下手をすればまだ小学生だろう。
癖のない黒髪に真っ赤な瞳。女であったなら年に関係なく見とれてしまいそうな美少年だ。男である億泰でさえ呆然として見つめてしまいそうな程の美貌を持ったその少年は、承太郎と億泰を一瞥すると鼻を鳴らしてドアを開け放した。
「潮風が年寄りに良くない事はご存じでしょう? そこに立っていてこんな産業排水を捨ててもいそうな海の匂いを嗅がせる余裕があるんでしたら、中へ入ってもらえません?」
口が悪い。いったい親はどんな教育をしてるんだと殴りたくなったが、初対面の何もしていないガキを殴るのは流石に良くないだろうと堪える。
「スタンド使いの襲撃があるかもしれん。オレはここにいる」
「潮風に当たって禿げたら徐倫が悲しみますね。そちらのお兄さんはどうしますか?」
「君と一緒にジジイのところへ頼む」
「僕一人でも構わないのに」
「君はスタンド使いじゃない」
「はいはい。お兄さん、こちらへどうぞ」
あの承太郎へ対して不遜な態度だ。仗助が聞いていたら怒ったかも知れない。
少年に付いて船室へ向かえば、外国人らしくデカイ体格だがヨボヨボのじいさんが一人掛けソファへ座っていた。ドアの音へも気付かず丸窓から外を眺めているそのじいさんは、なるほど少し承太郎や仗助に似ている。
「ジョセフさん、もうすぐ港へ着くそうですよ」
「おお、そうかい」
少年の呼びかけに返事を返すところを見るとそうボケてるようには見えなかったが、しかし億泰が名前を聞かれて答えると、何度も聞き返してきてやっぱりボケてるなと思った。
フラフラと立ち上がって窓に寄るじいさんが危なっかしい。
もうすぐ着くからか船のスタッフが荷物を運びに来る。そのスタッフを一瞥した少年が、スタッフへ向けて手を伸ばした。
「ナギニ」
億泰がアマネに背中を押されたと思ったら、億泰は承太郎と共に杜王町港へ向かいつつある船の上にあった。いったい何が起こったのか分からずにいれば、承太郎はさっさと港へ向けて手を振り合図を送る。
そちらには遠目だから分かりにくいが仗助達が見えた。つまり億泰達は一瞬で船の上へと移動したらしい。
アマネのスタンド能力かと不思議に考えていれば、船室から人が出てくる。思わず身構えた億泰とは対照的に、承太郎は知り合いへそうするようにその人物へと話しかけた。
「悪いが、ジジイは何処にいる」
「ジョセフさんなら船室です」
黒髪の子供である。およそこんな年寄りを連れてくる船へ乗っているような船員には思えない年頃で、下手をすればまだ小学生だろう。
癖のない黒髪に真っ赤な瞳。女であったなら年に関係なく見とれてしまいそうな美少年だ。男である億泰でさえ呆然として見つめてしまいそうな程の美貌を持ったその少年は、承太郎と億泰を一瞥すると鼻を鳴らしてドアを開け放した。
「潮風が年寄りに良くない事はご存じでしょう? そこに立っていてこんな産業排水を捨ててもいそうな海の匂いを嗅がせる余裕があるんでしたら、中へ入ってもらえません?」
口が悪い。いったい親はどんな教育をしてるんだと殴りたくなったが、初対面の何もしていないガキを殴るのは流石に良くないだろうと堪える。
「スタンド使いの襲撃があるかもしれん。オレはここにいる」
「潮風に当たって禿げたら徐倫が悲しみますね。そちらのお兄さんはどうしますか?」
「君と一緒にジジイのところへ頼む」
「僕一人でも構わないのに」
「君はスタンド使いじゃない」
「はいはい。お兄さん、こちらへどうぞ」
あの承太郎へ対して不遜な態度だ。仗助が聞いていたら怒ったかも知れない。
少年に付いて船室へ向かえば、外国人らしくデカイ体格だがヨボヨボのじいさんが一人掛けソファへ座っていた。ドアの音へも気付かず丸窓から外を眺めているそのじいさんは、なるほど少し承太郎や仗助に似ている。
「ジョセフさん、もうすぐ港へ着くそうですよ」
「おお、そうかい」
少年の呼びかけに返事を返すところを見るとそうボケてるようには見えなかったが、しかし億泰が名前を聞かれて答えると、何度も聞き返してきてやっぱりボケてるなと思った。
フラフラと立ち上がって窓に寄るじいさんが危なっかしい。
もうすぐ着くからか船のスタッフが荷物を運びに来る。そのスタッフを一瞥した少年が、スタッフへ向けて手を伸ばした。
「ナギニ」