四部
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『チリ・ペッパー』の本体はギターを持った音石明という男だった。承太郎達が船へ到着してしまった事には驚愕していたが、ここで仗助達を倒しておいて船が着いたところをジョセフ暗殺へ動こうという計画へ考え直したらしく、姿を現して対峙してくる。
「なんてことだ。まさか、本体の方から出てくるとは……」
「でも港でギター持ってるってのは馬鹿かなぁって思うのは俺だけかなぁ?」
「何を言うんです!」
「だってギターって楽器だぜぇ? その楽器を潮風に晒すのは本気で音楽家を目指すヤツならしねぇと思うんだぁ。空条のお父さんだってしねぇよ」
「そ、それは……確かにそうかも」
そこで納得する康一は素直かも知れないが、音石まで自分のギターを見下ろすとはどういうことか。
「下がっててください。アマネさん。康一。もしオレに何かあってもすぐ逃げられるように」
アマネと康一の前へと進み出て仗助が音石を睨む。光速で動くことも出来る電気のスタンド能力使いであるのなら、スタンドが見えずともアマネが戦うべきかと思っていたが、仗助が率先して戦ってくれるのならそれに越したことはない。
アマネはスタンド使いでは無いのだ。スタンド自体殆ど見えていないので本体が近くにいるタイプが相手でないと戦えないのである。
それを考えたら音石は既にアマネの敵では無くなってしまっていた。
この港の埠頭には地下電線が張り巡らされており、その電線と地面のところどころへ空けられた排水口を使って仗助を翻弄している。敵の死角と自分の素早さを利用して、低い攻撃力でも数を稼ぐことでダメージを与えているそのやり方は上手いと思えた。
だが、一対一という約束でも無いのだからその間にアマネや康一が本体を攻撃するとは思わないのだろうか。『ペルソナ使い』とはいえ自分の身体で戦う身としては、その辺りが甚だ疑問である。
埠頭のアスファルトをコールタールへ戻して、その油膜が膨らんだ部分から現れたチリ・ペッパーを仗助のスタンドであるクレイジー・ダイヤモンドが殴りつけた。
殴られたことで怒り出した音石がチリ・ペッパーへ町中の電力を集め始める。そうすることでスタンドの見えないアマネにもチリ・ペッパーの居場所が分かった為、指を鳴らしてその頭へ海水を被せてみた。
掛かった海水の分だけ放電したらしいチリ・ペッパーに、仗助だけではなく音石もアマネを見る。
「学生諸君、科学の授業はまじめに受けてたかぁ?」
海水、もしくは塩分濃度の高い水というのは電気を通しやすい。チリ・ペッパーが電気を扱うスタンドだとしても、自然の原理として電気は塩水によって放電出来るのである。
「なんてことだ。まさか、本体の方から出てくるとは……」
「でも港でギター持ってるってのは馬鹿かなぁって思うのは俺だけかなぁ?」
「何を言うんです!」
「だってギターって楽器だぜぇ? その楽器を潮風に晒すのは本気で音楽家を目指すヤツならしねぇと思うんだぁ。空条のお父さんだってしねぇよ」
「そ、それは……確かにそうかも」
そこで納得する康一は素直かも知れないが、音石まで自分のギターを見下ろすとはどういうことか。
「下がっててください。アマネさん。康一。もしオレに何かあってもすぐ逃げられるように」
アマネと康一の前へと進み出て仗助が音石を睨む。光速で動くことも出来る電気のスタンド能力使いであるのなら、スタンドが見えずともアマネが戦うべきかと思っていたが、仗助が率先して戦ってくれるのならそれに越したことはない。
アマネはスタンド使いでは無いのだ。スタンド自体殆ど見えていないので本体が近くにいるタイプが相手でないと戦えないのである。
それを考えたら音石は既にアマネの敵では無くなってしまっていた。
この港の埠頭には地下電線が張り巡らされており、その電線と地面のところどころへ空けられた排水口を使って仗助を翻弄している。敵の死角と自分の素早さを利用して、低い攻撃力でも数を稼ぐことでダメージを与えているそのやり方は上手いと思えた。
だが、一対一という約束でも無いのだからその間にアマネや康一が本体を攻撃するとは思わないのだろうか。『ペルソナ使い』とはいえ自分の身体で戦う身としては、その辺りが甚だ疑問である。
埠頭のアスファルトをコールタールへ戻して、その油膜が膨らんだ部分から現れたチリ・ペッパーを仗助のスタンドであるクレイジー・ダイヤモンドが殴りつけた。
殴られたことで怒り出した音石がチリ・ペッパーへ町中の電力を集め始める。そうすることでスタンドの見えないアマネにもチリ・ペッパーの居場所が分かった為、指を鳴らしてその頭へ海水を被せてみた。
掛かった海水の分だけ放電したらしいチリ・ペッパーに、仗助だけではなく音石もアマネを見る。
「学生諸君、科学の授業はまじめに受けてたかぁ?」
海水、もしくは塩分濃度の高い水というのは電気を通しやすい。チリ・ペッパーが電気を扱うスタンドだとしても、自然の原理として電気は塩水によって放電出来るのである。