五部
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戻ってきたナランチャは町で火災を引き起こし、当人もひどい火傷を負っていた。町中で尾行してきた敵のスタンド使いを撃退してきた結果であったが、それによりこの町へトリッシュが居ることはバレたと思っていいだろう。
当然このブドウ農園にある隠れ家もバレた。ではトリッシュを連れてここを逃げるべきなのだろうが、その方法や本当に移動するべきなのかをブチャラティ達が話し合っている。内容は所々聞こえるもの、トムはそれをあまり聞かないようにしていた。
トムは一緒に居て彼らを見ているだけで、彼らへ意見するつもりはない。
「賢明なボスならきっと何か『逃げる方法』を指示してくるハズです。ボスからの連絡があるまでここを動くべきではないと思います」
「下っぱの意見なんぞ誰も聞いちゃいねーぞ! ジョルノ!」
新入りの意見だからと頭ごなしに否定くらいなら、相手の意見について考える余裕を持てばいいのにと思う。
ブドウ畑の向こうの市街地に黒煙が上がっているのが見えた。かなり盛大に燃え上がらせたなと思うが、確実に追っ手を排除したのは賞賛すべきだ。
ワゴンに乗っていたミスタが、顔を出してブチャラティへボスから連絡が来たと告げる。慌てて駆け寄っていくブチャラティに、トムはフーゴとアバッキオの視線を受けてワゴンから距離をとった。
ふと見上げると家の二階からトリッシュが顔を覗かせている。彼女は命を狙われて護衛されている身だというのに、ああも簡単に顔を出してしまう。それで何処かから見ているかも知れない敵へ見つかってもいいのだろうか。
だがまぁ、ジョルノが死ななければトムとしては特に問題ない。最悪死んでしまったとしたら、彼の皮膚か血液でも採取して持って帰ればいいだろう。
ワゴンの方ではジョルノ達が何故かポンペイへ行くという話になっていた。
「どうなったの?」
「ボスが用意した乗り物の鍵をポンペイへ取りに行ってもらう。トムも行くかい?」
「ジョルノも行くの?」
「ええ」
「なら行こうかな」
そう言うとジョルノと一緒にポンペイへ行くメンバーだったらしいアバッキオとフーゴが嫌そうな顔をする。だが少し考えればトリッシュという護衛対象と一緒に不確定要素であるトムを放置するより、自分達の視界へいる場所へいた方が安心できるだろうに。
ポンペイまではここから三十五キロ程度しかない。一時間も走ればたどり着ける。
「おいトム。おまえ箒に乗っていけよ」
「馬鹿じゃないの? こんな白昼堂々と箒に跨がって飛んでる奴がいたら大騒ぎになるに決まってるじゃないか」
当然このブドウ農園にある隠れ家もバレた。ではトリッシュを連れてここを逃げるべきなのだろうが、その方法や本当に移動するべきなのかをブチャラティ達が話し合っている。内容は所々聞こえるもの、トムはそれをあまり聞かないようにしていた。
トムは一緒に居て彼らを見ているだけで、彼らへ意見するつもりはない。
「賢明なボスならきっと何か『逃げる方法』を指示してくるハズです。ボスからの連絡があるまでここを動くべきではないと思います」
「下っぱの意見なんぞ誰も聞いちゃいねーぞ! ジョルノ!」
新入りの意見だからと頭ごなしに否定くらいなら、相手の意見について考える余裕を持てばいいのにと思う。
ブドウ畑の向こうの市街地に黒煙が上がっているのが見えた。かなり盛大に燃え上がらせたなと思うが、確実に追っ手を排除したのは賞賛すべきだ。
ワゴンに乗っていたミスタが、顔を出してブチャラティへボスから連絡が来たと告げる。慌てて駆け寄っていくブチャラティに、トムはフーゴとアバッキオの視線を受けてワゴンから距離をとった。
ふと見上げると家の二階からトリッシュが顔を覗かせている。彼女は命を狙われて護衛されている身だというのに、ああも簡単に顔を出してしまう。それで何処かから見ているかも知れない敵へ見つかってもいいのだろうか。
だがまぁ、ジョルノが死ななければトムとしては特に問題ない。最悪死んでしまったとしたら、彼の皮膚か血液でも採取して持って帰ればいいだろう。
ワゴンの方ではジョルノ達が何故かポンペイへ行くという話になっていた。
「どうなったの?」
「ボスが用意した乗り物の鍵をポンペイへ取りに行ってもらう。トムも行くかい?」
「ジョルノも行くの?」
「ええ」
「なら行こうかな」
そう言うとジョルノと一緒にポンペイへ行くメンバーだったらしいアバッキオとフーゴが嫌そうな顔をする。だが少し考えればトリッシュという護衛対象と一緒に不確定要素であるトムを放置するより、自分達の視界へいる場所へいた方が安心できるだろうに。
ポンペイまではここから三十五キロ程度しかない。一時間も走ればたどり着ける。
「おいトム。おまえ箒に乗っていけよ」
「馬鹿じゃないの? こんな白昼堂々と箒に跨がって飛んでる奴がいたら大騒ぎになるに決まってるじゃないか」