五部
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ジョルノ視点
組織の幹部であるペリーコロにブチャラティが隠していた六億の財産を渡し、ブチャラティが幹部へと昇格した。
ブチャラティが幹部になったことで自殺したポルポがやり残した仕事が継続され、ペリーコロと一緒にいた女性を護衛する仕事を与えられる。
女性は組織のボスの『娘』で、組織の麻薬ルートの縄張りを狙っている組織の裏切り者が彼女を狙っているらしい。その任務がスタンド使いであったポルポへきたということは、敵もスタンド使いである可能性がある。
スタンド使いに対抗できるのはスタンド使いだ。
六億の財産を鞄へ詰めたペリーコロが公衆トイレを去っていく。それと入れ替わりに、先ほどカメラで海を撮っていた小柄な観光客が戻ってきた。
そんなに頻繁に用を足しにきたという訳はないだろう。人が来たから写真撮影を一時的に中断し、ペリーコロが去る様子を見せたから戻ってきたのかと思ったが、組織のボスの娘である『トリッシュ』を預かった今では素直にそう思い込むことも出来なかった。
実際、その観光客は一般人ではない。
「――トム?」
「やあジョルノ。ここはいい景色の島だね」
カメラを首にかけて、島のガイドブックを小脇に抱えていた小柄な男が帽子を脱ぐ。そこから出てきた黒髪と紅眼に、ジョルノは思わずブチャラティを振り返った。
「ブチャラティ?」
「? お前らの知り合いか?」
トムを知らないアバッキオが不思議そうにしているが答えられない。女子トイレへ入っていったトリッシュを護衛するのでトイレの入り口に立っているミスタ達も、いきなり現れたトムへ訝しげにしている。
ただ唯一ブチャラティだけが、トムの出現にも動じずにトムへと近付いていった。
「船にいたスタンド使いは十分観察させてもらったよ。なかなか面白い能力だったけど、人間性が駄目だ」
「人間性が分かるのか?」
「魔法使いだからね」
「ちょっ、どうして君がここにいるんだ!?」
知らないうちに親交を深めていたのか、前にジョルノが見たときよりも気安く話す二人へ叫べば、二人が揃ってジョルノを振り返る。そうして笑みを浮かべるトムは、こんな状況ではなくて尚且つジョルノが女性なら見惚れてもおかしくはない美少年だった。
「面白くて興味があることがあったなら僕は意外と行動派だよ。今回は特に色々面白いことがあるからね」
「そうじゃなくて、君は!」
「スタンド使いを監視に来たとでも言えば満足かい? まぁ三割くらいはそれも理由にしていいよ」
組織の幹部であるペリーコロにブチャラティが隠していた六億の財産を渡し、ブチャラティが幹部へと昇格した。
ブチャラティが幹部になったことで自殺したポルポがやり残した仕事が継続され、ペリーコロと一緒にいた女性を護衛する仕事を与えられる。
女性は組織のボスの『娘』で、組織の麻薬ルートの縄張りを狙っている組織の裏切り者が彼女を狙っているらしい。その任務がスタンド使いであったポルポへきたということは、敵もスタンド使いである可能性がある。
スタンド使いに対抗できるのはスタンド使いだ。
六億の財産を鞄へ詰めたペリーコロが公衆トイレを去っていく。それと入れ替わりに、先ほどカメラで海を撮っていた小柄な観光客が戻ってきた。
そんなに頻繁に用を足しにきたという訳はないだろう。人が来たから写真撮影を一時的に中断し、ペリーコロが去る様子を見せたから戻ってきたのかと思ったが、組織のボスの娘である『トリッシュ』を預かった今では素直にそう思い込むことも出来なかった。
実際、その観光客は一般人ではない。
「――トム?」
「やあジョルノ。ここはいい景色の島だね」
カメラを首にかけて、島のガイドブックを小脇に抱えていた小柄な男が帽子を脱ぐ。そこから出てきた黒髪と紅眼に、ジョルノは思わずブチャラティを振り返った。
「ブチャラティ?」
「? お前らの知り合いか?」
トムを知らないアバッキオが不思議そうにしているが答えられない。女子トイレへ入っていったトリッシュを護衛するのでトイレの入り口に立っているミスタ達も、いきなり現れたトムへ訝しげにしている。
ただ唯一ブチャラティだけが、トムの出現にも動じずにトムへと近付いていった。
「船にいたスタンド使いは十分観察させてもらったよ。なかなか面白い能力だったけど、人間性が駄目だ」
「人間性が分かるのか?」
「魔法使いだからね」
「ちょっ、どうして君がここにいるんだ!?」
知らないうちに親交を深めていたのか、前にジョルノが見たときよりも気安く話す二人へ叫べば、二人が揃ってジョルノを振り返る。そうして笑みを浮かべるトムは、こんな状況ではなくて尚且つジョルノが女性なら見惚れてもおかしくはない美少年だった。
「面白くて興味があることがあったなら僕は意外と行動派だよ。今回は特に色々面白いことがあるからね」
「そうじゃなくて、君は!」
「スタンド使いを監視に来たとでも言えば満足かい? まぁ三割くらいはそれも理由にしていいよ」