五部
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ジョルノ視点
ミスタと共に六億を狙っていた襲撃者を撃退し、けれども負傷したミスタに人が余り来ない場所として港の高台にあった公衆トイレへ隠れた。公衆トイレの傍には観光客なのかカメラで海を撮っている小柄な若者が一人居ただけで、他に人気はないので少し安心してブチャラティ達を待つことにしたのである。
カメラで写真を撮っていた観光客は、暫くすると高台を降りていった。入れ替わるようにヨットから追いかけてきたアバッキオ達が高台を昇ってくる。
「あれ、ブチャラティは?」
「ああ、さっき観光客へ話しかけられていまして。道案内したら来るとのことです」
フーゴの言う通りブチャラティは少し遅れてやってきた。その首にはヨットを降りる前にジョルノが預けた時より大きくなった白蛇が絡みついている。
「うげー! なんで蛇なんて巻いてんだよ」
スルスルと蠢く白蛇にナランチャが気持ち悪いとばかりに身をすくめていたが、ジョルノはそんなことに構っていられなかった。
「その蛇、ナギニですよね? なんでそんなに大きく……」
「はあ!? お前の蛇?」
ジョルノがヨットで預けた時は確かに手首へ巻き付くのがギリギリな程度だった筈だ。海水に濡れるのは嫌だろうからと、ナギニの飼い主であるトムを知っているブチャラティへ預けて、それから今までの間に脱皮して急成長したとも思えない。
ナギニはブチャラティの腕を経由して手洗い台へと降り、そこから血を流して座っていたミスタの傍へと這い寄った。ミスタが気味悪げに手を退かすのも気にせず、フーゴによってホチキスで留められたミスタの腹の傷へと顔を寄せる。
「コイツ毒とかあるのか? 無いのか!? なあ!」
「さ、さあ……。ナギニ、彼は怪我人だからあまり怯えさせないであげてください」
「おお……蛇使い」
言葉が通じた訳ではないだだろうが、ジョルノが差し出した手にナギニが這い寄ってきて腕を上がってきた。ジョルノの頬を撫でる様に舌を揺らして、それから安心したようにジョルノの襟首から服の下へと潜り込んでくる。
人の体温で落ち着いたのか、ジョルノの首へ緩く巻き付くと動くのを止めてしまった。ただの蛇ではないと思っていたが、手首へ巻いていた時より重いそれに本気で何故こんなに大きくなってしまったのか分からない。
「みんな良くやってくれたな。お前等のおかげで無事カプリ島に着くことが出来た!」
ブチャラティが話し始めたのでナギニについて気にするのは中断する。
ミスタと共に六億を狙っていた襲撃者を撃退し、けれども負傷したミスタに人が余り来ない場所として港の高台にあった公衆トイレへ隠れた。公衆トイレの傍には観光客なのかカメラで海を撮っている小柄な若者が一人居ただけで、他に人気はないので少し安心してブチャラティ達を待つことにしたのである。
カメラで写真を撮っていた観光客は、暫くすると高台を降りていった。入れ替わるようにヨットから追いかけてきたアバッキオ達が高台を昇ってくる。
「あれ、ブチャラティは?」
「ああ、さっき観光客へ話しかけられていまして。道案内したら来るとのことです」
フーゴの言う通りブチャラティは少し遅れてやってきた。その首にはヨットを降りる前にジョルノが預けた時より大きくなった白蛇が絡みついている。
「うげー! なんで蛇なんて巻いてんだよ」
スルスルと蠢く白蛇にナランチャが気持ち悪いとばかりに身をすくめていたが、ジョルノはそんなことに構っていられなかった。
「その蛇、ナギニですよね? なんでそんなに大きく……」
「はあ!? お前の蛇?」
ジョルノがヨットで預けた時は確かに手首へ巻き付くのがギリギリな程度だった筈だ。海水に濡れるのは嫌だろうからと、ナギニの飼い主であるトムを知っているブチャラティへ預けて、それから今までの間に脱皮して急成長したとも思えない。
ナギニはブチャラティの腕を経由して手洗い台へと降り、そこから血を流して座っていたミスタの傍へと這い寄った。ミスタが気味悪げに手を退かすのも気にせず、フーゴによってホチキスで留められたミスタの腹の傷へと顔を寄せる。
「コイツ毒とかあるのか? 無いのか!? なあ!」
「さ、さあ……。ナギニ、彼は怪我人だからあまり怯えさせないであげてください」
「おお……蛇使い」
言葉が通じた訳ではないだだろうが、ジョルノが差し出した手にナギニが這い寄ってきて腕を上がってきた。ジョルノの頬を撫でる様に舌を揺らして、それから安心したようにジョルノの襟首から服の下へと潜り込んでくる。
人の体温で落ち着いたのか、ジョルノの首へ緩く巻き付くと動くのを止めてしまった。ただの蛇ではないと思っていたが、手首へ巻いていた時より重いそれに本気で何故こんなに大きくなってしまったのか分からない。
「みんな良くやってくれたな。お前等のおかげで無事カプリ島に着くことが出来た!」
ブチャラティが話し始めたのでナギニについて気にするのは中断する。