五部
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おかっぱ頭の男は目を丸くしてトムを見た後、無言で気まずそうなジョルノを見た。
「ジョルノの友達を紹介してほしくて来たわけじゃないんだ。悪いがトム君、帰ってくれないかな?」
「僕も紹介されたくて来た訳じゃない。お兄さんと取り引きをしに来たんだ」
「取り引き?」
「スタンド使いのことでね」
そう言えば僅かに男の顔色が変わる。やはりスタンド使いにはこの話題が効果があるらしい。
「昨日見たスタンドが『矢』を持ってた。聞けばそれはお兄さんが所属しているギャングの幹部のスタンドらしいね」
「……ジョルノ。喋ったのか」
「ジョルノは悪くないよ。あんなあからさまに持ち歩くのが馬鹿なんだ。あの『矢』がどういう物なのか知っていて使っていたのならあまり僕も気にしていないけれど、ギャング入団試験にあの『矢』が使われているのならスタンド使いのギャングを増やしているという事になるよね?」
ブチャラティは何も言わない。
「僕個人はスタンド使いが増えようが構わないけれど、困る人達がいることも確かなんだ。現在いるスタンド使いのこともね。だから僕はそれを教えなくちゃいけない」
スタンド使いがどれだけ居ようが居まいが、トムには関係無いというのは本当だ。
何なら人類の何割がスタンド使いになれるのかとか、能力の違いについて自由研究にしたって構わない。本気でやろうと思えば父のアマネが何か言ってくるかも知れないが、意外と乗り気で手伝ってくる可能性もある。
「だからお兄さん。取り引きしようよ」
「……何が言いたい?」
「僕は正直ギャングには興味ないんだ。彼らの働きは素晴らしいと思うところもあるけどね。でもお兄さん達には興味がある。お兄さん達を観察させてよ」
ギャングよりはマフィアが好きだがそれはこの際関係ない。観察したいと思った対象がギャングになると言いだし、けれどもトムにはギャングになってまで彼について行く理由はなかった。
だから取り引きだ。
「お兄さん達のスタンドの事を誰にも言わない。ギャングの仕事や役目にも何も言わない。代わりに僕が近くで観察することを許してほしい」
男がジョルノを一別してからトムを見た。
「……オレがそれを承諾しなかったらどうするつもりだ?」
「想像してみればいいんじゃない? 想像力豊かな霊長類は人間だけさ。……でもまぁ、そうだね。お兄さんが想像しえないようなことをしてみてあげるよ」
トムはスタンド使いではないが、彼等には使えない魔法を使うことが出来る。そのお陰で多少はスタンド使いと戦えると自負してもいた。
ただ、見た目が子供なトムのその“脅迫”に乗ってくれるかどうかは別だ。
「ジョルノの友達を紹介してほしくて来たわけじゃないんだ。悪いがトム君、帰ってくれないかな?」
「僕も紹介されたくて来た訳じゃない。お兄さんと取り引きをしに来たんだ」
「取り引き?」
「スタンド使いのことでね」
そう言えば僅かに男の顔色が変わる。やはりスタンド使いにはこの話題が効果があるらしい。
「昨日見たスタンドが『矢』を持ってた。聞けばそれはお兄さんが所属しているギャングの幹部のスタンドらしいね」
「……ジョルノ。喋ったのか」
「ジョルノは悪くないよ。あんなあからさまに持ち歩くのが馬鹿なんだ。あの『矢』がどういう物なのか知っていて使っていたのならあまり僕も気にしていないけれど、ギャング入団試験にあの『矢』が使われているのならスタンド使いのギャングを増やしているという事になるよね?」
ブチャラティは何も言わない。
「僕個人はスタンド使いが増えようが構わないけれど、困る人達がいることも確かなんだ。現在いるスタンド使いのこともね。だから僕はそれを教えなくちゃいけない」
スタンド使いがどれだけ居ようが居まいが、トムには関係無いというのは本当だ。
何なら人類の何割がスタンド使いになれるのかとか、能力の違いについて自由研究にしたって構わない。本気でやろうと思えば父のアマネが何か言ってくるかも知れないが、意外と乗り気で手伝ってくる可能性もある。
「だからお兄さん。取り引きしようよ」
「……何が言いたい?」
「僕は正直ギャングには興味ないんだ。彼らの働きは素晴らしいと思うところもあるけどね。でもお兄さん達には興味がある。お兄さん達を観察させてよ」
ギャングよりはマフィアが好きだがそれはこの際関係ない。観察したいと思った対象がギャングになると言いだし、けれどもトムにはギャングになってまで彼について行く理由はなかった。
だから取り引きだ。
「お兄さん達のスタンドの事を誰にも言わない。ギャングの仕事や役目にも何も言わない。代わりに僕が近くで観察することを許してほしい」
男がジョルノを一別してからトムを見た。
「……オレがそれを承諾しなかったらどうするつもりだ?」
「想像してみればいいんじゃない? 想像力豊かな霊長類は人間だけさ。……でもまぁ、そうだね。お兄さんが想像しえないようなことをしてみてあげるよ」
トムはスタンド使いではないが、彼等には使えない魔法を使うことが出来る。そのお陰で多少はスタンド使いと戦えると自負してもいた。
ただ、見た目が子供なトムのその“脅迫”に乗ってくれるかどうかは別だ。