ペルソナ3
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「来週から期末試験じゃん」
「ん? うん」
「で、終わったらクリスマスが来るだろ」
「……うん」
「彼女いない同盟としてはもう集まってクリスマスを呪うしかないと思うんだ!」
「佐藤、ここ間違えてる」
「あ、ハイ……じゃない無視しないでっ!」
図書室で試験勉強しようという他のクラスメイトの誘いを断って良かったと思う。あんな場所に佐藤を連れて行ったら、騒がしくておそらく数分と経たずに追い出されていた。
来週からの期末試験は後の進路相談に関わってくるので、一年生と言えどんな生徒も真剣に対策を練っている。真面目ではないのはアマネくらいで、図書室へ向かったクラスメイト達にはからかい半分であったものの、勉強できるヤツはいいよなと妬まれていた。
言われた途端、彼らに二年へ進級出来ない可能性があると言ったらどうなるだろうか。なんて考えてしまったことを思い出して、アマネはガリガリとシャーペンの芯を走らせる佐藤の解いた問題を答えあわせしながら溜め息を付く。
美鶴は期日まで普段通りに過ごそうと言っていたものの、アマネには普段通り過ごせている自信が無かった。
こうしている間にも、学校に来なくなり何処にも姿を現していない望月はどうしているのだろうかとか、『母なるものニュクス』との関係だとか、アマネでも『ニュクス』は倒せないのだろうかとか、色々考えている。情報が足りない事と、現状出来ることが無い事が、アマネを苛々させていることだけは確かだ。
望月を殺させない。それは既に決めているけれど、その後はどうすればいいのかを考えると先が分からなくなる。
「うれ」
「っ! 佐藤」
「何黄昏ちゃってるのかな斑鳩クン? そんなにオレの成績が不安かい?」
シャーペンの尻でアマネの額を突こうとした佐藤に身を仰け反らせれば、佐藤は消しゴムで書いたばかりの英文を消しながら聞いてきた。
「……別に、お前の成績で悩んでた訳じゃ」
「だよなー。お前は試験余裕だし教えるのも上手いもんなー。でもさ、それでも『何かあったらどうしよう』って思ったりはすんだろ?」
「そりゃあなぁ」
「ふぅん……。あのさ、オレの成績はオレの責任だから」
佐藤の言葉の意味が分からなくて見下ろしていた教科書から顔を上げれば、佐藤もアマネへと視線を向けている。じっと見てくる視線に何故だか後ろめたさを感じて、先に視線を逸らしたのはアマネだった。
教えているのはアマネなのだし、責任はアマネにだってあるだろうにと思ったものの、なんだかもう良く分からない。
「……佐藤、ここも間違えてる」
「……マジすか」
「ん? うん」
「で、終わったらクリスマスが来るだろ」
「……うん」
「彼女いない同盟としてはもう集まってクリスマスを呪うしかないと思うんだ!」
「佐藤、ここ間違えてる」
「あ、ハイ……じゃない無視しないでっ!」
図書室で試験勉強しようという他のクラスメイトの誘いを断って良かったと思う。あんな場所に佐藤を連れて行ったら、騒がしくておそらく数分と経たずに追い出されていた。
来週からの期末試験は後の進路相談に関わってくるので、一年生と言えどんな生徒も真剣に対策を練っている。真面目ではないのはアマネくらいで、図書室へ向かったクラスメイト達にはからかい半分であったものの、勉強できるヤツはいいよなと妬まれていた。
言われた途端、彼らに二年へ進級出来ない可能性があると言ったらどうなるだろうか。なんて考えてしまったことを思い出して、アマネはガリガリとシャーペンの芯を走らせる佐藤の解いた問題を答えあわせしながら溜め息を付く。
美鶴は期日まで普段通りに過ごそうと言っていたものの、アマネには普段通り過ごせている自信が無かった。
こうしている間にも、学校に来なくなり何処にも姿を現していない望月はどうしているのだろうかとか、『母なるものニュクス』との関係だとか、アマネでも『ニュクス』は倒せないのだろうかとか、色々考えている。情報が足りない事と、現状出来ることが無い事が、アマネを苛々させていることだけは確かだ。
望月を殺させない。それは既に決めているけれど、その後はどうすればいいのかを考えると先が分からなくなる。
「うれ」
「っ! 佐藤」
「何黄昏ちゃってるのかな斑鳩クン? そんなにオレの成績が不安かい?」
シャーペンの尻でアマネの額を突こうとした佐藤に身を仰け反らせれば、佐藤は消しゴムで書いたばかりの英文を消しながら聞いてきた。
「……別に、お前の成績で悩んでた訳じゃ」
「だよなー。お前は試験余裕だし教えるのも上手いもんなー。でもさ、それでも『何かあったらどうしよう』って思ったりはすんだろ?」
「そりゃあなぁ」
「ふぅん……。あのさ、オレの成績はオレの責任だから」
佐藤の言葉の意味が分からなくて見下ろしていた教科書から顔を上げれば、佐藤もアマネへと視線を向けている。じっと見てくる視線に何故だか後ろめたさを感じて、先に視線を逸らしたのはアマネだった。
教えているのはアマネなのだし、責任はアマネにだってあるだろうにと思ったものの、なんだかもう良く分からない。
「……佐藤、ここも間違えてる」
「……マジすか」