ペルソナ3
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二三年合同修学旅行の行き先は定番の京都である。一年であるアマネや小学生である天田と、そもそも学生でもないコロマルは留守番だ。
それならばとアマネは先輩達の居ない間に、寮の大掃除をするつもりである。怪我が治りきっていないのであまり大々的なものは出来ないが、真田にも許可は取った。無理はするなとも釘を刺されたが。
落ち込み気味の美鶴を除いた、有里を筆頭に旅行へ行く全員には揃って土産は何が良いかと聞かれた。天田はさりげなく生八つ橋がいいと言っていたようなので、アマネもお菓子でいいとは言ってある。
朝も早くにそれぞれ荷物を抱えて寮を出て行く先輩達を見送り、アマネ自身はいつも通り学校へ行けば何処か普段と違う雰囲気がしていた。
「おっす斑鳩。先輩たち居ないとアレな。学校スッカスカな!」
「せめて静かだとか言えよぉ」
「静か」
「伏見さんおはよう。今日の現代文の……」
「やめて無視止めて!」
軽くふざけてみたものの、その会話の声すら普段よりも大きく感じられる。人口密度の少ない学校といえば以前夜中の学校へ侵入したことがあるが、昼間でもそれを感じられるというのは奇妙な気分だった。
引率で京都へ行ってしまった教師が担当している教科は自習か他の教科と変更になり、生徒のほうも教師がいないのと先輩という目上の立場が居ない事でのんびりしている。なかには親しい先輩と携帯でやりとりしていて、今何処其処に居るなどといった会話も漏れ聞こえていた。
ちなみにアマネの携帯には誰からも連絡は無い。
放課前の掃除の時間に、京都の旅館に着いたらしいという情報をやりとりしているらしいクラスメイトが喋っていた。だいぶ時間が掛かったなと思う。
「斑鳩! ゲーセン寄ってこうぜ!」
「あー、止めとくぅ。今日先輩居ねぇから帰らねぇと」
「なんで……あーそっか。小学生と犬居るんだっけオマエんとこ」
「うん。だから今日は――」
「小学生寂しがるから一緒に居てあげる系?」
「――夕飯を京風の味付けにしようと思ってスーパー寄って帰る」
「何なのオマエ」
佐藤には呆れられてしまったが、せっかくだしそういう事をしてもいいでは無いか。天田に聞いてみてはいないが、彼は普段からあまり好き嫌いも少なくちゃんと食べてくれるので、今日も文句を言ったりはしないだろうと思っている。
その代わり明日は天田のリクエストを聞くつもりだ。
「ってゆーかさ、本当はオマエ寂しいんじゃね?」
「……はぁ?」
思わず聞き返すと佐藤は肩を竦めるだけだった。なんとなく苛ついたので臑を蹴り飛ばす。
結局スーパーまでは一緒に帰ることにした。
それならばとアマネは先輩達の居ない間に、寮の大掃除をするつもりである。怪我が治りきっていないのであまり大々的なものは出来ないが、真田にも許可は取った。無理はするなとも釘を刺されたが。
落ち込み気味の美鶴を除いた、有里を筆頭に旅行へ行く全員には揃って土産は何が良いかと聞かれた。天田はさりげなく生八つ橋がいいと言っていたようなので、アマネもお菓子でいいとは言ってある。
朝も早くにそれぞれ荷物を抱えて寮を出て行く先輩達を見送り、アマネ自身はいつも通り学校へ行けば何処か普段と違う雰囲気がしていた。
「おっす斑鳩。先輩たち居ないとアレな。学校スッカスカな!」
「せめて静かだとか言えよぉ」
「静か」
「伏見さんおはよう。今日の現代文の……」
「やめて無視止めて!」
軽くふざけてみたものの、その会話の声すら普段よりも大きく感じられる。人口密度の少ない学校といえば以前夜中の学校へ侵入したことがあるが、昼間でもそれを感じられるというのは奇妙な気分だった。
引率で京都へ行ってしまった教師が担当している教科は自習か他の教科と変更になり、生徒のほうも教師がいないのと先輩という目上の立場が居ない事でのんびりしている。なかには親しい先輩と携帯でやりとりしていて、今何処其処に居るなどといった会話も漏れ聞こえていた。
ちなみにアマネの携帯には誰からも連絡は無い。
放課前の掃除の時間に、京都の旅館に着いたらしいという情報をやりとりしているらしいクラスメイトが喋っていた。だいぶ時間が掛かったなと思う。
「斑鳩! ゲーセン寄ってこうぜ!」
「あー、止めとくぅ。今日先輩居ねぇから帰らねぇと」
「なんで……あーそっか。小学生と犬居るんだっけオマエんとこ」
「うん。だから今日は――」
「小学生寂しがるから一緒に居てあげる系?」
「――夕飯を京風の味付けにしようと思ってスーパー寄って帰る」
「何なのオマエ」
佐藤には呆れられてしまったが、せっかくだしそういう事をしてもいいでは無いか。天田に聞いてみてはいないが、彼は普段からあまり好き嫌いも少なくちゃんと食べてくれるので、今日も文句を言ったりはしないだろうと思っている。
その代わり明日は天田のリクエストを聞くつもりだ。
「ってゆーかさ、本当はオマエ寂しいんじゃね?」
「……はぁ?」
思わず聞き返すと佐藤は肩を竦めるだけだった。なんとなく苛ついたので臑を蹴り飛ばす。
結局スーパーまでは一緒に帰ることにした。