後日談2
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「ボクが、アイギスチャン達がここにいる事の意味を考えてよ」
「……時の狭間から、出られねぇから」
「そうだよ」
「でも、だから俺を諦めれば」
「諦めるって何? ボクらにアマネチャンをここへ置いてけって言うの?」
「だって、俺にそんな価値は――」
その先の言葉を言わせないように、アイギスは指先の銃口をアマネの側へ向けて撃った。跳弾したとしても絶対に当たらない場所を考えて撃ったそれに、アマネが目を瞬かせてアイギスを見上げる。
不思議そうな目が嬉しそうに細められるのに、吐き出したい言葉を飲み込んでもう一度。アマネの顔へと照準を合わせて撃つ。
「アイギス!?」
放たれた銃弾は持ち上げられたエレボスの手に弾かれて、アマネの頬を掠っていった。エレボスがアイギスを見つめている。その視線を受け止めてアイギスは歯を食いしばった。
「……っ、アマネさん。死にたいと願うのなら、エレボスを殺してください」
「姉さん!」
メティスが耐えきれないとばかりにアイギスを呼ぶ。視線だけを動かしてメティスを見つめれば、メティスにもアイギスの意思が通じたのか、息を詰まらせて武器を構えた。
それを見て真田や天田、岳羽や桐条もそれぞれ武器を構える。アマネに抱かれたままのエレボスがそれらをジッと見つめていた。
「やめ……殺すのは俺が、俺を――」
「私達は絶対に、貴方を殺しません」
「殺せぇ。でなくちゃ俺はっ」
「貴方が諦めないのなら、私も諦めません」
最悪が『最』悪にならないように。その為には、時には傷つく言葉も必要だというのなら。
「貴方が死にたいと願う世界なら、彼女も彼も救おうとは思わなかった筈でしょう」
目を見開いたアマネが驚いたようにアイギスを見つめている。それから考え込むようにメティスや望月、SEESのメンバーを見やり、最後にエレボスを見下ろした。
彼女や『彼』が大いなる封印となった理由なんてアイギスには分からない。分かるのだけれど正確に全てを理解することは出来ないというべきか。それでも彼女達が『選んだ』それが『誰かの為』であったのなら、その『誰か』の中には確実にアマネもアイギスも入っているだろう。
それは奇しくも何でもなく、アイギス達を助けようとしたアマネと同じだ。だとしたら、同じなのだと気付けた彼なら分かってしまうだろう。
エレボスを膝へ下ろしたアマネが頭を抱える。きっと彼は気付いたのだ。
彼と彼女が守った世界から、彼と彼女を愛したアマネが自ら“退場”など出来るはずがない。
アマネの為にも、守られた世界なのだから。
「……本当は、死にたいなんて思えない」
呟きを聞いたエレボスが咳き込む。背中を丸めて呻くように咳き込み、一際強く息を吸い込んだかと思うと、咳と一緒に白い破片を吐き出した。
「……時の狭間から、出られねぇから」
「そうだよ」
「でも、だから俺を諦めれば」
「諦めるって何? ボクらにアマネチャンをここへ置いてけって言うの?」
「だって、俺にそんな価値は――」
その先の言葉を言わせないように、アイギスは指先の銃口をアマネの側へ向けて撃った。跳弾したとしても絶対に当たらない場所を考えて撃ったそれに、アマネが目を瞬かせてアイギスを見上げる。
不思議そうな目が嬉しそうに細められるのに、吐き出したい言葉を飲み込んでもう一度。アマネの顔へと照準を合わせて撃つ。
「アイギス!?」
放たれた銃弾は持ち上げられたエレボスの手に弾かれて、アマネの頬を掠っていった。エレボスがアイギスを見つめている。その視線を受け止めてアイギスは歯を食いしばった。
「……っ、アマネさん。死にたいと願うのなら、エレボスを殺してください」
「姉さん!」
メティスが耐えきれないとばかりにアイギスを呼ぶ。視線だけを動かしてメティスを見つめれば、メティスにもアイギスの意思が通じたのか、息を詰まらせて武器を構えた。
それを見て真田や天田、岳羽や桐条もそれぞれ武器を構える。アマネに抱かれたままのエレボスがそれらをジッと見つめていた。
「やめ……殺すのは俺が、俺を――」
「私達は絶対に、貴方を殺しません」
「殺せぇ。でなくちゃ俺はっ」
「貴方が諦めないのなら、私も諦めません」
最悪が『最』悪にならないように。その為には、時には傷つく言葉も必要だというのなら。
「貴方が死にたいと願う世界なら、彼女も彼も救おうとは思わなかった筈でしょう」
目を見開いたアマネが驚いたようにアイギスを見つめている。それから考え込むようにメティスや望月、SEESのメンバーを見やり、最後にエレボスを見下ろした。
彼女や『彼』が大いなる封印となった理由なんてアイギスには分からない。分かるのだけれど正確に全てを理解することは出来ないというべきか。それでも彼女達が『選んだ』それが『誰かの為』であったのなら、その『誰か』の中には確実にアマネもアイギスも入っているだろう。
それは奇しくも何でもなく、アイギス達を助けようとしたアマネと同じだ。だとしたら、同じなのだと気付けた彼なら分かってしまうだろう。
エレボスを膝へ下ろしたアマネが頭を抱える。きっと彼は気付いたのだ。
彼と彼女が守った世界から、彼と彼女を愛したアマネが自ら“退場”など出来るはずがない。
アマネの為にも、守られた世界なのだから。
「……本当は、死にたいなんて思えない」
呟きを聞いたエレボスが咳き込む。背中を丸めて呻くように咳き込み、一際強く息を吸い込んだかと思うと、咳と一緒に白い破片を吐き出した。