後日談2
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「――……助け、られなかった?」
そう呟いた『アマネ』に白蘭が何かを話しかけようとするが、彼はそれに気付いた様子もなく後ろを振り返り、彼を追いかけてきていたアンドロイドの少女へと怒鳴りつけた。
「なんで教えてくれなかったぁ!」
「お、教えてって……」
「兄さんのように『彼女』も封印になって! 俺の頑張りは無駄だったってことだろぉ!? 彼等がここへいるのはそういう事じゃねぇのかよ!」
「ち、違います。貴方は――」
「言い訳しなくていいメティス! ……もういい。きっとまだ間に合う」
怒鳴られて怯えるように身を縮こまらせた少女を見限った様に、彼はアイギス達へ目もくれずに走り出す。向かった先は新しく立っていた扉で、飛び込んでいく彼の後を、少女と一緒に来た赤い目の黒いシャドウの様な生き物が追いかけていった。扉を押し潜る直前、その体が大型肉食動物並みに大きくなっていたが、何の生き物かも分からない。
何かの反応も会話の一つも出来ないままに過ぎ去った騒ぎに、アイギスは置いていかれた少女を振り返った。少女は両手で涙を拭いながら俯いて小さく泣いている。
「あの……」
「ご、ごめ、ごめんなさい、ごめんなさいっ」
「謝らなくていいわ。大丈夫だから」
「だって、だって私、頼まれてたのにっ」
しゃくりあげながら泣き続ける彼女にアイギスだけではなく全員がどうすればいいのかと困り果てた。
見た目からして彼女はどうやらアイギスと同じ対シャドウ制圧兵器だろうが、アイギスに彼女の記録の覚えはない。そもそも桐条財閥が造ったシャドウ制圧兵器はアイギスが最後で、アイギス以外の人型も現在活動中の物は全て把握済みだったし、それ以外のシャドウ制圧兵器は人型ではなかった筈だ。
桐条も同じ事を考えたのか少女を見る目は訝しい。
「君は?」
「わた、私、メティスです」
少女が嗚咽を堪えながら答えた。泣いている彼女を哀れに思ったのか、岳羽と山岸が傍へ行って慰める。
白蘭が何かを考え込む様にメティスを見つめていた。
「君は何者だ?」
涙を拭ったメティスがその質問に顔を上げて、アイギスを見る。アイギスとは違う黒髪と赤い瞳。見覚えがあるような無いような既視感を覚えるが、それは本来アンドロイドであるアイギスにはあり得ないことだった。
けれども、この場に置いてはその『あり得ない』なんてことはナンセンス何かも知れない。
「私は、アイギスの“シャドウ”だった、メティスです」
「アイギスの、シャドウ?」
まだ溢れ出る涙を少女が腕まで使って拭っている。しゃくりあげる声が時の狭間で静かに響いていた。
そう呟いた『アマネ』に白蘭が何かを話しかけようとするが、彼はそれに気付いた様子もなく後ろを振り返り、彼を追いかけてきていたアンドロイドの少女へと怒鳴りつけた。
「なんで教えてくれなかったぁ!」
「お、教えてって……」
「兄さんのように『彼女』も封印になって! 俺の頑張りは無駄だったってことだろぉ!? 彼等がここへいるのはそういう事じゃねぇのかよ!」
「ち、違います。貴方は――」
「言い訳しなくていいメティス! ……もういい。きっとまだ間に合う」
怒鳴られて怯えるように身を縮こまらせた少女を見限った様に、彼はアイギス達へ目もくれずに走り出す。向かった先は新しく立っていた扉で、飛び込んでいく彼の後を、少女と一緒に来た赤い目の黒いシャドウの様な生き物が追いかけていった。扉を押し潜る直前、その体が大型肉食動物並みに大きくなっていたが、何の生き物かも分からない。
何かの反応も会話の一つも出来ないままに過ぎ去った騒ぎに、アイギスは置いていかれた少女を振り返った。少女は両手で涙を拭いながら俯いて小さく泣いている。
「あの……」
「ご、ごめ、ごめんなさい、ごめんなさいっ」
「謝らなくていいわ。大丈夫だから」
「だって、だって私、頼まれてたのにっ」
しゃくりあげながら泣き続ける彼女にアイギスだけではなく全員がどうすればいいのかと困り果てた。
見た目からして彼女はどうやらアイギスと同じ対シャドウ制圧兵器だろうが、アイギスに彼女の記録の覚えはない。そもそも桐条財閥が造ったシャドウ制圧兵器はアイギスが最後で、アイギス以外の人型も現在活動中の物は全て把握済みだったし、それ以外のシャドウ制圧兵器は人型ではなかった筈だ。
桐条も同じ事を考えたのか少女を見る目は訝しい。
「君は?」
「わた、私、メティスです」
少女が嗚咽を堪えながら答えた。泣いている彼女を哀れに思ったのか、岳羽と山岸が傍へ行って慰める。
白蘭が何かを考え込む様にメティスを見つめていた。
「君は何者だ?」
涙を拭ったメティスがその質問に顔を上げて、アイギスを見る。アイギスとは違う黒髪と赤い瞳。見覚えがあるような無いような既視感を覚えるが、それは本来アンドロイドであるアイギスにはあり得ないことだった。
けれども、この場に置いてはその『あり得ない』なんてことはナンセンス何かも知れない。
「私は、アイギスの“シャドウ”だった、メティスです」
「アイギスの、シャドウ?」
まだ溢れ出る涙を少女が腕まで使って拭っている。しゃくりあげる声が時の狭間で静かに響いていた。