後日談2
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扉を開くと地下の採掘場の様な場所だった。
採掘場所、と思ったのは最初だけでよく見れば採掘の道具など何一つ無く、錆びかけた廃材などが脇へ放置されていたり天井を支える鉄骨が無造作に並んでいたりしている。地盤は固いのだろうかと壁へ触ってみると、思ったよりは固いようで安心した。
奥へ進む為の通路があるが、反対側は巨大な鉄扉で塞がれている。押してもびくともしないそれに、シルビはどうしてだが酷く悲しくなった。
扉の向こうへ行きたいと思う。けれどもそれが、『出たい』のか『入りたい』からなのかは分からない。
一頻り周囲を探索して気が済んだらしいベアトリーチェが戻ってくる。エレボスはシルビの足下でずっと扉を押していた。
「ここはドコなんでしょう?」
「地下だなぁ」
「地下……?」
「地面の下。土の中」
端的に説明すればベアトリーチェは納得したように頭上を見上げる。見上げたところで粗末な灯りと土の天井しかないのだが。
「狭くて面白くないですね」
「多分この扉の向こうが外なんじゃねぇかなぁ」
試しにベアトリーチェとエレボスに鉄扉から離れてもらい、勢いをつけて回し蹴りをぶつけてみる。激しい音がして鉄扉が歪みはしたが、開く様子はなかった。
シルビとしても開くとは思っていない。鉄扉が歪んだことで僅かに出来た隙間から、エレボスが向こう側を覗こうとしている。
「何か見えるかぁ?」
「ガア」
話しかけてみればエレボスがシルビを見上げて鳴いた。シルビも真似をして隙間から向こう側を覗くと、何かが横切るのが見えた気がして驚き隙間から顔を離す。それから改めて隙間を覗き込んでみるも、隙間の向こうはただの真っ暗な空間が広がっているだけだった。
「何か見えますか?」
「見えねぇ」
シルビが隙間から離れて立ち上がってもエレボスはじっと隙間の向こうを見つめている。コイツには何か見えているのだろうかと考えてしまう程度には真剣な様子に、しかしシルビは遠慮なくエレボスを抱き上げた。
驚いて振り返りシルビを見上げてくるエレボスの頭を撫でてフードの中へ放り込む。
「置いてかれたくなけりゃ文句言うなよぉ?」
「ガ」
なんだか新しい鳴き方で返事をされた。
鉄扉は一度の回し蹴りで歪んだことを考えると、繰り返し試せば通れる程度には隙間を広げられるかもしれない。しかしそんな事をやっていてもあまり意味はないしシルビの足が痛むだけだ。それに隙間を広げて向こう側へ行ったとして、学校の屋上の時のように砂漠へ戻るだけであったなら徒労でしかない。
奥へ進む通路の最奥に、おそらく砂漠へ戻るのであろう扉を見つける。
「あの鉄扉の先には、何があったんでしょうね?」
ベアトリーチェが不思議そうに首を傾げていたが、シルビは答えなかった。
採掘場所、と思ったのは最初だけでよく見れば採掘の道具など何一つ無く、錆びかけた廃材などが脇へ放置されていたり天井を支える鉄骨が無造作に並んでいたりしている。地盤は固いのだろうかと壁へ触ってみると、思ったよりは固いようで安心した。
奥へ進む為の通路があるが、反対側は巨大な鉄扉で塞がれている。押してもびくともしないそれに、シルビはどうしてだが酷く悲しくなった。
扉の向こうへ行きたいと思う。けれどもそれが、『出たい』のか『入りたい』からなのかは分からない。
一頻り周囲を探索して気が済んだらしいベアトリーチェが戻ってくる。エレボスはシルビの足下でずっと扉を押していた。
「ここはドコなんでしょう?」
「地下だなぁ」
「地下……?」
「地面の下。土の中」
端的に説明すればベアトリーチェは納得したように頭上を見上げる。見上げたところで粗末な灯りと土の天井しかないのだが。
「狭くて面白くないですね」
「多分この扉の向こうが外なんじゃねぇかなぁ」
試しにベアトリーチェとエレボスに鉄扉から離れてもらい、勢いをつけて回し蹴りをぶつけてみる。激しい音がして鉄扉が歪みはしたが、開く様子はなかった。
シルビとしても開くとは思っていない。鉄扉が歪んだことで僅かに出来た隙間から、エレボスが向こう側を覗こうとしている。
「何か見えるかぁ?」
「ガア」
話しかけてみればエレボスがシルビを見上げて鳴いた。シルビも真似をして隙間から向こう側を覗くと、何かが横切るのが見えた気がして驚き隙間から顔を離す。それから改めて隙間を覗き込んでみるも、隙間の向こうはただの真っ暗な空間が広がっているだけだった。
「何か見えますか?」
「見えねぇ」
シルビが隙間から離れて立ち上がってもエレボスはじっと隙間の向こうを見つめている。コイツには何か見えているのだろうかと考えてしまう程度には真剣な様子に、しかしシルビは遠慮なくエレボスを抱き上げた。
驚いて振り返りシルビを見上げてくるエレボスの頭を撫でてフードの中へ放り込む。
「置いてかれたくなけりゃ文句言うなよぉ?」
「ガ」
なんだか新しい鳴き方で返事をされた。
鉄扉は一度の回し蹴りで歪んだことを考えると、繰り返し試せば通れる程度には隙間を広げられるかもしれない。しかしそんな事をやっていてもあまり意味はないしシルビの足が痛むだけだ。それに隙間を広げて向こう側へ行ったとして、学校の屋上の時のように砂漠へ戻るだけであったなら徒労でしかない。
奥へ進む通路の最奥に、おそらく砂漠へ戻るのであろう扉を見つける。
「あの鉄扉の先には、何があったんでしょうね?」
ベアトリーチェが不思議そうに首を傾げていたが、シルビは答えなかった。