後日談2
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日本の四季が冬に移り変わる前の事。イタリアにいた白蘭の元にボンゴレを経由して沢田綱吉から厚みのある封筒が届いた。
ボンゴレを経由してといえど、白蘭の身柄はボンゴレとユニに預けられていたからある意味では経由ではない。そんなことより問題はその封筒の中身だ。
封筒は数ヶ月前に日本で見つかった自分達の関係者であり、自分達にとって大切な人物の一人であった『斑鳩アマネ』からだった。ボンゴレが存在していると分かればすぐに皆の元へ姿を現すだろうと思われていた彼はしかし、封筒の中に入っていた手紙曰く『どうしてもやりたい事があるから』手を出さないでくれと頼んできたのである。
手紙には『三月五日までは絶対に』とあった。
頼まれて彼の貴重品だった腕輪やナイフを届けた雲雀の話では、彼はまた世界を救う為に動いていたらしい。その詳細は雲雀が面倒臭がったので彼からは聞けなかったが、渡された封筒の中にあったノートに全部書かれていた。
シャドウという存在。ニュクスという存在。ペルソナという存在。
それから彼がそれ等と関わる切っ掛けになった一年のこと。大切な人が出来たこと。その人が死んだこと。その後に何があったのか。二年後の未来から平行世界だったこの世界へ跳ばされてしまったこと。
時々思い出し泣きでもしたのか一度濡れて乾いた跡が所々に残っていたそのノートには、最後に一言。
『全部終わったら、できたら白蘭に会いたい』
封筒を受け取って中身を確認した沢田が白蘭へノートを送った理由はそれだろう。白蘭はそのノートを持って、日本へ跳んだ。
沢田家にお世話になりながらひたすら情報を集めた。平行世界を共有して本来彼が居たのだろう世界を探してみたり、騒動に関わっている桐条財閥にハッキングしてシャドウやペルソナのことを調べてみたり。
きっと昔に世界征服したときよりも真剣だった。
そうしてノートに記されている事が正しいのなら、全てが決まるのだろう『一月三十一日』に一度、紐が切れてしまったような音を聞いたのだ。
あの時の気持ちはきっともう忘れられない。白蘭は世界が消えかける音を聞いた。
それを寸でのところで繋ぎ止めたのは、何故か青い蝶のイメージをしていたと思う。
『一月三十一日』が過ぎて、白蘭はじりじりと逸る気持ちを抑えて二ヶ月待った。ノートには『三月五日』の更に後の、『三月三十一日』の出来事も書かれていたからである。
それが終わったらすぐに会えるようにと、白蘭は会いに来てくれることを待ち切れずに辰巳ポートアイランドへある『巌戸台分寮』へ向かったのだ。頑張ったであろう彼を白蘭の方から迎えに行く為に。
きっと白蘭を見て驚くだろう彼を思い描いて、彼の話をどんなに時間がかかろうと聞いてやるのだと決めて、そうして――。
「『アマネチャン』の『鏡』だ」
そうして、『彼』はこの世界から消えることを免れた。
ボンゴレを経由してといえど、白蘭の身柄はボンゴレとユニに預けられていたからある意味では経由ではない。そんなことより問題はその封筒の中身だ。
封筒は数ヶ月前に日本で見つかった自分達の関係者であり、自分達にとって大切な人物の一人であった『斑鳩アマネ』からだった。ボンゴレが存在していると分かればすぐに皆の元へ姿を現すだろうと思われていた彼はしかし、封筒の中に入っていた手紙曰く『どうしてもやりたい事があるから』手を出さないでくれと頼んできたのである。
手紙には『三月五日までは絶対に』とあった。
頼まれて彼の貴重品だった腕輪やナイフを届けた雲雀の話では、彼はまた世界を救う為に動いていたらしい。その詳細は雲雀が面倒臭がったので彼からは聞けなかったが、渡された封筒の中にあったノートに全部書かれていた。
シャドウという存在。ニュクスという存在。ペルソナという存在。
それから彼がそれ等と関わる切っ掛けになった一年のこと。大切な人が出来たこと。その人が死んだこと。その後に何があったのか。二年後の未来から平行世界だったこの世界へ跳ばされてしまったこと。
時々思い出し泣きでもしたのか一度濡れて乾いた跡が所々に残っていたそのノートには、最後に一言。
『全部終わったら、できたら白蘭に会いたい』
封筒を受け取って中身を確認した沢田が白蘭へノートを送った理由はそれだろう。白蘭はそのノートを持って、日本へ跳んだ。
沢田家にお世話になりながらひたすら情報を集めた。平行世界を共有して本来彼が居たのだろう世界を探してみたり、騒動に関わっている桐条財閥にハッキングしてシャドウやペルソナのことを調べてみたり。
きっと昔に世界征服したときよりも真剣だった。
そうしてノートに記されている事が正しいのなら、全てが決まるのだろう『一月三十一日』に一度、紐が切れてしまったような音を聞いたのだ。
あの時の気持ちはきっともう忘れられない。白蘭は世界が消えかける音を聞いた。
それを寸でのところで繋ぎ止めたのは、何故か青い蝶のイメージをしていたと思う。
『一月三十一日』が過ぎて、白蘭はじりじりと逸る気持ちを抑えて二ヶ月待った。ノートには『三月五日』の更に後の、『三月三十一日』の出来事も書かれていたからである。
それが終わったらすぐに会えるようにと、白蘭は会いに来てくれることを待ち切れずに辰巳ポートアイランドへある『巌戸台分寮』へ向かったのだ。頑張ったであろう彼を白蘭の方から迎えに行く為に。
きっと白蘭を見て驚くだろう彼を思い描いて、彼の話をどんなに時間がかかろうと聞いてやるのだと決めて、そうして――。
「『アマネチャン』の『鏡』だ」
そうして、『彼』はこの世界から消えることを免れた。