ペルソナP3P
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案の定というべきか背中にも盛大に青痣が出来ていた。一体何をぶつけたらそんな痣が出来るのかと聞かれてしまいそうな程広い範囲を青くしているそれに、しかし湿布を貼る以外に対処法はない。骨に皹が入っているとか、そういったことが無くて良かったと考えるべきだろう。
風呂場の鏡で背中を確かめて服を着る。そうして戻れば天田がコロマルを撫でながらベッドに寄りかかって座っていた。
「どうでした?」
「凄げぇ痣だったぁ……」
真田に言われて、大晦日までを巌戸台分寮で過ごす為の荷造りをしに戻ってきたのである。とはいえあと数日しかないし、アマネとしては佐藤との初詣の約束があるので大晦日の夜には戻るつもりだった。
怪我人だから、という話ではあったが実際には見張りだろう天田にお茶を出しておいて荷造りを始める。冬とはいえたった数日だし歩いて帰れる距離にアパートがあるのでそう荷物は無かった。
動く度に姿勢によっては痛む背中を庇いつつ荷造りを終える。そうして振り返れば天田は棚の上に置いていた仮面を眺めていた。
棚に近付いてその仮面を手に取る。いつの間に手に入れたのかも分からない物だが、時々利用させてもらっていた。
「思い入れのある物なんですか?」
「……多分」
「多分?」
「何処で手に入れたのか覚えてねぇんだよ」
引っ越しの荷物に紛れていた仮面。もうSEESのメンバーへ顔を知られた以上、使うことは無いのだろうがそれもとりあえずバッグへ入れる。持って行っても仕方がないのだろうが、どうせあまり荷物にはならない。
天田に出していたお茶のカップを洗って片づけてアパートを出る。
「薬局に寄っていいかぁ?」
「別にいいですけど、湿布買うんですか?」
「寮に行ったら貼ってくれると助かる」
「いいですよ」
薬局に寄って湿布やサポーターを買って分寮へ戻ると、いない間に起きてきたらしい有里や山岸に歓迎された。複雑そうな顔をしていた伊織からも改めて謝罪と“刈り取る者”から助けた礼を言われ、一応和解出来たのだろう。
自分がやると申し出てきた有里を断って、天田に背中の痣へ湿布を貼ってもらったら『こんなに酷いのによく動けましたね』と驚かれた。銃で肩を撃ち抜かれたこと等に比べればまだマシだと思うのだが、よく考えればそれに慣れているのは自分だけだ。
肉体的痛みなら耐えられる。精神的な苦痛よりも断然マシだ。
湿布を貼ってもらってからラウンジへ赴いたら、コロマルに盛大に臭そうな顔をされた。出来るだけ無臭のものを選んだつもりだったが、やはり犬には匂いが分かるらしい。
風呂場の鏡で背中を確かめて服を着る。そうして戻れば天田がコロマルを撫でながらベッドに寄りかかって座っていた。
「どうでした?」
「凄げぇ痣だったぁ……」
真田に言われて、大晦日までを巌戸台分寮で過ごす為の荷造りをしに戻ってきたのである。とはいえあと数日しかないし、アマネとしては佐藤との初詣の約束があるので大晦日の夜には戻るつもりだった。
怪我人だから、という話ではあったが実際には見張りだろう天田にお茶を出しておいて荷造りを始める。冬とはいえたった数日だし歩いて帰れる距離にアパートがあるのでそう荷物は無かった。
動く度に姿勢によっては痛む背中を庇いつつ荷造りを終える。そうして振り返れば天田は棚の上に置いていた仮面を眺めていた。
棚に近付いてその仮面を手に取る。いつの間に手に入れたのかも分からない物だが、時々利用させてもらっていた。
「思い入れのある物なんですか?」
「……多分」
「多分?」
「何処で手に入れたのか覚えてねぇんだよ」
引っ越しの荷物に紛れていた仮面。もうSEESのメンバーへ顔を知られた以上、使うことは無いのだろうがそれもとりあえずバッグへ入れる。持って行っても仕方がないのだろうが、どうせあまり荷物にはならない。
天田に出していたお茶のカップを洗って片づけてアパートを出る。
「薬局に寄っていいかぁ?」
「別にいいですけど、湿布買うんですか?」
「寮に行ったら貼ってくれると助かる」
「いいですよ」
薬局に寄って湿布やサポーターを買って分寮へ戻ると、いない間に起きてきたらしい有里や山岸に歓迎された。複雑そうな顔をしていた伊織からも改めて謝罪と“刈り取る者”から助けた礼を言われ、一応和解出来たのだろう。
自分がやると申し出てきた有里を断って、天田に背中の痣へ湿布を貼ってもらったら『こんなに酷いのによく動けましたね』と驚かれた。銃で肩を撃ち抜かれたこと等に比べればまだマシだと思うのだが、よく考えればそれに慣れているのは自分だけだ。
肉体的痛みなら耐えられる。精神的な苦痛よりも断然マシだ。
湿布を貼ってもらってからラウンジへ赴いたら、コロマルに盛大に臭そうな顔をされた。出来るだけ無臭のものを選んだつもりだったが、やはり犬には匂いが分かるらしい。