ペルソナP3P
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二泊三日の日程で、試験最終日にそのまま出発。荷物は前の日に用意してあり、荒垣に頼んで待ち合わせの場所へ持って来てもらう手筈になっている。
奇しくも屋久島旅行へ行くSEESとあまり変わらない予定となってしまったが、アマネ達のほうが早い上に行く場所が違う。
試験が終わり開放感に則ってゲーセンなりワックなりへ行こう、と誘ってきた佐藤に謝り、試験の為に必要最低限の荷物しか入っていない鞄を持って教室を飛び出した。中身は財布や携帯、それに申し訳程度の筆記用具しかないが、流石に学校へ置いてはいけない。
昇降口へ向かおうと階段を降りていると、逆に階段を上がってくる先輩とかち合った。
「こんにちは」
「お? ああ、長髪後輩」
「斑鳩です」
前に会った時は名乗っていなかったから外見的特長で呼んだにしても、もう少し何かあったのではないだろうか。
錦先輩は片手に自販機で買い漁ってきたのか飲み物を抱えていた。
「生徒会ですか?」
「違げーよ。教室で試験の反省会だよ」
「……マジメなんですね」
「こんな見た目だからな。成績だけでも良くねえと色々煩えだろ。お前こそどうなんだよ」
「中間は学年一位でした」
「死ね」
息を吐くように悪態を吐かれる。しかし錦先輩はすぐに怒っても不愉快だとも思っていないことを示すように笑った。
笑うと目付きの悪さなどが払拭され好青年にすら見える。
「でもまぁ油断して成績ガタ落ちするよか全然マシだな。やるよ」
投げられた缶珈琲をキャッチした。いいのかと思ったが錦先輩は気にしていないようなので、一本ぐらい減っても大丈夫なのだと思うことにする。礼を言って鞄へ突っ込んだ。
「今度会ったら試験結果教えろよ。なんか気になる」
「分かりました」
階段途中での会話をそれで終わりにして、今度こそまっすぐに昇降口へ向かった。生徒会へ入っていることや缶珈琲をくれた事からして、見た目に反した随分と好青年だと思う。
ああいうギャップがあれば女性へモテるんだろうなと思いながら校門を抜ければ、SEESの数名が揃っていた。『前』の時も揃って帰っていたなと思い出したが、その反面空気はあまり良くなかったはずだ。
じろじろと見ていて不審に思われるのも困るので、自然な速度を保ちつつ立ち去る。駅で荒垣と合流し、そのまま既に来ていた乗る予定の電車へと飛び乗った。
走り出す電車の窓の向こうで構内へ入ってきた『彼女』達が見える。
「……ギリギリだったかも知れねぇなぁ」
「そんなに見つかるのが嫌なら、待ち合わせ場所を変えりゃ良かっただろ」
「……オンセンタノシミダナァー」
向かい合わせの席へ座る荒垣に呆れられた。
奇しくも屋久島旅行へ行くSEESとあまり変わらない予定となってしまったが、アマネ達のほうが早い上に行く場所が違う。
試験が終わり開放感に則ってゲーセンなりワックなりへ行こう、と誘ってきた佐藤に謝り、試験の為に必要最低限の荷物しか入っていない鞄を持って教室を飛び出した。中身は財布や携帯、それに申し訳程度の筆記用具しかないが、流石に学校へ置いてはいけない。
昇降口へ向かおうと階段を降りていると、逆に階段を上がってくる先輩とかち合った。
「こんにちは」
「お? ああ、長髪後輩」
「斑鳩です」
前に会った時は名乗っていなかったから外見的特長で呼んだにしても、もう少し何かあったのではないだろうか。
錦先輩は片手に自販機で買い漁ってきたのか飲み物を抱えていた。
「生徒会ですか?」
「違げーよ。教室で試験の反省会だよ」
「……マジメなんですね」
「こんな見た目だからな。成績だけでも良くねえと色々煩えだろ。お前こそどうなんだよ」
「中間は学年一位でした」
「死ね」
息を吐くように悪態を吐かれる。しかし錦先輩はすぐに怒っても不愉快だとも思っていないことを示すように笑った。
笑うと目付きの悪さなどが払拭され好青年にすら見える。
「でもまぁ油断して成績ガタ落ちするよか全然マシだな。やるよ」
投げられた缶珈琲をキャッチした。いいのかと思ったが錦先輩は気にしていないようなので、一本ぐらい減っても大丈夫なのだと思うことにする。礼を言って鞄へ突っ込んだ。
「今度会ったら試験結果教えろよ。なんか気になる」
「分かりました」
階段途中での会話をそれで終わりにして、今度こそまっすぐに昇降口へ向かった。生徒会へ入っていることや缶珈琲をくれた事からして、見た目に反した随分と好青年だと思う。
ああいうギャップがあれば女性へモテるんだろうなと思いながら校門を抜ければ、SEESの数名が揃っていた。『前』の時も揃って帰っていたなと思い出したが、その反面空気はあまり良くなかったはずだ。
じろじろと見ていて不審に思われるのも困るので、自然な速度を保ちつつ立ち去る。駅で荒垣と合流し、そのまま既に来ていた乗る予定の電車へと飛び乗った。
走り出す電車の窓の向こうで構内へ入ってきた『彼女』達が見える。
「……ギリギリだったかも知れねぇなぁ」
「そんなに見つかるのが嫌なら、待ち合わせ場所を変えりゃ良かっただろ」
「……オンセンタノシミダナァー」
向かい合わせの席へ座る荒垣に呆れられた。