ペルソナP3P
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少し出掛けて帰ってきてから、叔父一家が事故にあったことで忙しかった事もあり、引越しの片付けが住んでいなかった部屋を片付ける。必要最低限のモノは既に整理していたので、後は使用頻度の少ないモノや季節外れの着替えなどだ。
部屋の隅に置いたままだったダンボールを開けてそれらを片付けていると、ふと見覚えの無い物が入っている事に気付いた。手を入れてそれを取り出しマジマジと眺める。
見覚えの無い仮面だった。
祭りの出店で売られているような幼稚で安っぽいものではなく、外国のカーニバルで被るものに近い。陶器のような質感だが陶製では無さそうだ。
だがカーニバルで使うものと違って派手な装飾も模様も無い。目と口、申し訳程度の鼻という、到ってシンプルな仮面にアマネは心当たりが無かった。
引越し荷物のダンボールへ入っていたからにはアマネか、手伝いをしてくれていた叔母が入れたのだろうが、あの叔父の家で見た覚えも無い。叔父夫婦の好みで和テイストな家だったから、こんな洋風のものがあるとも思えないが。
何処かで貰ったような気もするが、記憶に制限が掛かっているように『×××』でも思い出せない。試しに被ってみると思ったより視界が広かった。
「……そっとしておこう」
かつての後輩の口癖で仮面を棚の上へと飾る。いつまでも気にしていたら掃除が終わらない。
夕方になって粗方荷物の整理が終わり、ダンボールを畳んで次の廃品回収で出せるようにまとめておく。今日の予定は何も無かったはずなので、夕食は外で取ることにしてアパートを出た。
不良の溜まり場へいつものように座っていた荒垣へ、午前中に店で作ってもらっておいた合鍵を渡す。冗談で『ラブホ代わりにはしねぇでください』と言ったら頭を叩かれ、本気で痛くて暫く動けなかった。
鈍器を愛用するのだから荒垣の腕力は強いし、不良に絡まれて喧嘩もするものだから、荒垣にはもう少し加減と言うものを覚えて欲しい。
とにかくこれで、アマネが居ない時でも荒垣はあのノートを解読しに来ることが出来る。あわよくば面倒見のいい荒垣のことだから、食事も作ってもらえるのではないかと期待していた。
「ばれてからは堂々とし過ぎだろ」
「荒垣さんには気兼ねしにくいんですよ。それに貴方は聞かなかったフリが出来ますから」
「……アキとは別の意味で面倒なヤツだな」
真田と同系列は心外である。
ついでに互いの連絡先も教えあい、アマネは携帯へ保存された二つの『荒垣真次郎』という名前を、しばらく見つめてから携帯を閉まった。
部屋の隅に置いたままだったダンボールを開けてそれらを片付けていると、ふと見覚えの無い物が入っている事に気付いた。手を入れてそれを取り出しマジマジと眺める。
見覚えの無い仮面だった。
祭りの出店で売られているような幼稚で安っぽいものではなく、外国のカーニバルで被るものに近い。陶器のような質感だが陶製では無さそうだ。
だがカーニバルで使うものと違って派手な装飾も模様も無い。目と口、申し訳程度の鼻という、到ってシンプルな仮面にアマネは心当たりが無かった。
引越し荷物のダンボールへ入っていたからにはアマネか、手伝いをしてくれていた叔母が入れたのだろうが、あの叔父の家で見た覚えも無い。叔父夫婦の好みで和テイストな家だったから、こんな洋風のものがあるとも思えないが。
何処かで貰ったような気もするが、記憶に制限が掛かっているように『×××』でも思い出せない。試しに被ってみると思ったより視界が広かった。
「……そっとしておこう」
かつての後輩の口癖で仮面を棚の上へと飾る。いつまでも気にしていたら掃除が終わらない。
夕方になって粗方荷物の整理が終わり、ダンボールを畳んで次の廃品回収で出せるようにまとめておく。今日の予定は何も無かったはずなので、夕食は外で取ることにしてアパートを出た。
不良の溜まり場へいつものように座っていた荒垣へ、午前中に店で作ってもらっておいた合鍵を渡す。冗談で『ラブホ代わりにはしねぇでください』と言ったら頭を叩かれ、本気で痛くて暫く動けなかった。
鈍器を愛用するのだから荒垣の腕力は強いし、不良に絡まれて喧嘩もするものだから、荒垣にはもう少し加減と言うものを覚えて欲しい。
とにかくこれで、アマネが居ない時でも荒垣はあのノートを解読しに来ることが出来る。あわよくば面倒見のいい荒垣のことだから、食事も作ってもらえるのではないかと期待していた。
「ばれてからは堂々とし過ぎだろ」
「荒垣さんには気兼ねしにくいんですよ。それに貴方は聞かなかったフリが出来ますから」
「……アキとは別の意味で面倒なヤツだな」
真田と同系列は心外である。
ついでに互いの連絡先も教えあい、アマネは携帯へ保存された二つの『荒垣真次郎』という名前を、しばらく見つめてから携帯を閉まった。