ペルソナ4
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
三年で最後の文化祭だから、ということでかクラスの出し物は展示という事にして、殆どが数人でグループを作って個別に出し物をやったり部活のほうで動いたり、一人ひとりが出来るだけ好きな事が出来ように配慮された。
クラス全員で、というのは他の行事でもう満足らしい。
俺は同級生達とのジャズバンドだけで他に予定は無く、演奏の練習以外には忙しくなかった。無論教室展示の準備はあるが、それだって前日に行えば良い程度である。
「ミスコン、なぁ。別にいいんじゃねぇの? お前ら可愛いんだし、自信持ってはいいと思うけどなぁ」
「か、可愛いって……」
「少なくとも、自薦じゃないんだから大丈夫だろぉ」
練習の無い昼休み。花村によって勝手に参加となってしまったと憤る里中達に話を聞かされ、彼女達には悪いが、ミスコンぐらい構わないだろうと思った。
「先輩もそう思いますよね! ホラ見ろ、先輩だって男なんだよ」
「花村は勝手に申し込んだんだからもう少し反省しろよぉ」
「うぐっ……」
月森の元へ来たという脅迫状を携帯で撮った画像を俺の携帯に転送してもらう。誘拐事件のほうはそれぐらいしか進展が無いが、月森達が誘拐事件に首を突っ込んでいることも知られていて、犯人に月森の家が知られているという事で危険度は増している。
だが今はまだ脅迫状だけで犯人の動きは無い。こちらの出方を窺っているのか、もしくは怖がってこれ以上は動かないだろうと高を括っているのか。
「……そういえば、確かミスコンじゃなくて女装コンテストもあったんじゃなかったかぁ?」
「あー、なるほど。それに花村を申し込めばいいんですね?」
昼休みが終わるからと屋上を後にしながらも、まだ鬱憤を晴らせないでいるらしい里中へこっそり情報を流してやれば、ニヤリと里中があくどい笑みを浮かべた。目には目を、程度の提案だったが、ちょっと悪い事をしたかも知れない。
案の定、次の日張り出されたミス? コンの開催ポスターには、花村だけではなく月森や完二まで参加者として名前が載っていた。恨みの対象が広がっている。
里中の優しさなのか情報提供のお礼なのか、俺の名前は載っていない。
踊り場からポスターの前で、なんて事をしてくれるんだと叫ぶ花村と仕返しだと怒鳴る里中を見降ろしていると、高校生活満喫しているなぁと思った。
ふと制服を引っ張られて振り返れば、月森がいる。
「先輩は出ないんですか?」
「出ねぇよぉ。何言ってんだ俺を巻き込むなぁ」
「でも」
「でもじゃねぇ!」
クラス全員で、というのは他の行事でもう満足らしい。
俺は同級生達とのジャズバンドだけで他に予定は無く、演奏の練習以外には忙しくなかった。無論教室展示の準備はあるが、それだって前日に行えば良い程度である。
「ミスコン、なぁ。別にいいんじゃねぇの? お前ら可愛いんだし、自信持ってはいいと思うけどなぁ」
「か、可愛いって……」
「少なくとも、自薦じゃないんだから大丈夫だろぉ」
練習の無い昼休み。花村によって勝手に参加となってしまったと憤る里中達に話を聞かされ、彼女達には悪いが、ミスコンぐらい構わないだろうと思った。
「先輩もそう思いますよね! ホラ見ろ、先輩だって男なんだよ」
「花村は勝手に申し込んだんだからもう少し反省しろよぉ」
「うぐっ……」
月森の元へ来たという脅迫状を携帯で撮った画像を俺の携帯に転送してもらう。誘拐事件のほうはそれぐらいしか進展が無いが、月森達が誘拐事件に首を突っ込んでいることも知られていて、犯人に月森の家が知られているという事で危険度は増している。
だが今はまだ脅迫状だけで犯人の動きは無い。こちらの出方を窺っているのか、もしくは怖がってこれ以上は動かないだろうと高を括っているのか。
「……そういえば、確かミスコンじゃなくて女装コンテストもあったんじゃなかったかぁ?」
「あー、なるほど。それに花村を申し込めばいいんですね?」
昼休みが終わるからと屋上を後にしながらも、まだ鬱憤を晴らせないでいるらしい里中へこっそり情報を流してやれば、ニヤリと里中があくどい笑みを浮かべた。目には目を、程度の提案だったが、ちょっと悪い事をしたかも知れない。
案の定、次の日張り出されたミス? コンの開催ポスターには、花村だけではなく月森や完二まで参加者として名前が載っていた。恨みの対象が広がっている。
里中の優しさなのか情報提供のお礼なのか、俺の名前は載っていない。
踊り場からポスターの前で、なんて事をしてくれるんだと叫ぶ花村と仕返しだと怒鳴る里中を見降ろしていると、高校生活満喫しているなぁと思った。
ふと制服を引っ張られて振り返れば、月森がいる。
「先輩は出ないんですか?」
「出ねぇよぉ。何言ってんだ俺を巻き込むなぁ」
「でも」
「でもじゃねぇ!」