ペルソナ4
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健康診断の結果、クマ以外別状は無かった。それも当然だと思うのは二年前影時間に何度も今は無きタルタロスヘ潜っていながら、だるくなっても最悪風邪を引く程度にしかならなかったからだろう。影時間とテレビの中が完全に同じとは思っていないが、シャドウの事といい共通点はある。
何度撮っても映らなかったというクマのレントゲン写真を見せられ、この場合クマはどうやって身体を支え自立しているのだろうかと少しずれた事を考えた。
結局ペルソナやシャドウとは何か、という完二はまだ、クマもそのシャドウであるとは知らないが、薄々皆感づいてはいるのだろう。シャドウと同じテレビの中の住人であるクマもその二つを上手く説明することは出来ない。
「僕もあの後、少し調べてみたんです。一般にペルソナやシャドウというと、心理学用語のようですね。ただ、僕らの知っているあれは、勿論それだけじゃ説明できません。たまたま手に入れた、ある非公式な計画文書に、こう書いてありました。シャドウとは抑圧下の力であり、自我がそれを制御することでペルソナともなる……」
「ちょっと待ったぁ!」
非公式な計画文書、と聞いて思わず話を止めてしまった。
いきなり声を上げた事で驚いたらしい月森達が揃って俺を見る。けれども構っていられなかった。
「直斗、その計画書、もしかして桐条グループからかぁ?」
「え、ええ。良く分かりましたね」
直斗の肯定に思わず頭を抱える。
「桐条以外にシャドウの研究してるとこ知らねぇんだよぉ。……っていうか、確実に漏洩したってバレてる。確実に直斗のこともバレてる。稲羽市の事件も直斗から知られるぅ。ああもう何処までバレてるか分かんねぇ……俺の居場所もバレるぅ」
「え、先輩桐条グループと知り合いなの?」
久慈川が何か言っていたがそんな場合ではない。イブリスを取り戻した事で踏ん切りが着いたとはいえ、二年前同じ寮生だった先輩達とはまだ連絡を取る勇気が無かったのだ。
辰巳ポートアイランドで偶然山岸には会ってしまったが、彼女は優しいし空気も読めるのでまだいい。
問題は、当時三年だった先輩達だ。
「これはもう諦めて腹を括って連絡しろって話なのかぁ? 知られてバレるより自分からバラす方がまだ叱られねぇだろうけど……、時間の問題だよなぁ」
「えっと、僕、何か悪い事をしてしまいましたか?」
戸惑いがちな直斗の声に正気を取り戻して顔を上げた。不思議そうな天城達と桐条グループを知っているのか不安げな花村と直斗。
それからまっすぐな視線の月森。
何度撮っても映らなかったというクマのレントゲン写真を見せられ、この場合クマはどうやって身体を支え自立しているのだろうかと少しずれた事を考えた。
結局ペルソナやシャドウとは何か、という完二はまだ、クマもそのシャドウであるとは知らないが、薄々皆感づいてはいるのだろう。シャドウと同じテレビの中の住人であるクマもその二つを上手く説明することは出来ない。
「僕もあの後、少し調べてみたんです。一般にペルソナやシャドウというと、心理学用語のようですね。ただ、僕らの知っているあれは、勿論それだけじゃ説明できません。たまたま手に入れた、ある非公式な計画文書に、こう書いてありました。シャドウとは抑圧下の力であり、自我がそれを制御することでペルソナともなる……」
「ちょっと待ったぁ!」
非公式な計画文書、と聞いて思わず話を止めてしまった。
いきなり声を上げた事で驚いたらしい月森達が揃って俺を見る。けれども構っていられなかった。
「直斗、その計画書、もしかして桐条グループからかぁ?」
「え、ええ。良く分かりましたね」
直斗の肯定に思わず頭を抱える。
「桐条以外にシャドウの研究してるとこ知らねぇんだよぉ。……っていうか、確実に漏洩したってバレてる。確実に直斗のこともバレてる。稲羽市の事件も直斗から知られるぅ。ああもう何処までバレてるか分かんねぇ……俺の居場所もバレるぅ」
「え、先輩桐条グループと知り合いなの?」
久慈川が何か言っていたがそんな場合ではない。イブリスを取り戻した事で踏ん切りが着いたとはいえ、二年前同じ寮生だった先輩達とはまだ連絡を取る勇気が無かったのだ。
辰巳ポートアイランドで偶然山岸には会ってしまったが、彼女は優しいし空気も読めるのでまだいい。
問題は、当時三年だった先輩達だ。
「これはもう諦めて腹を括って連絡しろって話なのかぁ? 知られてバレるより自分からバラす方がまだ叱られねぇだろうけど……、時間の問題だよなぁ」
「えっと、僕、何か悪い事をしてしまいましたか?」
戸惑いがちな直斗の声に正気を取り戻して顔を上げた。不思議そうな天城達と桐条グループを知っているのか不安げな花村と直斗。
それからまっすぐな視線の月森。