ペルソナ4
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「先輩今の二段蹴りカッコイイ!」
「里中もやってみるかぁ?」
同じ足技を得意とするせいか里中とは結構話が合う。今もシャドウを二段蹴りで蹴り上げたところを褒められた。ちなみにシャドウは空中で消滅している。
あの後クマから俺と完二はテレビの中の霧を晴らすメガネを貰い、月森と一緒にクマを使って「宇宙人を捕まえた」ごっこをしながら歩き出した。
天城のいた城の様な場所のシャドウは花村の言うとおり大して強くないから、対シャドウに慣れていないだろう完二でも安心だ。
とはいえ彼等の戦う様子を見て思ったのだが、彼等は持ち前の運動神経だけが頼りになっているところがあり、正直不安である。
「花村、ちょっと休めぇ。今ので左手痺れただろぉ」
「大丈夫っすよ」
「痺れが取れるまででいい。感覚薄れてるから下手すると折るぞぉ」
「うげっ」
「里中、怖いのは分かるがもう少し近づいて攻撃してみろぉ」
「こうですか?」
「そのほうが外さねぇから」
「あ、ホントだ」
「天城は逆に少し前に出すぎだぁ」
「はいっ」
「完二、完二! 月森にリボンシトロン!」
「うぃッス!」
「月森はペルソナ使いすぎだぁ!」
気が付けば俺は頻繁に声をかけて指導していて、なるほどいきなり非日常に巻き込まれた者達はこういうのが普通なんだと地味に納得した。ハラハラすることもあるが、それで手を出していたら結局俺が全部倒した方が早い。
それでは多分、彼らの為にはならないからしないが。
二年前のあの事件が、あの人を中心とした事件だとしたら、この街でテレビの中で起こっている事は彼らの事件だ。だから俺が出張っては意味が無い。
幸い月森達は、俺の言葉を今のところ素直に聞いてくれている。言うとおりにしたほうがやりやすいと理解しただけかもしれないが、下手に口出しだけしている奴という評価は御免だ。
「先輩今の見てましたっ?」
「おう。決まってたぜぇ」
「へへっ」
一言褒められただけで喜ぶ花村が、次のシャドウを目指して走り出す。最後の一匹の様だから大丈夫だろう。
クマの横まで下がればクマが見上げてきて手を繋ぐ。どうかしたのかと見下ろせばニッコリと笑っていた。
「楽しいクマね!」
「危ないことしてんだけどなぁ」
「でもセンセイたちだけの時よりミンナ動きがいいクマ。それに安心して戦ってる感じクマ!」
「安心?」
危険と隣り合わせなのに安心だなんてと否定しようとして、最後のシャドウを倒した月森達が戻ってくる。
笑っていたり冗談を言い合っている彼らに、ふと昔のことを思い出した。
「里中もやってみるかぁ?」
同じ足技を得意とするせいか里中とは結構話が合う。今もシャドウを二段蹴りで蹴り上げたところを褒められた。ちなみにシャドウは空中で消滅している。
あの後クマから俺と完二はテレビの中の霧を晴らすメガネを貰い、月森と一緒にクマを使って「宇宙人を捕まえた」ごっこをしながら歩き出した。
天城のいた城の様な場所のシャドウは花村の言うとおり大して強くないから、対シャドウに慣れていないだろう完二でも安心だ。
とはいえ彼等の戦う様子を見て思ったのだが、彼等は持ち前の運動神経だけが頼りになっているところがあり、正直不安である。
「花村、ちょっと休めぇ。今ので左手痺れただろぉ」
「大丈夫っすよ」
「痺れが取れるまででいい。感覚薄れてるから下手すると折るぞぉ」
「うげっ」
「里中、怖いのは分かるがもう少し近づいて攻撃してみろぉ」
「こうですか?」
「そのほうが外さねぇから」
「あ、ホントだ」
「天城は逆に少し前に出すぎだぁ」
「はいっ」
「完二、完二! 月森にリボンシトロン!」
「うぃッス!」
「月森はペルソナ使いすぎだぁ!」
気が付けば俺は頻繁に声をかけて指導していて、なるほどいきなり非日常に巻き込まれた者達はこういうのが普通なんだと地味に納得した。ハラハラすることもあるが、それで手を出していたら結局俺が全部倒した方が早い。
それでは多分、彼らの為にはならないからしないが。
二年前のあの事件が、あの人を中心とした事件だとしたら、この街でテレビの中で起こっている事は彼らの事件だ。だから俺が出張っては意味が無い。
幸い月森達は、俺の言葉を今のところ素直に聞いてくれている。言うとおりにしたほうがやりやすいと理解しただけかもしれないが、下手に口出しだけしている奴という評価は御免だ。
「先輩今の見てましたっ?」
「おう。決まってたぜぇ」
「へへっ」
一言褒められただけで喜ぶ花村が、次のシャドウを目指して走り出す。最後の一匹の様だから大丈夫だろう。
クマの横まで下がればクマが見上げてきて手を繋ぐ。どうかしたのかと見下ろせばニッコリと笑っていた。
「楽しいクマね!」
「危ないことしてんだけどなぁ」
「でもセンセイたちだけの時よりミンナ動きがいいクマ。それに安心して戦ってる感じクマ!」
「安心?」
危険と隣り合わせなのに安心だなんてと否定しようとして、最後のシャドウを倒した月森達が戻ってくる。
笑っていたり冗談を言い合っている彼らに、ふと昔のことを思い出した。