ペルソナ4
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「また来たクマか、大声の人!」
「……うん。良く言われるからいいんだけどよぉ」
テレビの中に入った途端やってきたクマは、俺のことを大声の人と認識していたらしい。勢いで月森に飛びついた格好のままこちらを見る様子は、あの身長でちゃんとした人の姿であったなら、かわいい子供なのに。
「先輩はクマのこと知ってんのにクマは先輩のこと知らないのかよ」
「だって名前教えてくれないクマよ」
そう言えば名前を教えた覚えがなかった。ここに来る時は今まで一人だったし、クマと話をするにも二人きりだから三人称を使うことが無かったせいだ。
だからといって俺の認識が『大声の人』なのはいつも思うがどうなのだろうか。それ以外に俺には特徴が無いのか。
「俺は斑鳩 周。好きな様に呼べぇ」
「アマネクマね。覚えたクマ!」
少しウザ可愛いという感覚が分かった気がする。頭を撫でてやれば目を細めて喜ぶ姿をシュールだと思いながらも和んだ。
「クマーン。アマネは撫でるプロフェッショナルクマね!」
「初めて聞いたぜぇそんな褒め言葉」
「褒めてんのか? それ」
完二の疑問も尤もである。
ともあれ今回はクマに最近の様子を窺いに来たのと、主に完二をシャドウとの戦いに慣れさせる為だ。俺の手を掴んで遊んでいるクマを放置して、花村に今までのシャドウとの戦い遍歴を聞く。
「天城が居た城の当たりでいいんじゃないですか? 完二のとこはちょっと……」
「蒸し暑いもんなぁ。……月森?」
クマに弄られているのとは逆の手を月森に取られて見れば、月森は何故か自分の頭に俺の手を置いた。
「……あー、月森君。多分先輩も言わないとわかんないよ、それ」
里中は月森の謎の行動を理解したらしい。見れば花村や天城も苦笑している。クマは気にした様子が無く完二と俺だけが付いていけていない。
とりあえず手を動かして撫でてやれば、月森が嬉しげに微笑む。
これは、アレだ。
「湊さんに似てんなぁお前」
「湊さん?」
「俺の先輩」
言葉や態度は出ないが、雰囲気や気配が感情を表してくる分月森のほうが分かりやすいが、二年前の先輩の時は最初、意志の疎通が難しくて俺が全部察していかなければならなかったのを思い出す。
月森の場合、天然なせいで行動が突飛に思えるのだろう。
「……つまり、クマが気持ち良さそうだから、そんなに上手いのか気になったんだなぁ?」
「そうです」
「先輩スゲェ! なんでそんなすぐにソイツの考え分かるんですか」
オレたちだってなかなか分からなかったのに、と続ける花村に、慣れだよと返した。
「……うん。良く言われるからいいんだけどよぉ」
テレビの中に入った途端やってきたクマは、俺のことを大声の人と認識していたらしい。勢いで月森に飛びついた格好のままこちらを見る様子は、あの身長でちゃんとした人の姿であったなら、かわいい子供なのに。
「先輩はクマのこと知ってんのにクマは先輩のこと知らないのかよ」
「だって名前教えてくれないクマよ」
そう言えば名前を教えた覚えがなかった。ここに来る時は今まで一人だったし、クマと話をするにも二人きりだから三人称を使うことが無かったせいだ。
だからといって俺の認識が『大声の人』なのはいつも思うがどうなのだろうか。それ以外に俺には特徴が無いのか。
「俺は斑鳩 周。好きな様に呼べぇ」
「アマネクマね。覚えたクマ!」
少しウザ可愛いという感覚が分かった気がする。頭を撫でてやれば目を細めて喜ぶ姿をシュールだと思いながらも和んだ。
「クマーン。アマネは撫でるプロフェッショナルクマね!」
「初めて聞いたぜぇそんな褒め言葉」
「褒めてんのか? それ」
完二の疑問も尤もである。
ともあれ今回はクマに最近の様子を窺いに来たのと、主に完二をシャドウとの戦いに慣れさせる為だ。俺の手を掴んで遊んでいるクマを放置して、花村に今までのシャドウとの戦い遍歴を聞く。
「天城が居た城の当たりでいいんじゃないですか? 完二のとこはちょっと……」
「蒸し暑いもんなぁ。……月森?」
クマに弄られているのとは逆の手を月森に取られて見れば、月森は何故か自分の頭に俺の手を置いた。
「……あー、月森君。多分先輩も言わないとわかんないよ、それ」
里中は月森の謎の行動を理解したらしい。見れば花村や天城も苦笑している。クマは気にした様子が無く完二と俺だけが付いていけていない。
とりあえず手を動かして撫でてやれば、月森が嬉しげに微笑む。
これは、アレだ。
「湊さんに似てんなぁお前」
「湊さん?」
「俺の先輩」
言葉や態度は出ないが、雰囲気や気配が感情を表してくる分月森のほうが分かりやすいが、二年前の先輩の時は最初、意志の疎通が難しくて俺が全部察していかなければならなかったのを思い出す。
月森の場合、天然なせいで行動が突飛に思えるのだろう。
「……つまり、クマが気持ち良さそうだから、そんなに上手いのか気になったんだなぁ?」
「そうです」
「先輩スゲェ! なんでそんなすぐにソイツの考え分かるんですか」
オレたちだってなかなか分からなかったのに、と続ける花村に、慣れだよと返した。