日常編
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沢田視点
リボーンに撃たれて意識を失った斑鳩先輩をとりあえず自分の家に運んで寝かせた後、京子に斑鳩先輩の家を教えてもらおうと連絡したら兄の了平に迎えに行ってもらうという話になった。了平と一緒に京子も来てくれたら少しラッキーだな、などと考えていたのが悪い訳ではないだろうが、少しして沢田家へ斑鳩を迎えに来たのは並盛の秩序でもある雲雀恭弥で、沢田は玄関で彼を出迎えて一瞬死を覚悟したものである。
訊けば斑鳩は、了平だけではなく雲雀とも幼馴染だったらしい。ならば雲雀と了平も幼馴染なのかと思ったがそれは違うという。
ともあれ綱吉の関係者であるリボーンが斑鳩を気絶させてしまったことを謝罪すれば、雲雀は意外にも機嫌を悪くすることなく口を開いた。
「あの赤ん坊にとってもアマネが君を庇うのは予想外だったと思うし、仕方ないでしょ」
確かにあの状況で綱吉もアマネが綱吉を庇って撃たれるとは思わなかった。もちろん斑鳩からすればリボーンの死ぬ気弾なんて知らないだろうから、綱吉を撃つことで死ぬ気モードにして喧嘩させるなんて手段は分からなかっただろう。傍から見ればリボーンが綱吉を撃とうとした。それだけだ。
普通であれば銃弾で撃たれれば人は死ぬ。斑鳩からすればあの状況でそう見えたに違いない。そんな状況で、咄嗟に、斑鳩はそれでも綱吉を庇った。
まるで、死んでもいいかのように。
リビングから漏れ聞こえる居候の子供達の声に顔をしかめた雲雀に気付き、綱吉は慌てて彼を斑鳩を寝かせている自室へと案内した。
ドアを開けた瞬間、換気も兼ねて開けていた窓からの風が吹き抜ける。ベッドの上の斑鳩は目を覚ましたのかぼんやりとした目を開けていて、綱吉と雲雀を見ると微笑んだ。
その口からイタリア語が零れてくる。
何を言っているのか綱吉には殆ど分からなかった。たまに何処かで聞き覚えのあるような単語が出ていたけれどその程度で、イタリア語だと分かっただけでも褒めて欲しい。リボーンの教育の賜物だ。あとビアンキ達が時折漏らす独り言。
一頻り喋った斑鳩はやがて、再び深く息を吐いて寝入ってしまう。死んでいるかのような寝姿には家へ運ぶ前にもう驚いたし、今も本当に死んでしまったのではないかと怯えてしまうが、そんな綱吉とは対照的に雲雀は怯えることも寝ぼけて発したのだろうイタリア語も気にすることなく、寝ている斑鳩に近づいてその身体を抱え上げた。
「連れて帰るよ。手間取らせたね」
「あ、いえ、ダイジョウブです……」
背中に背負った斑鳩を雲雀が揺すり上げる。この並盛町においてあの雲雀恭弥にそんなことをさせたのは、きっと斑鳩だけに違いない。
斑鳩を背負ったまま雲雀が綱吉の部屋を見回す。もっとちゃんと掃除しておけばよかったなと内心で冷や汗をかいていれば、再び吹き抜けた風に雲雀が目を細めた。
今日は天気が良い。
「アマネはね、居心地がいい場所でしか熟睡しないんだよ」
「え?」
「良かったね」
何が良かったのか混乱を極めている間に、雲雀は斑鳩を背負ったまま颯爽と帰っていった。
リボーンに撃たれて意識を失った斑鳩先輩をとりあえず自分の家に運んで寝かせた後、京子に斑鳩先輩の家を教えてもらおうと連絡したら兄の了平に迎えに行ってもらうという話になった。了平と一緒に京子も来てくれたら少しラッキーだな、などと考えていたのが悪い訳ではないだろうが、少しして沢田家へ斑鳩を迎えに来たのは並盛の秩序でもある雲雀恭弥で、沢田は玄関で彼を出迎えて一瞬死を覚悟したものである。
訊けば斑鳩は、了平だけではなく雲雀とも幼馴染だったらしい。ならば雲雀と了平も幼馴染なのかと思ったがそれは違うという。
ともあれ綱吉の関係者であるリボーンが斑鳩を気絶させてしまったことを謝罪すれば、雲雀は意外にも機嫌を悪くすることなく口を開いた。
「あの赤ん坊にとってもアマネが君を庇うのは予想外だったと思うし、仕方ないでしょ」
確かにあの状況で綱吉もアマネが綱吉を庇って撃たれるとは思わなかった。もちろん斑鳩からすればリボーンの死ぬ気弾なんて知らないだろうから、綱吉を撃つことで死ぬ気モードにして喧嘩させるなんて手段は分からなかっただろう。傍から見ればリボーンが綱吉を撃とうとした。それだけだ。
普通であれば銃弾で撃たれれば人は死ぬ。斑鳩からすればあの状況でそう見えたに違いない。そんな状況で、咄嗟に、斑鳩はそれでも綱吉を庇った。
まるで、死んでもいいかのように。
リビングから漏れ聞こえる居候の子供達の声に顔をしかめた雲雀に気付き、綱吉は慌てて彼を斑鳩を寝かせている自室へと案内した。
ドアを開けた瞬間、換気も兼ねて開けていた窓からの風が吹き抜ける。ベッドの上の斑鳩は目を覚ましたのかぼんやりとした目を開けていて、綱吉と雲雀を見ると微笑んだ。
その口からイタリア語が零れてくる。
何を言っているのか綱吉には殆ど分からなかった。たまに何処かで聞き覚えのあるような単語が出ていたけれどその程度で、イタリア語だと分かっただけでも褒めて欲しい。リボーンの教育の賜物だ。あとビアンキ達が時折漏らす独り言。
一頻り喋った斑鳩はやがて、再び深く息を吐いて寝入ってしまう。死んでいるかのような寝姿には家へ運ぶ前にもう驚いたし、今も本当に死んでしまったのではないかと怯えてしまうが、そんな綱吉とは対照的に雲雀は怯えることも寝ぼけて発したのだろうイタリア語も気にすることなく、寝ている斑鳩に近づいてその身体を抱え上げた。
「連れて帰るよ。手間取らせたね」
「あ、いえ、ダイジョウブです……」
背中に背負った斑鳩を雲雀が揺すり上げる。この並盛町においてあの雲雀恭弥にそんなことをさせたのは、きっと斑鳩だけに違いない。
斑鳩を背負ったまま雲雀が綱吉の部屋を見回す。もっとちゃんと掃除しておけばよかったなと内心で冷や汗をかいていれば、再び吹き抜けた風に雲雀が目を細めた。
今日は天気が良い。
「アマネはね、居心地がいい場所でしか熟睡しないんだよ」
「え?」
「良かったね」
何が良かったのか混乱を極めている間に、雲雀は斑鳩を背負ったまま颯爽と帰っていった。
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