閑話18
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レオナルド視点
「あーん」
シルビがソファへ座って、出来立てのポテトの先をソニックへ差し出している。ソニックは両手でそのポテトを支えながら齧り付いていて、その光景を見てレオは少し前にあった超高級レストラン『モルツォグァッツァ』での宴席後の出来事を思い出した。
思い出したといってもレオにとって衝撃的な出来事だっただけで、多分シルビ本人は大した言動をしたと今でも思っていないだろう。レオのような一般人(【神々の義眼】を持っていてもレオは一般人だ)からすれば、高級レストランで働くなんてのは十分衝撃的なことになる。
でもシルビにとってはさほど驚くことではないらしかった。あの後もモルツォグァッツァでのバイトは続けているらしいし、何かが変わったという事もない。
出来立てのポテトはシルビが作ったもので、揚げたてで塩がとてもちょうど良い程度に振りかけられている。高級レストランでも通用する腕の持ち主に作られたポテトと思うと、高級感がちょっと増した。
そんなポテトを食べているのはしかし、レオとソニックしかいない。
「美味ぇ?」
「ん、うん。これだけで腹一杯に出来る」
「不健康だからそれはやめなさい」
向かいの席で笑うシルビはけれども少しだけ寂しそうだった。
シルビがモルツォグァッツァで働いていると知ってから、ライブラのメンバーは少しだけシルビの料理を食べる事を躊躇するようになったのである。多分モルツォグァッツァで受けた衝撃が未だに忘れられなくて、手を出しあぐねているのだろうとレオは考えているた。
レオ自身も本音を言うのなら、しばらくはシルビの料理を食べたいと思わない。一口目からあまりの美味しさで吐き出すのを堪えなくちゃいけないような衝撃を与えてくる料理だ。こっそり招待状をもらっていたが、一人でいく度胸もない。
シルビもそれを分かっているのか、前のように差し入れを作ってくることが減った。けれどもソニックはそんなことを知らなくて、シルビの料理を強請るのである。
ソニックの為だけだと量が少なすぎて作りにくいから、とシルビは自分の分と合わせて作り、それをソニックと一緒に食べている姿を見てしまっては、レオは放置など出来なかったのだ。ソニックと一緒とはいえ一見して一人で食べているようなその姿が、寂しそうに見えたのである。
「皆損してるよなー。こんな美味いの食わないなんてさ」
「君が食べてくれるからいいんだぁ」
「……そーいうのはオレに言うなよ」
「なんでぇ?」
美味しそうにポテトを齧っているソニックの頭を撫でながら、シルビが見当も付かないとばかりに首を傾げた。
どうやら本気で分かっていないらしい。前々から思っていたが距離感の分からない男だ。
「あーん」
シルビがソファへ座って、出来立てのポテトの先をソニックへ差し出している。ソニックは両手でそのポテトを支えながら齧り付いていて、その光景を見てレオは少し前にあった超高級レストラン『モルツォグァッツァ』での宴席後の出来事を思い出した。
思い出したといってもレオにとって衝撃的な出来事だっただけで、多分シルビ本人は大した言動をしたと今でも思っていないだろう。レオのような一般人(【神々の義眼】を持っていてもレオは一般人だ)からすれば、高級レストランで働くなんてのは十分衝撃的なことになる。
でもシルビにとってはさほど驚くことではないらしかった。あの後もモルツォグァッツァでのバイトは続けているらしいし、何かが変わったという事もない。
出来立てのポテトはシルビが作ったもので、揚げたてで塩がとてもちょうど良い程度に振りかけられている。高級レストランでも通用する腕の持ち主に作られたポテトと思うと、高級感がちょっと増した。
そんなポテトを食べているのはしかし、レオとソニックしかいない。
「美味ぇ?」
「ん、うん。これだけで腹一杯に出来る」
「不健康だからそれはやめなさい」
向かいの席で笑うシルビはけれども少しだけ寂しそうだった。
シルビがモルツォグァッツァで働いていると知ってから、ライブラのメンバーは少しだけシルビの料理を食べる事を躊躇するようになったのである。多分モルツォグァッツァで受けた衝撃が未だに忘れられなくて、手を出しあぐねているのだろうとレオは考えているた。
レオ自身も本音を言うのなら、しばらくはシルビの料理を食べたいと思わない。一口目からあまりの美味しさで吐き出すのを堪えなくちゃいけないような衝撃を与えてくる料理だ。こっそり招待状をもらっていたが、一人でいく度胸もない。
シルビもそれを分かっているのか、前のように差し入れを作ってくることが減った。けれどもソニックはそんなことを知らなくて、シルビの料理を強請るのである。
ソニックの為だけだと量が少なすぎて作りにくいから、とシルビは自分の分と合わせて作り、それをソニックと一緒に食べている姿を見てしまっては、レオは放置など出来なかったのだ。ソニックと一緒とはいえ一見して一人で食べているようなその姿が、寂しそうに見えたのである。
「皆損してるよなー。こんな美味いの食わないなんてさ」
「君が食べてくれるからいいんだぁ」
「……そーいうのはオレに言うなよ」
「なんでぇ?」
美味しそうにポテトを齧っているソニックの頭を撫でながら、シルビが見当も付かないとばかりに首を傾げた。
どうやら本気で分かっていないらしい。前々から思っていたが距離感の分からない男だ。