閑話4
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悔しげに拳を握るスティーブンを筆頭にK・Kもチェインも諦めたのを見て、シルビはレオの座るソファの背もたれに寄りかかって安堵の息を吐く。まさかここまで追求されるような話だなんて思っていなかった。
ライブラのメンバーは面白いくらいにそれぞれの属性が分かれている。スティーブンは氷属性だしK・Kは雷属性。ザップとシルビくらいが被っているのだ。
しかしそれも今の話から考えるに、シルビの『死ぬ気の炎』を単純に炎属性と分類していいのかと疑問に思う。ザップへは炎属性の中の更に細分化したものだという説明をして誤魔化したが、血を扱うわけでは無いので根本的に違う気がした。
ただでさえ『化け物』で、ただでさえ自分でも自分のことが分からないのだから、これ以上話を面倒にしないで欲しい。
ふと視線に気付いて見ると、座っていたレオと眼が合った。
「……見えてる?」
「え? なんて言った?」
現在シルビは『霧の炎』による幻覚で姿を見えなくしている。そのほうが【選択】よりも楽だからだが、そういえばレオの持つ『神々の義眼』はそういった幻覚を見破る力も持っていた。
今の呟きは聞こえなかったようだから、本当に“見えているだけ”なのだろう。けれどもそれでレオがシルビへ話しかけてしまったから、悔しげにしていたスティーブンやチェインの視線がこちらへ向けられる。
「どうした少年?」
「シルビの声が聞こえねーんすよ」
「はぁ? お前そこにシルビ居ねーだろ」
「いや待て。……シルビ。もう追求しないから姿を見せてくれないか」
「これほど信じられねぇ発言も無ぇよなぁ」
「何言ってんだよ。聞こえねーって」
やはり“見えているだけ”で聴覚はしっかり幻覚が掛かっているらしいレオの頭を撫でた。それから指を鳴らして幻覚を解く。いきなり姿を現したシルビへ驚く面々を軽く無視して、シルビはソファの背もたれへ頬杖を付いてため息を吐いた。
「別に俺がどんな能力持ちでも味方なんですから、それじゃ駄目ですかぁ?」
「うむ。シルビ君は心強い味方だ」
ゲームが終了したのか、話の流れ的に直前のシルビの言葉しか聞いていなさそうなクラウスが重々しく頷く。シルビ的にはありがたい言葉だが、タイミング的には合っているのかいないのか。
多分、合っていない。
「……あーもう! 俺これ説明が滅茶苦茶面倒臭せぇんですけどぉおお!」
「だったらもっと早く説明していてくれれば良かっただろう!」
「そう簡単に説明出来たらぶっちゃけライブラへ来る必要ねぇですぅ! ミラクルファイヤー! 終わりぃ!」
「ダサッ」
「ダサくねぇっ!」
ライブラのメンバーは面白いくらいにそれぞれの属性が分かれている。スティーブンは氷属性だしK・Kは雷属性。ザップとシルビくらいが被っているのだ。
しかしそれも今の話から考えるに、シルビの『死ぬ気の炎』を単純に炎属性と分類していいのかと疑問に思う。ザップへは炎属性の中の更に細分化したものだという説明をして誤魔化したが、血を扱うわけでは無いので根本的に違う気がした。
ただでさえ『化け物』で、ただでさえ自分でも自分のことが分からないのだから、これ以上話を面倒にしないで欲しい。
ふと視線に気付いて見ると、座っていたレオと眼が合った。
「……見えてる?」
「え? なんて言った?」
現在シルビは『霧の炎』による幻覚で姿を見えなくしている。そのほうが【選択】よりも楽だからだが、そういえばレオの持つ『神々の義眼』はそういった幻覚を見破る力も持っていた。
今の呟きは聞こえなかったようだから、本当に“見えているだけ”なのだろう。けれどもそれでレオがシルビへ話しかけてしまったから、悔しげにしていたスティーブンやチェインの視線がこちらへ向けられる。
「どうした少年?」
「シルビの声が聞こえねーんすよ」
「はぁ? お前そこにシルビ居ねーだろ」
「いや待て。……シルビ。もう追求しないから姿を見せてくれないか」
「これほど信じられねぇ発言も無ぇよなぁ」
「何言ってんだよ。聞こえねーって」
やはり“見えているだけ”で聴覚はしっかり幻覚が掛かっているらしいレオの頭を撫でた。それから指を鳴らして幻覚を解く。いきなり姿を現したシルビへ驚く面々を軽く無視して、シルビはソファの背もたれへ頬杖を付いてため息を吐いた。
「別に俺がどんな能力持ちでも味方なんですから、それじゃ駄目ですかぁ?」
「うむ。シルビ君は心強い味方だ」
ゲームが終了したのか、話の流れ的に直前のシルビの言葉しか聞いていなさそうなクラウスが重々しく頷く。シルビ的にはありがたい言葉だが、タイミング的には合っているのかいないのか。
多分、合っていない。
「……あーもう! 俺これ説明が滅茶苦茶面倒臭せぇんですけどぉおお!」
「だったらもっと早く説明していてくれれば良かっただろう!」
「そう簡単に説明出来たらぶっちゃけライブラへ来る必要ねぇですぅ! ミラクルファイヤー! 終わりぃ!」
「ダサッ」
「ダサくねぇっ!」