―Don’t forget to don’t forget me―
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最近レオが42番街へ良く行く。42番街というのはヘルサレムズ・ロットでも異星人を徹底排他し、人類だけが往年のニューヨークの町並みを維持して生活している地区である。
地区の出入り口にはゲートが設けられ、警官が異界人の侵入を防ぐように配置されていた。シルビは自分で『化け物』と言ってはいても一応人類へ分類されるはずなので、そのゲートを潜って奥へ入る事は多分可能だ。
必要を感じた事がないので入った事はない。ただ42番街の中でだけ出店している店などもあり、レオが頻繁に42番街へ通っている理由はその店だった。
『ジャック&ロケッツバーガープラント』という名の、ただのジャンクフードショップである。流石ジャンクフードの本場アメリカ。ジャンクフードさえもブランド化させるその勢いはシルビからすれば自由すぎた。
なんでも最近、そのジャック&ロケッツバーガープラントの商品が大好きな異界人の友人が出来たらしい。それで代わりに買ってきてやって、一緒に食べているとか。
「でもレオ君。ジャンクフードってのは野菜が足りねぇんだよ。元々ポテトを野菜だって謎の認識をしてヘルシーだ何だとほざくアメリカンの、アメリカンの為に作られた食いモンなんだよ。分かるかぁ?」
「……ハイ」
「そうか分かってくれて嬉しい。俺の言いてぇ事も察してくれるともっと嬉しい」
向かい合って座るレオとの間のテーブルの上には、シルビが用意した野菜料理の皿がところ狭しと並んでいる。既にレオの隣へ座っているクラウスと、その膝へ鎮座したソニックがスティック状にしたニンジンを齧っているのが可愛らしい。わざわざ日本へ赴いて甘いと評判のニンジンを手に入れた甲斐があった。
その料理の山を指差してレオを見つめる。いや睨む。
「野菜も食べなさい」
多分この時シルビは殺気も篭っていたかもしれない。
新しく出来た友人に付き合って、最近バーガーばかりを食べているレオは太った。しかも不健康な太り方をしている。
愛用らしいダボついた服に隠れているがよく見れば腹が出ているし、顔も丸くなった。成長期の少年としては少しくらい沢山食べたってシルビも構いやしない。いっぱい食べる君が好き。だがそれもバランスのいい食事をとってこそ。
シルビとしては、知人が不健康な食生活をしているのは耐えられなかったのだ。
「友人との関係でバーガーを食べてるなら別に俺は止めねぇ。兄さんだってバーガーを学校帰りに十個とかいってたからなぁ。でも人間には野菜から取れるビタミンやミネラルも必要なんだよぉ!」
「流石薬剤師。いや、薬剤師関係ないのか?」
コーヒーカップ片手に寄ってきたスティーブンが首をかしげる。そうしてサラダの皿を一つ取り上げた。
「お、美味い」
「スティーブンさんは逆に肉をもうちょっと食べたほうがいいです。ただでさえ貴方達は貧血になりやすいんですから」
揃いも揃って血液を体外へ出しての戦闘法を扱いやがって。
地区の出入り口にはゲートが設けられ、警官が異界人の侵入を防ぐように配置されていた。シルビは自分で『化け物』と言ってはいても一応人類へ分類されるはずなので、そのゲートを潜って奥へ入る事は多分可能だ。
必要を感じた事がないので入った事はない。ただ42番街の中でだけ出店している店などもあり、レオが頻繁に42番街へ通っている理由はその店だった。
『ジャック&ロケッツバーガープラント』という名の、ただのジャンクフードショップである。流石ジャンクフードの本場アメリカ。ジャンクフードさえもブランド化させるその勢いはシルビからすれば自由すぎた。
なんでも最近、そのジャック&ロケッツバーガープラントの商品が大好きな異界人の友人が出来たらしい。それで代わりに買ってきてやって、一緒に食べているとか。
「でもレオ君。ジャンクフードってのは野菜が足りねぇんだよ。元々ポテトを野菜だって謎の認識をしてヘルシーだ何だとほざくアメリカンの、アメリカンの為に作られた食いモンなんだよ。分かるかぁ?」
「……ハイ」
「そうか分かってくれて嬉しい。俺の言いてぇ事も察してくれるともっと嬉しい」
向かい合って座るレオとの間のテーブルの上には、シルビが用意した野菜料理の皿がところ狭しと並んでいる。既にレオの隣へ座っているクラウスと、その膝へ鎮座したソニックがスティック状にしたニンジンを齧っているのが可愛らしい。わざわざ日本へ赴いて甘いと評判のニンジンを手に入れた甲斐があった。
その料理の山を指差してレオを見つめる。いや睨む。
「野菜も食べなさい」
多分この時シルビは殺気も篭っていたかもしれない。
新しく出来た友人に付き合って、最近バーガーばかりを食べているレオは太った。しかも不健康な太り方をしている。
愛用らしいダボついた服に隠れているがよく見れば腹が出ているし、顔も丸くなった。成長期の少年としては少しくらい沢山食べたってシルビも構いやしない。いっぱい食べる君が好き。だがそれもバランスのいい食事をとってこそ。
シルビとしては、知人が不健康な食生活をしているのは耐えられなかったのだ。
「友人との関係でバーガーを食べてるなら別に俺は止めねぇ。兄さんだってバーガーを学校帰りに十個とかいってたからなぁ。でも人間には野菜から取れるビタミンやミネラルも必要なんだよぉ!」
「流石薬剤師。いや、薬剤師関係ないのか?」
コーヒーカップ片手に寄ってきたスティーブンが首をかしげる。そうしてサラダの皿を一つ取り上げた。
「お、美味い」
「スティーブンさんは逆に肉をもうちょっと食べたほうがいいです。ただでさえ貴方達は貧血になりやすいんですから」
揃いも揃って血液を体外へ出しての戦闘法を扱いやがって。