閑話23
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朝になって目を覚ましたら全身に倦怠感と寒気を覚えて、熱を計ってみたら案の定立派な風邪だった。
起きた時間的に既に遅刻、というか来ないことを気にしてか送られたチェインからのメール着信音で目を覚ましたくらいなので、ライブラへ赴く時間など当に過ぎている。寝坊どころではないなと思いつつメールをくれたチェインとスティーブンへ、風邪を引いたので病院へ寄ってから行くことを伝えれば、今日は来なくて良いから安静にしてろとのお達しが返ってきた。
ブラッドベリ総合病院で診察を受けて、ついでに『神性存在の診察なんて初めてだ』と騒ぐルシアナ先生のお陰で更に熱が上がり、やっと薬を手に入れて家へ帰って、ベッドへ潜り込む。
昨日あれだけツェッドへ格好付けておいてコレは無いよなとか、ヴァルハラ社とのことを友人達に話さないと、とか、色々考えながら眠りにつこうとしたところで玄関の方で音がした。
客が来るとは端から思っていないので、近所の住人か何かがドアへぶつかりでもしたのだろうと思ったが、予想外のドアが開けられる音。飛び起きてサイドテーブルへ置いていたナイフを握り寝室のドアを細く開ければ、リビングには買い物袋をテーブルへ置いたレオの後ろ姿があった。
「……何してんだぁ?」
ドアを更に開けて声を掛ければ、レオが大げさに肩を跳ねさせて振り返る。
「……えっと、その、見舞い?」
「家の鍵は」
「ギルベルトさんから預かってきたっていうか……」
そういえば何かあった時の為にとギルベルトへ合い鍵を渡していた。何かあったときの見舞い程度で使われるとは思っていなかったし、レオがそれを借りて来たというのも驚きだ。
一緒に来たらしいソニックがシルビの肩へ降り立ったかと思うと手を伸ばしてシルビの頬へ触れ、それから労っているつもりなのかスリスリと撫でてくる。人間の風邪は音速猿に移ったりはしないだろうかと心配したが、そもそもシルビの風邪は疲労からきたものなので感染率は低いだろう。
「見舞いなんていらなかったのにぃ」
「オレが来たかったんだよ」
「なんでぇ?」
「なんでって……いいだろ別に」
不満そうに唇を尖らせたレオに、ああまた何かを間違えたのかと思った。
「何のおもてなしも出来ねぇけど」
「病人がもてなすなよ」
「寝て良いかぁ?」
「そんなに悪いの?」
「過労からくる風邪だから別にぃ? 油断してたら悪化するけど」
「過労」
能力を使い過ぎたのだと言ったところで、レオには単に【空間転移】のし過ぎだと思われて終わりだろう。
起きた時間的に既に遅刻、というか来ないことを気にしてか送られたチェインからのメール着信音で目を覚ましたくらいなので、ライブラへ赴く時間など当に過ぎている。寝坊どころではないなと思いつつメールをくれたチェインとスティーブンへ、風邪を引いたので病院へ寄ってから行くことを伝えれば、今日は来なくて良いから安静にしてろとのお達しが返ってきた。
ブラッドベリ総合病院で診察を受けて、ついでに『神性存在の診察なんて初めてだ』と騒ぐルシアナ先生のお陰で更に熱が上がり、やっと薬を手に入れて家へ帰って、ベッドへ潜り込む。
昨日あれだけツェッドへ格好付けておいてコレは無いよなとか、ヴァルハラ社とのことを友人達に話さないと、とか、色々考えながら眠りにつこうとしたところで玄関の方で音がした。
客が来るとは端から思っていないので、近所の住人か何かがドアへぶつかりでもしたのだろうと思ったが、予想外のドアが開けられる音。飛び起きてサイドテーブルへ置いていたナイフを握り寝室のドアを細く開ければ、リビングには買い物袋をテーブルへ置いたレオの後ろ姿があった。
「……何してんだぁ?」
ドアを更に開けて声を掛ければ、レオが大げさに肩を跳ねさせて振り返る。
「……えっと、その、見舞い?」
「家の鍵は」
「ギルベルトさんから預かってきたっていうか……」
そういえば何かあった時の為にとギルベルトへ合い鍵を渡していた。何かあったときの見舞い程度で使われるとは思っていなかったし、レオがそれを借りて来たというのも驚きだ。
一緒に来たらしいソニックがシルビの肩へ降り立ったかと思うと手を伸ばしてシルビの頬へ触れ、それから労っているつもりなのかスリスリと撫でてくる。人間の風邪は音速猿に移ったりはしないだろうかと心配したが、そもそもシルビの風邪は疲労からきたものなので感染率は低いだろう。
「見舞いなんていらなかったのにぃ」
「オレが来たかったんだよ」
「なんでぇ?」
「なんでって……いいだろ別に」
不満そうに唇を尖らせたレオに、ああまた何かを間違えたのかと思った。
「何のおもてなしも出来ねぇけど」
「病人がもてなすなよ」
「寝て良いかぁ?」
「そんなに悪いの?」
「過労からくる風邪だから別にぃ? 油断してたら悪化するけど」
「過労」
能力を使い過ぎたのだと言ったところで、レオには単に【空間転移】のし過ぎだと思われて終わりだろう。