原作前日常編
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夢主視点
使用人に見つかったら返り討ちにする勢いで走っていけば、人数が多かろうと奥へ向かったときよりも早く戻ることが出来た。シルビとしては潜入も嫌いではないが、やはり人数が多いときは特攻に限る。
「ここ見覚えある!」
「そりゃ無かったら困るんだけどなぁ。俺は船長探しに行くから、間違っても船に戻るまでは寄り道すんなよぉ」
「船に戻ったら?」
「海兵に警戒しつつ迎えに来てくれると嬉しいなぁ」
「アイアイサー!」
体力が低下していて走るのがおぼつかない住民達へ手を貸しつつ、クルー達が外へと飛び出していくのを見送った。シャチを筆頭に数人は残って一緒に行動すると言い出すかと思ったが、住民の安全を優先したようである。
海賊だがそういうところが人命第一の医者だよなと思いつつ、シルビは近くにあった扉へ手を掛けた。船長の刀はクルー達の武器とは一緒に捨てられていなかったので、何も手がかりが無くしらみつぶしに行くしかない。
せめて食堂の場所を聞いておけば良かったなと思いつつ更に先へ進んでいけば、やっと食堂へ行き当たる。
食事をする場所だというのに、壁には先代領主の趣味か小銃が何丁か飾られていた。数箇所程場所が空いていたが理由は分からない。
武器は使ってこそだろうと思うシルビにとっては、銃を観賞用として壁に掛けるなんて無駄な贅沢にしか思えなかった。銃も刃物も目的の為に使ってこそである。
船長達を運ぶ際に落としてそのままなのか、床に船長の帽子だけが落ちていた。それを拾い上げて意味も無く防寒帽の上に被る。顔を上げた先には厨房へ続くのだろう扉があった。
その厨房の扉を蹴破れば、厨房に隠れていたらしいこの屋敷の料理人と思われる男が発砲してする。咄嗟に避けはしたものの、これがシルビではなかったら顔に穴が開いていただろう。シルビも銃を抜いて小銃を構えたままの料理人の肩を撃ちぬいた。
「うがぁっ……!」
「銃を撃つ時は頭より心臓を狙ったほうがいいぜぇ。その方が狙いが外れてもどこかしらには当たるからなぁ」
撃ち抜かれた肩を押さえて倒れ込む料理人に近付いて落とした小銃を奪い、血の流れる肩を踏みつける。痛みに叫びを上げるのは無視して小銃を調べればウィンチェスター銃だった。
思わず口笛を吹いて銃を回転させ、棚の影で包丁を構えていた男の顔の横を打つ。おそらく死角からシルビを狙っていたのだろうが、そうするにはもう少し呼吸を静めておくべきだった。
「船長の刀は、何処だぁ?」
「お、教える訳ないだろう!」
倒れて血を流している料理人へ乗せている足へ体重を掛けると、眼下で悲鳴が上がる。
「船長達が捕まった事を知らねぇ訳無ぇって時点で、アンタ等も共犯者だから俺は遠慮しねぇよ? それとも自分の身体で彼女達と同じ最期を経験してぇ?」
小銃をこれ見よがしに再び回転させて包丁を落とした男を見た。正直スピンコックは銃に負担が掛かるのだが、あからさまにリロードしているのが分かるので視覚的効果はバッチリだろう。
使用人に見つかったら返り討ちにする勢いで走っていけば、人数が多かろうと奥へ向かったときよりも早く戻ることが出来た。シルビとしては潜入も嫌いではないが、やはり人数が多いときは特攻に限る。
「ここ見覚えある!」
「そりゃ無かったら困るんだけどなぁ。俺は船長探しに行くから、間違っても船に戻るまでは寄り道すんなよぉ」
「船に戻ったら?」
「海兵に警戒しつつ迎えに来てくれると嬉しいなぁ」
「アイアイサー!」
体力が低下していて走るのがおぼつかない住民達へ手を貸しつつ、クルー達が外へと飛び出していくのを見送った。シャチを筆頭に数人は残って一緒に行動すると言い出すかと思ったが、住民の安全を優先したようである。
海賊だがそういうところが人命第一の医者だよなと思いつつ、シルビは近くにあった扉へ手を掛けた。船長の刀はクルー達の武器とは一緒に捨てられていなかったので、何も手がかりが無くしらみつぶしに行くしかない。
せめて食堂の場所を聞いておけば良かったなと思いつつ更に先へ進んでいけば、やっと食堂へ行き当たる。
食事をする場所だというのに、壁には先代領主の趣味か小銃が何丁か飾られていた。数箇所程場所が空いていたが理由は分からない。
武器は使ってこそだろうと思うシルビにとっては、銃を観賞用として壁に掛けるなんて無駄な贅沢にしか思えなかった。銃も刃物も目的の為に使ってこそである。
船長達を運ぶ際に落としてそのままなのか、床に船長の帽子だけが落ちていた。それを拾い上げて意味も無く防寒帽の上に被る。顔を上げた先には厨房へ続くのだろう扉があった。
その厨房の扉を蹴破れば、厨房に隠れていたらしいこの屋敷の料理人と思われる男が発砲してする。咄嗟に避けはしたものの、これがシルビではなかったら顔に穴が開いていただろう。シルビも銃を抜いて小銃を構えたままの料理人の肩を撃ちぬいた。
「うがぁっ……!」
「銃を撃つ時は頭より心臓を狙ったほうがいいぜぇ。その方が狙いが外れてもどこかしらには当たるからなぁ」
撃ち抜かれた肩を押さえて倒れ込む料理人に近付いて落とした小銃を奪い、血の流れる肩を踏みつける。痛みに叫びを上げるのは無視して小銃を調べればウィンチェスター銃だった。
思わず口笛を吹いて銃を回転させ、棚の影で包丁を構えていた男の顔の横を打つ。おそらく死角からシルビを狙っていたのだろうが、そうするにはもう少し呼吸を静めておくべきだった。
「船長の刀は、何処だぁ?」
「お、教える訳ないだろう!」
倒れて血を流している料理人へ乗せている足へ体重を掛けると、眼下で悲鳴が上がる。
「船長達が捕まった事を知らねぇ訳無ぇって時点で、アンタ等も共犯者だから俺は遠慮しねぇよ? それとも自分の身体で彼女達と同じ最期を経験してぇ?」
小銃をこれ見よがしに再び回転させて包丁を落とした男を見た。正直スピンコックは銃に負担が掛かるのだが、あからさまにリロードしているのが分かるので視覚的効果はバッチリだろう。