原作前日常編
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ロー視点
下の階が騒がしいのにペンギンがクルー達を見つけたかと判断し、コニーを抱えたまま騒がしい方へ向かう。最初は降ろせと暴れていたコニーは舌を噛んでからは大人しくなっている。
大人と子供で歩幅が違うのだから、追って来るのを待つよりはこの方が早くて楽なので仕方が無い。吹き抜けになっている階段へ到着してコニーを降ろして階下を窺えば、使用人が走っていくのが見えた。
その腕に、愛刀である鬼哭が抱えられている。
ここでは遠くて流石に能力を解放したところで届かない。ましてや海楼石から解放されたばかりで身体にだるさも残っている。
仕方なく自力で追いかけるかと階段を降りようとすると、立ち上がったコニーに服をつかまれた。
「置いてくなよっ!」
「お前とは行き先が違うだろうが」
「助けてやったんだから姉ちゃん達を助けるのに手を貸してよ! きっとアンタの仲間もそこにいるから!」
「それならペンギンが向かってる筈だ。今頃とっくに見つけて脱出の算段でも練ってるだろ」
むしろ一階の奥から響く騒がしい気配からして、既に算段は練り終えて実行に移している気がする。使用人が見当たらないのもその辺りが理由だろう。
「じゃあそこに行こうよ。アンタ船長なんでしょ? 仲間が心配でしょ?」
どうあっても姉を助けに行きたいらしいコニーに嘆息を漏らし、再び脇へ抱え上げた。多分コイツを置いていったら後でペンギンに何か言われそうである。
「その仲間を助けるのに武器を取り返すことが先だ。何も出来ないくせに突っ走ったって良い事無ェって覚えておけ」
階段を駆け下りて一階へ降りるも、先ほど見かけた使用人が何処へ行ったのかはコニーと話している間に分からなくなってしまった。とりあえず騒がしい方角にはペンギン達が居るだろうと考え、今はまだそちらへ行かない。
行って武器が無いまま合流しても、それはそれでペンギンが護衛なり何なりしてくれるだろうが、船長として任せっぱなしのそれはどうかと思う。鬼哭が無くとも能力は使えるのだし、だったら向こうが騒がしくて使用人達の注意が向いているうちに、自力で取り返して合流した方がいい。
コニーが多少足手まといだが、曲がりなりにも船長だ。
屋敷の構造も分かってはいないが三階から見た使用人が向かっていた方向にある扉を潜る。
扉を潜った直後、閉まった扉の向こうに自分のクルー達が捕まっていた住人達を護衛しつつ出てきた事には、ローは気付かなかった。
下の階が騒がしいのにペンギンがクルー達を見つけたかと判断し、コニーを抱えたまま騒がしい方へ向かう。最初は降ろせと暴れていたコニーは舌を噛んでからは大人しくなっている。
大人と子供で歩幅が違うのだから、追って来るのを待つよりはこの方が早くて楽なので仕方が無い。吹き抜けになっている階段へ到着してコニーを降ろして階下を窺えば、使用人が走っていくのが見えた。
その腕に、愛刀である鬼哭が抱えられている。
ここでは遠くて流石に能力を解放したところで届かない。ましてや海楼石から解放されたばかりで身体にだるさも残っている。
仕方なく自力で追いかけるかと階段を降りようとすると、立ち上がったコニーに服をつかまれた。
「置いてくなよっ!」
「お前とは行き先が違うだろうが」
「助けてやったんだから姉ちゃん達を助けるのに手を貸してよ! きっとアンタの仲間もそこにいるから!」
「それならペンギンが向かってる筈だ。今頃とっくに見つけて脱出の算段でも練ってるだろ」
むしろ一階の奥から響く騒がしい気配からして、既に算段は練り終えて実行に移している気がする。使用人が見当たらないのもその辺りが理由だろう。
「じゃあそこに行こうよ。アンタ船長なんでしょ? 仲間が心配でしょ?」
どうあっても姉を助けに行きたいらしいコニーに嘆息を漏らし、再び脇へ抱え上げた。多分コイツを置いていったら後でペンギンに何か言われそうである。
「その仲間を助けるのに武器を取り返すことが先だ。何も出来ないくせに突っ走ったって良い事無ェって覚えておけ」
階段を駆け下りて一階へ降りるも、先ほど見かけた使用人が何処へ行ったのかはコニーと話している間に分からなくなってしまった。とりあえず騒がしい方角にはペンギン達が居るだろうと考え、今はまだそちらへ行かない。
行って武器が無いまま合流しても、それはそれでペンギンが護衛なり何なりしてくれるだろうが、船長として任せっぱなしのそれはどうかと思う。鬼哭が無くとも能力は使えるのだし、だったら向こうが騒がしくて使用人達の注意が向いているうちに、自力で取り返して合流した方がいい。
コニーが多少足手まといだが、曲がりなりにも船長だ。
屋敷の構造も分かってはいないが三階から見た使用人が向かっていた方向にある扉を潜る。
扉を潜った直後、閉まった扉の向こうに自分のクルー達が捕まっていた住人達を護衛しつつ出てきた事には、ローは気付かなかった。