原作前日常編
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夢主視点
新しい手配書が配布され、その中にあった新しい手配書にふと既視感を覚えた。手に取って見てみればそれは満面の笑みを浮かべた少年の手配書で、名前は『麦わらのルフィ』
正確には『モンキー・D・ルフィ』で、嗚呼これが『彼』の言っていた少年なのかと思いこそすれ、既視感の理由はそれとは関係ない。では何がこんなに引っかかるのだろうかと思っていると肩と頭に重みが圧し掛かる。
「帽子がずれるんで頭に顎を置くのは止めてもらえますかねぇ」
「『麦わら屋』が気になるのか?」
帽子がずれると中に収納している髪の毛が落ちてしまうから遠慮して欲しいのだが、今はそういう気分なのか船長は離れようとはしない。シルビの頭上から『麦わらのルフィ』の手配書を眺めている。
懸かっている賞金はまだローよりは低い。だがやっている事はハートの海賊団よりも過激だ。
ローグタウンでかの有名なゴール・D・ロジャーの処刑台を壊したのを筆頭に、その後もどうやら色々しでかしている。仲間には『海賊狩りのゾロ』がいるなどよく分からない組み合わせだが、今のところ別段気にする必要性は無さそうだった。そもそも気にしたところで会える訳でもなし。
海軍所属のカメラマンの奴滅茶苦茶見つかってるじゃねぇかと思いつつ、既視感の理由を探して『麦わらのルフィ』の手配書を眺めていると、上から違う手配書が割り込ませられる。
「そんな奴よりオレのを見ろ」
「額が上がったのは見ましたよ。もうちょっと右向いてたほうが格好良く映りそうでしたね」
投げやりにではあったが一応褒めると船長は溜飲を下げた様で、シルビの頭と肩から離れて去っていく。
暇だったのかアイツと内心で思いつつ見送り、船長が自身の被っている帽子に触れたのを見て気が付いた。
改めて『麦わらのルフィ』の手配書を見る。
「……やっぱり。これロジャーの帽子かぁ」
呟いてから慌てて顔を上げ、周囲に誰もいなかったことを確認した。自分の発言が際どく危ないものだったという自覚はある。
何せ相手は『海賊王』ゴール・D・ロジャーだ。
世に伝わる彼の名前がゴール『ド』になってしまったのは、どうせあの憎たらしい世界政府か海軍の仕業だろう。
シルビが昔一人旅をしていた頃に出会った海が好きな若者が、この麦藁帽子を被っていた。シルビが最後に会った時はまだ海賊王だなんて大袈裟な呼び名は付いていなかったというのに、人の成長は早いものである。
そんな『D』の被っていた帽子が再び『D』の元に行き着いたらしい。偶然とはいえ面白いこともあったものだとしみじみ思った。
新しい手配書が配布され、その中にあった新しい手配書にふと既視感を覚えた。手に取って見てみればそれは満面の笑みを浮かべた少年の手配書で、名前は『麦わらのルフィ』
正確には『モンキー・D・ルフィ』で、嗚呼これが『彼』の言っていた少年なのかと思いこそすれ、既視感の理由はそれとは関係ない。では何がこんなに引っかかるのだろうかと思っていると肩と頭に重みが圧し掛かる。
「帽子がずれるんで頭に顎を置くのは止めてもらえますかねぇ」
「『麦わら屋』が気になるのか?」
帽子がずれると中に収納している髪の毛が落ちてしまうから遠慮して欲しいのだが、今はそういう気分なのか船長は離れようとはしない。シルビの頭上から『麦わらのルフィ』の手配書を眺めている。
懸かっている賞金はまだローよりは低い。だがやっている事はハートの海賊団よりも過激だ。
ローグタウンでかの有名なゴール・D・ロジャーの処刑台を壊したのを筆頭に、その後もどうやら色々しでかしている。仲間には『海賊狩りのゾロ』がいるなどよく分からない組み合わせだが、今のところ別段気にする必要性は無さそうだった。そもそも気にしたところで会える訳でもなし。
海軍所属のカメラマンの奴滅茶苦茶見つかってるじゃねぇかと思いつつ、既視感の理由を探して『麦わらのルフィ』の手配書を眺めていると、上から違う手配書が割り込ませられる。
「そんな奴よりオレのを見ろ」
「額が上がったのは見ましたよ。もうちょっと右向いてたほうが格好良く映りそうでしたね」
投げやりにではあったが一応褒めると船長は溜飲を下げた様で、シルビの頭と肩から離れて去っていく。
暇だったのかアイツと内心で思いつつ見送り、船長が自身の被っている帽子に触れたのを見て気が付いた。
改めて『麦わらのルフィ』の手配書を見る。
「……やっぱり。これロジャーの帽子かぁ」
呟いてから慌てて顔を上げ、周囲に誰もいなかったことを確認した。自分の発言が際どく危ないものだったという自覚はある。
何せ相手は『海賊王』ゴール・D・ロジャーだ。
世に伝わる彼の名前がゴール『ド』になってしまったのは、どうせあの憎たらしい世界政府か海軍の仕業だろう。
シルビが昔一人旅をしていた頃に出会った海が好きな若者が、この麦藁帽子を被っていた。シルビが最後に会った時はまだ海賊王だなんて大袈裟な呼び名は付いていなかったというのに、人の成長は早いものである。
そんな『D』の被っていた帽子が再び『D』の元に行き着いたらしい。偶然とはいえ面白いこともあったものだとしみじみ思った。