原作前日常編
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夢主視点
クルーにしてもしなくてもどうでも良さそうな者が、自身の押し売りをしてきた為に降って沸いた軽い休暇に、シルビはさてどうしようかと思う。
昨日のうちに男にはシルビの航海中の一日のスケジュールを書いて渡してあった。それを見た男は絶句してから嘘だの盛っているだのと騒いでいたが、他のクルー達に聞いてみればいいと一蹴してある。
基本『副船長』としてシルビの仕事は多い。それに雑用が趣味であるというところが影響して、仕事量が少し半端無いだけだ。しかし殆ど毎日それをこなしているのだから、出来ない事はない筈である。
無論部外者相手に帳簿の管理はさせるつもりはないし、薬品庫の管理も男が薬剤師免許を持っているとしてもさせない。後者に関しては船長が後で問題を出して答えてもらうことで話がまとまった。
いきなり出来てしまった自由時間についても、船長やクルー達が何か言ってくるかと思ったのだが、皆快く快諾してくれている。全くありがたいことだ。
「……それでお菓子作りってどうなのかな」
「言ってなかったが俺の趣味の一つにお菓子作りがある」
「そう言う問題じゃないんだけどね」
久しぶりに普段よりもゆっくりと起きて、のんびりと朝食を摂っていたら船長がやってきて『久しぶりにお前の作ったものが食いたい』ときた。
なので今日一日は久しぶりに何か作るかと、厨房へ入って料理番に材料と場所を貸してもらったところである。ちなみに男は現在甲板の掃除だが何だかを行なっているようだが、誰かがわざわざ報告しに来る事も無いのでシルビも放置していた。
「実際のところさ、ペンギンはアイツどう思うの?」
「どう、ってぇ?」
「だってペンギンやシャチのこと馬鹿にするし。何も知らないくせにっていうけどお前だって何も知らないじゃん、みたいな」
どうやら料理番は昨日の男の発言を根に持っているらしい。
確かに人を侮蔑する言葉だったが、あの発言はああいう者にはすぐに身に返ってくることをシルビは知っている。しかし結局のところ『他人』なので、至極どうでもいいことだった。
大体にしてシルビは思い込みの激しい盲信者が嫌いである。あの男が最終的にどうなろうが、シルビを怒らせなければどうでもいい。
「ベポのことを人形扱いはどうかと思ったなぁ。でもあのくらいで怒ってちゃストレス溜まっちまうぜぇ?」
「あのくらいだなんて!」
「それに俺にはそうやって憤慨してくれる奴がいるしなぁ」
材料の入ったボールを置いて料理番を見れば、料理番は恥ずかしそうに顔を逸らしている。
「どうしたぁ?」
「……ペンギンって時々タラシだよね」
「え、貶されるような事言ったかぁ俺?」
クルーにしてもしなくてもどうでも良さそうな者が、自身の押し売りをしてきた為に降って沸いた軽い休暇に、シルビはさてどうしようかと思う。
昨日のうちに男にはシルビの航海中の一日のスケジュールを書いて渡してあった。それを見た男は絶句してから嘘だの盛っているだのと騒いでいたが、他のクルー達に聞いてみればいいと一蹴してある。
基本『副船長』としてシルビの仕事は多い。それに雑用が趣味であるというところが影響して、仕事量が少し半端無いだけだ。しかし殆ど毎日それをこなしているのだから、出来ない事はない筈である。
無論部外者相手に帳簿の管理はさせるつもりはないし、薬品庫の管理も男が薬剤師免許を持っているとしてもさせない。後者に関しては船長が後で問題を出して答えてもらうことで話がまとまった。
いきなり出来てしまった自由時間についても、船長やクルー達が何か言ってくるかと思ったのだが、皆快く快諾してくれている。全くありがたいことだ。
「……それでお菓子作りってどうなのかな」
「言ってなかったが俺の趣味の一つにお菓子作りがある」
「そう言う問題じゃないんだけどね」
久しぶりに普段よりもゆっくりと起きて、のんびりと朝食を摂っていたら船長がやってきて『久しぶりにお前の作ったものが食いたい』ときた。
なので今日一日は久しぶりに何か作るかと、厨房へ入って料理番に材料と場所を貸してもらったところである。ちなみに男は現在甲板の掃除だが何だかを行なっているようだが、誰かがわざわざ報告しに来る事も無いのでシルビも放置していた。
「実際のところさ、ペンギンはアイツどう思うの?」
「どう、ってぇ?」
「だってペンギンやシャチのこと馬鹿にするし。何も知らないくせにっていうけどお前だって何も知らないじゃん、みたいな」
どうやら料理番は昨日の男の発言を根に持っているらしい。
確かに人を侮蔑する言葉だったが、あの発言はああいう者にはすぐに身に返ってくることをシルビは知っている。しかし結局のところ『他人』なので、至極どうでもいいことだった。
大体にしてシルビは思い込みの激しい盲信者が嫌いである。あの男が最終的にどうなろうが、シルビを怒らせなければどうでもいい。
「ベポのことを人形扱いはどうかと思ったなぁ。でもあのくらいで怒ってちゃストレス溜まっちまうぜぇ?」
「あのくらいだなんて!」
「それに俺にはそうやって憤慨してくれる奴がいるしなぁ」
材料の入ったボールを置いて料理番を見れば、料理番は恥ずかしそうに顔を逸らしている。
「どうしたぁ?」
「……ペンギンって時々タラシだよね」
「え、貶されるような事言ったかぁ俺?」