トットランド編
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夢主視点
嵐は去ったもののサニー号の航路は雪雲の下にあった。降る雪が収まる様子はないが、それ以外は風も安定している。
「ペンギン君。これウチの男共の上着なんだけど良ければ」
「ありがとうございます」
甲板で舵と進路を確認していたところで着替えに行っていたナミが戻ってきた。その手にあった上着を受け取って羽織る。
ルフィとチョッパーが火で燃えた船室の天井を塞ぐ作業をしており、ブルックやペドロは休憩。キャロットは空から降る雪に興奮して走り回っていた。
受け取った上着は大きさからしてウソップ辺りのものだろうか。これでも大きめだが、他の麦藁の一味の物だとシルビは着られそうにない。デカい奴らは滅べと思う。
「やはり新世界だと不安定ですねぇ」
「慣れたつもりでも大変よね。トラ男くんの船もいつもこんな感じ?」
「余程酷くて備蓄に余裕があるときは潜ります。潜水艦だし」
とはいえ備蓄は常にある程度の余裕を持たせている。備蓄というのは備えてこそだ。
ビッグ・マムのところへ向かうに当たって、この船にもシルビ達全員の約一週間分の食料が積まれている。普段から航海士を名乗っている訳ではないので航路について口出しするつもりは無いが、一週間分の食料でも節約するに越したことは無いだろう。
他の消耗品に関しても変わらない。海の上のような制限された場所では節制が当たり前だ。
帽子の角度を直すついでに鍔へ降り積もった雪を払う。それを眺めていたナミが口を開いた。
「アンタはトラ男くんと付き合い長いの?」
「え? ……割と初期から居ますけど、それが何か?」
「ううん。いつも被ってる帽子渡すくらいだから何かあるのかなって。ホラ、ルフィも麦藁帽子被ってるでしょ?」
確かにトラファルガー・ローという人物においてモフモフの帽子はトレードマークの一つになっている節はあるが、ルフィの麦藁帽子と船長の帽子は違うのではないだろうか。いつも被っているが大切にはしていない。
というか大切だったら自分で洗おうとするものだろう。
「単にあの防寒帽じゃ変だと思っただけじゃねぇですかねぇ」
「あの帽子も何だったの?」
「顔隠す為です。俺女顔でしょう? 賞金掛かってる船長と一緒にいると非力だと思われて真っ先に狙われてたんですよ」
自分の顔を指差しながら言えばナミは納得したようだった。既に諦めていることではあるが、美人にまでそんな納得される程女顔というのも困る話である。
現に困っていたから防寒帽を被っていた訳だが。
ダイニングの方からルフィが呼ぶ声がする。
嵐は去ったもののサニー号の航路は雪雲の下にあった。降る雪が収まる様子はないが、それ以外は風も安定している。
「ペンギン君。これウチの男共の上着なんだけど良ければ」
「ありがとうございます」
甲板で舵と進路を確認していたところで着替えに行っていたナミが戻ってきた。その手にあった上着を受け取って羽織る。
ルフィとチョッパーが火で燃えた船室の天井を塞ぐ作業をしており、ブルックやペドロは休憩。キャロットは空から降る雪に興奮して走り回っていた。
受け取った上着は大きさからしてウソップ辺りのものだろうか。これでも大きめだが、他の麦藁の一味の物だとシルビは着られそうにない。デカい奴らは滅べと思う。
「やはり新世界だと不安定ですねぇ」
「慣れたつもりでも大変よね。トラ男くんの船もいつもこんな感じ?」
「余程酷くて備蓄に余裕があるときは潜ります。潜水艦だし」
とはいえ備蓄は常にある程度の余裕を持たせている。備蓄というのは備えてこそだ。
ビッグ・マムのところへ向かうに当たって、この船にもシルビ達全員の約一週間分の食料が積まれている。普段から航海士を名乗っている訳ではないので航路について口出しするつもりは無いが、一週間分の食料でも節約するに越したことは無いだろう。
他の消耗品に関しても変わらない。海の上のような制限された場所では節制が当たり前だ。
帽子の角度を直すついでに鍔へ降り積もった雪を払う。それを眺めていたナミが口を開いた。
「アンタはトラ男くんと付き合い長いの?」
「え? ……割と初期から居ますけど、それが何か?」
「ううん。いつも被ってる帽子渡すくらいだから何かあるのかなって。ホラ、ルフィも麦藁帽子被ってるでしょ?」
確かにトラファルガー・ローという人物においてモフモフの帽子はトレードマークの一つになっている節はあるが、ルフィの麦藁帽子と船長の帽子は違うのではないだろうか。いつも被っているが大切にはしていない。
というか大切だったら自分で洗おうとするものだろう。
「単にあの防寒帽じゃ変だと思っただけじゃねぇですかねぇ」
「あの帽子も何だったの?」
「顔隠す為です。俺女顔でしょう? 賞金掛かってる船長と一緒にいると非力だと思われて真っ先に狙われてたんですよ」
自分の顔を指差しながら言えばナミは納得したようだった。既に諦めていることではあるが、美人にまでそんな納得される程女顔というのも困る話である。
現に困っていたから防寒帽を被っていた訳だが。
ダイニングの方からルフィが呼ぶ声がする。