原作前日常編
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夢主視点
ローが能力を展開したという事は、シルビを斬ってしまっても繋げられるようになのだろうが正直シルビにとってはいらない配慮だ。まぁクルーとの手合わせで怪我を負わせるつもりは無いというところは評価する。
相手が刀だったので冗談のつもりで言ってみたが、本当に八つ裂きにする気も折る気も無い。実際のあの話だって八つ裂きにはしていなかった。良くて内臓破裂とかそういう感じだ。
手刀でローの斬撃を裁きつつ、シャチでも練習すれば出来るような反撃の仕方を考える。そうでない反撃なら無理をすればいけないことは無いが、手合わせで怪我をするなんて馬鹿馬鹿しかった。
第一これはローの暇つぶしだ。その証拠にローだって本気を出していない。誘うようにわざと大きな隙を作っても踏み込んでこないし、シルビも踏み込まずにいる。
決められた型をしているような気分だ。
「っ、八つ裂きにするんじゃなかったのか?」
「生憎バラバラ死体は好みじゃ、ねぇのでぇっ」
刀の軌道を逸らして叩き込んだ掌底は仰け反ることで避けられた。そのまま振り上げられた足が振り下ろされるのを交差させた腕で受け止め、押し返す。ローは足が長いので足技が栄えるものの、重心の掛け方が今一つだ。
対するシルビは、重心は分からないがとりあえず体重が壊滅的に足りない。そのせいで吹き飛ばされると結構困るのだ。
横薙ぎの蹴りを側転の入りの様に交わした勢いのまま甲板の床へ手を付き、左脚で蹴り返す。軸になっている腕を捻って身体を回転させ、間を置かずに右脚でも足払いを掛けた。
残念なことにどちらも避けられてしまってから、甲板に突いていた手で甲板を突き飛ばすように勢いを付けて飛び上がり足で着地する。足払いを避けるのに後ろへ下がっていたローから更に距離を取り、もう一度構えの姿勢をとれば同じ様に構えていたローが長刀を降ろした。
どうやら終わりらしい。
「飽きました?」
「いや、そろそろシャチの訓練を再開したほうがいいだろ」
シルビも構えを解いてずれた防寒帽の角度を直しながらローと同じ方を見れば、シャチがあんぐりと口を開けて呆然としていた。そういえばシャチの前でローと手合わせしたのは初めてかもしれない。
「ペンちゃんはほんと、どこでそんなに強くなったんだい?」
ずっと見物していたバンダナに尋ねられて、シルビはどう説明したものかと首を傾げる。
殺し屋だったりエクソシストだったり傭兵だったり兵士だったりしたもので、と言うのは流石に憚られたし、今のシルビの若さでは信じてもらえない。とはいえ今の段階でも信じられないであろう事実はいくつか抱えているのだが。
「まぁ、女は秘密を持ってこそと言いますしぃ? 俺男ですけどぉ」
ローが能力を展開したという事は、シルビを斬ってしまっても繋げられるようになのだろうが正直シルビにとってはいらない配慮だ。まぁクルーとの手合わせで怪我を負わせるつもりは無いというところは評価する。
相手が刀だったので冗談のつもりで言ってみたが、本当に八つ裂きにする気も折る気も無い。実際のあの話だって八つ裂きにはしていなかった。良くて内臓破裂とかそういう感じだ。
手刀でローの斬撃を裁きつつ、シャチでも練習すれば出来るような反撃の仕方を考える。そうでない反撃なら無理をすればいけないことは無いが、手合わせで怪我をするなんて馬鹿馬鹿しかった。
第一これはローの暇つぶしだ。その証拠にローだって本気を出していない。誘うようにわざと大きな隙を作っても踏み込んでこないし、シルビも踏み込まずにいる。
決められた型をしているような気分だ。
「っ、八つ裂きにするんじゃなかったのか?」
「生憎バラバラ死体は好みじゃ、ねぇのでぇっ」
刀の軌道を逸らして叩き込んだ掌底は仰け反ることで避けられた。そのまま振り上げられた足が振り下ろされるのを交差させた腕で受け止め、押し返す。ローは足が長いので足技が栄えるものの、重心の掛け方が今一つだ。
対するシルビは、重心は分からないがとりあえず体重が壊滅的に足りない。そのせいで吹き飛ばされると結構困るのだ。
横薙ぎの蹴りを側転の入りの様に交わした勢いのまま甲板の床へ手を付き、左脚で蹴り返す。軸になっている腕を捻って身体を回転させ、間を置かずに右脚でも足払いを掛けた。
残念なことにどちらも避けられてしまってから、甲板に突いていた手で甲板を突き飛ばすように勢いを付けて飛び上がり足で着地する。足払いを避けるのに後ろへ下がっていたローから更に距離を取り、もう一度構えの姿勢をとれば同じ様に構えていたローが長刀を降ろした。
どうやら終わりらしい。
「飽きました?」
「いや、そろそろシャチの訓練を再開したほうがいいだろ」
シルビも構えを解いてずれた防寒帽の角度を直しながらローと同じ方を見れば、シャチがあんぐりと口を開けて呆然としていた。そういえばシャチの前でローと手合わせしたのは初めてかもしれない。
「ペンちゃんはほんと、どこでそんなに強くなったんだい?」
ずっと見物していたバンダナに尋ねられて、シルビはどう説明したものかと首を傾げる。
殺し屋だったりエクソシストだったり傭兵だったり兵士だったりしたもので、と言うのは流石に憚られたし、今のシルビの若さでは信じてもらえない。とはいえ今の段階でも信じられないであろう事実はいくつか抱えているのだが。
「まぁ、女は秘密を持ってこそと言いますしぃ? 俺男ですけどぉ」