ゾウ編
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ロー視点
地面が踏ん張らなければ立っていられないくらいに揺れだした。
地面へ生える樹にしがみついたり、立っていられず転がっていく面々が慌てているその向こうでは木造作りの建物が崩れていく。急いで建物から出てきても地面の揺れは収まることがなく、逃げる場所はどこにもない。
叫び声や怒鳴り声がそこかしこから聞こえる。それを打ち消すほどに大きい象主の声もだ。
「象主が鳴きゆうぜよ! 何事じゃ! 象主に何が起きゆうじゃが……!」
崩れる建物から離れろとかどこかへしがみつけとか、ミンクも麦わらの一味もベポ達も関係なく慌てている。骨屋がどこにもしがみつけなくて頭から転がっていた。
シャチが小さく悲鳴を上げながら近くにいたミンクを助けている。バランス感覚がいいからこの大揺れにも咄嗟に対応できたのだろう。ベポは半泣きでペンギンの腕にしがみついていた。体格的にそこは逆だろうとも思ったが、ローでさえ倒れないように踏ん張っているので精一杯だ。体格も何もあったものではない。
そんな中で、麦わら屋とモモの助が頭を押さえ、何かが聞こえると叫んでいる。声なんて今はそこかしこから聞こえているのだが、それとは違うらしい。
「お前誰なんだよー!」
「今までで一番大きい“声”でござる!」
「――“ズニーシャ”」
麦わら屋とモモの助が叫んだすぐ後、ペンギンの声が落ちるように響いた。
ローが見るとペンギンはベポをしがみつかせたまま両耳を押さえ、中空を見つめている。ずれた防寒帽の陰から覗くペンギンの眼が紫色に煌めいていた。
周囲の、その声が聞こえただろう者達が一斉にペンギンを見やる。だがペンギンはそんな視線も地面の揺れも意識にないとばかりにどこかを見つめていた。
「ズニー、シャ?」
「これこの象の声なのか? でも聞こえるだけだぞ! こっちの話聞いてねェし!」
「ゴール・D・ロジャーもおでん様もこの地にて同じ事を言っていたと聞く! 会話は出来ないが大きな“声”が聞こえると……!」
「まさかペンギン、お主も“声”が――!?」
イヌアラシがペンギンへと尋ねるがペンギンは聞いていない。じっと何処でもない場所を見つめていたかと思うと、ハッとした様子で振り返りモモの助へと駆け寄った。
モモの助が辛そうに頭を抱える。それへと駆け寄ったペンギンがモモの助の肩を掴んだかと思うと頭を押さえて膝を突いた。
「ペンギン!?」
「ぅ……」
地面が踏ん張らなければ立っていられないくらいに揺れだした。
地面へ生える樹にしがみついたり、立っていられず転がっていく面々が慌てているその向こうでは木造作りの建物が崩れていく。急いで建物から出てきても地面の揺れは収まることがなく、逃げる場所はどこにもない。
叫び声や怒鳴り声がそこかしこから聞こえる。それを打ち消すほどに大きい象主の声もだ。
「象主が鳴きゆうぜよ! 何事じゃ! 象主に何が起きゆうじゃが……!」
崩れる建物から離れろとかどこかへしがみつけとか、ミンクも麦わらの一味もベポ達も関係なく慌てている。骨屋がどこにもしがみつけなくて頭から転がっていた。
シャチが小さく悲鳴を上げながら近くにいたミンクを助けている。バランス感覚がいいからこの大揺れにも咄嗟に対応できたのだろう。ベポは半泣きでペンギンの腕にしがみついていた。体格的にそこは逆だろうとも思ったが、ローでさえ倒れないように踏ん張っているので精一杯だ。体格も何もあったものではない。
そんな中で、麦わら屋とモモの助が頭を押さえ、何かが聞こえると叫んでいる。声なんて今はそこかしこから聞こえているのだが、それとは違うらしい。
「お前誰なんだよー!」
「今までで一番大きい“声”でござる!」
「――“ズニーシャ”」
麦わら屋とモモの助が叫んだすぐ後、ペンギンの声が落ちるように響いた。
ローが見るとペンギンはベポをしがみつかせたまま両耳を押さえ、中空を見つめている。ずれた防寒帽の陰から覗くペンギンの眼が紫色に煌めいていた。
周囲の、その声が聞こえただろう者達が一斉にペンギンを見やる。だがペンギンはそんな視線も地面の揺れも意識にないとばかりにどこかを見つめていた。
「ズニー、シャ?」
「これこの象の声なのか? でも聞こえるだけだぞ! こっちの話聞いてねェし!」
「ゴール・D・ロジャーもおでん様もこの地にて同じ事を言っていたと聞く! 会話は出来ないが大きな“声”が聞こえると……!」
「まさかペンギン、お主も“声”が――!?」
イヌアラシがペンギンへと尋ねるがペンギンは聞いていない。じっと何処でもない場所を見つめていたかと思うと、ハッとした様子で振り返りモモの助へと駆け寄った。
モモの助が辛そうに頭を抱える。それへと駆け寄ったペンギンがモモの助の肩を掴んだかと思うと頭を押さえて膝を突いた。
「ペンギン!?」
「ぅ……」