ゾウ編
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ロー視点
「えぇー!? ホントですかソレ!?」
麦藁屋がイヌアラシへ黒足屋の事を話している後ろで、骨屋が大きな声を出した。振り返るとどうやらペンギンと話をしていたらしく、ペンギンへ向かって驚いている。
「どうしたブルック?」
「あ、あ、ペンギンさん……いったいどういう関係で?」
「関係も何も、打診されただけですよ。話自体はとっくの昔に流れてますしぃ」
話題の内容が読めない会話だ。
「ペンギン。何の話だ」
「昔ヴィンスモークと姻戚関係を打診されたって話です」
「ハァ!?」
鼻屋とロボ屋が声を上げて驚くのに対し、ローは全く声が出なかった。
声が出ないところか頭が真っ白にもなったかもしれない。思考停止から回復しきれず、ただあっけらかんとしているペンギンを見やる。
今までそれを態度に出したことはなかったので強く認識した事はなかったが、確かにペンギンは故郷へ帰れば国の重鎮の一人だ。どの程度まで食い込んだ重要度なのかははっきりとしていないが、ローが感じただけでもあの国でペンギンは最重要ともとれる立場だと分かる。
そうでなくともあの故郷でなら自分が『死告シャイタン』だとも大っぴらにしているだろう。それを考えたら政略結婚や姻戚関係の申し出も、確かにあっておかしくはない。
既に十年近い付き合いでずっとハートの船の副船長をしているが、その一面だけでも有能だと分かるほどの才覚の持ち主でもある。才覚に加え国での立場を思えば、むしろ今まで婚約者などもいなかった事の方がおかしいのか。
だがそれでもローの頭の中ではペンギンと結婚という言葉が結びつかない。
混乱していることを自覚しつつも何も言えないでいるローに気付いてはいないようで、ペンギンは驚いている骨屋達へ対して苦笑した。
「俺じゃありませんよ。ザンザ――。俺の世話係だった奴に対してです」
「あ、アンタにじゃ無いのね」
「……。そうですね!」
なんだか間があったような気がするが、とりあえずはペンギンが打診されたワケではないらしい。それに安堵すればいいのか突っ込みを入れればいいのか分からなくてローは内心戸惑う。
「それに俺は故郷を出ていますから、そうそう婚姻の申し出は来ませんよ」
「それもそうか。トラ男は知ってたか?」
「――知、らなかった」
少し吃ってしまったが、とりあえずは気付かれなかったかと思ったところでニコ屋とペンギンの視線に気付いてしまった。生暖かいニコ屋の視線には何も言えず、ペンギンの何も分かっていない視線には少し腹が立つ。
誰のせいで自分がこんな気分になっていると思っているのか。
「えぇー!? ホントですかソレ!?」
麦藁屋がイヌアラシへ黒足屋の事を話している後ろで、骨屋が大きな声を出した。振り返るとどうやらペンギンと話をしていたらしく、ペンギンへ向かって驚いている。
「どうしたブルック?」
「あ、あ、ペンギンさん……いったいどういう関係で?」
「関係も何も、打診されただけですよ。話自体はとっくの昔に流れてますしぃ」
話題の内容が読めない会話だ。
「ペンギン。何の話だ」
「昔ヴィンスモークと姻戚関係を打診されたって話です」
「ハァ!?」
鼻屋とロボ屋が声を上げて驚くのに対し、ローは全く声が出なかった。
声が出ないところか頭が真っ白にもなったかもしれない。思考停止から回復しきれず、ただあっけらかんとしているペンギンを見やる。
今までそれを態度に出したことはなかったので強く認識した事はなかったが、確かにペンギンは故郷へ帰れば国の重鎮の一人だ。どの程度まで食い込んだ重要度なのかははっきりとしていないが、ローが感じただけでもあの国でペンギンは最重要ともとれる立場だと分かる。
そうでなくともあの故郷でなら自分が『死告シャイタン』だとも大っぴらにしているだろう。それを考えたら政略結婚や姻戚関係の申し出も、確かにあっておかしくはない。
既に十年近い付き合いでずっとハートの船の副船長をしているが、その一面だけでも有能だと分かるほどの才覚の持ち主でもある。才覚に加え国での立場を思えば、むしろ今まで婚約者などもいなかった事の方がおかしいのか。
だがそれでもローの頭の中ではペンギンと結婚という言葉が結びつかない。
混乱していることを自覚しつつも何も言えないでいるローに気付いてはいないようで、ペンギンは驚いている骨屋達へ対して苦笑した。
「俺じゃありませんよ。ザンザ――。俺の世話係だった奴に対してです」
「あ、アンタにじゃ無いのね」
「……。そうですね!」
なんだか間があったような気がするが、とりあえずはペンギンが打診されたワケではないらしい。それに安堵すればいいのか突っ込みを入れればいいのか分からなくてローは内心戸惑う。
「それに俺は故郷を出ていますから、そうそう婚姻の申し出は来ませんよ」
「それもそうか。トラ男は知ってたか?」
「――知、らなかった」
少し吃ってしまったが、とりあえずは気付かれなかったかと思ったところでニコ屋とペンギンの視線に気付いてしまった。生暖かいニコ屋の視線には何も言えず、ペンギンの何も分かっていない視線には少し腹が立つ。
誰のせいで自分がこんな気分になっていると思っているのか。