魚人島編
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夢主視点
「辛いと思うことより、楽しいと思うことも多いよ」
知人の死は辛い。それは今でも他の意見を受け入れられることのない事実だ。他にも助けられなかった人や島、国のことを思えば辛いことは多かった。
けれどもその一方で船長やハートの皆、ルフィ達へ出会えたことは幸いだろう。出会いと別れの比率など考えたことはないが、きっとシルビは自分が死んでいる回数よりも多くそれを経験している。
それに、死別はシルビにとって永遠の別れではない。
「『死告』なんて二つ名だし実際に死神だなんて言われたこともあったけど、それと今笑える理由は違うだろぉ?」
「……そうね」
少しとはいえやっと微笑んだ彼女にシルビは安堵する。女性には笑っていてもらいたいものだし、彼女はルフィの仲間の一人で、もしシルビが彼女を落ち込ませていたと知られたらルフィに文句を言われていたかも知れない。
髪をまとめながらフードを被り直す。
「俺が転生してることは今はもう、故郷の奴ら以外はレイリーしか知らねぇんだぁ。他の奴らには勝手に不老不死なり引継制なり好き勝手言わせてる。だからお嬢さんも、出来れば誰にも話さないでくれるかぁ?」
「私のことを『お嬢さん』って言うのを止めたら約束するわ」
「ミス・ニコ?」
「ロビンよ。貴方はなんて呼べばいいかしら?」
「その時々で名前が違うんだぁ。この格好の時は基本『死告シャイタン』かなぁ」
無論ハートの海賊団のクルーとして会うことがあれば、その時は『ペンギン』と呼んで欲しい。船長とバンダナとシャチ以外にはバレていないという理由もあるが、あの船の上ではシルビは『ペンギン』なのだ。
城の奥で何があったのか少し宴とは違う騒がしさが伝わってくる。ゾウで『ペンギンの姿が見えない』ことを誤魔化せる時間にも限度があるだろうし、そろそろ戻らなければならない。
フードを摘んで深く被りながらロビンを見る。
「そろそろ俺も戻るよ。ルフィ君や君の仲間へよろしく伝えておいてくれるかぁ?」
「何処へ戻るの?」
「正体を隠してとある海賊団に加わっていているんだぁ。そこへ戻る」
「その海賊団の名前は教えてもらえない?」
「ふふ、縁があればそんなの聞かずともまた会えると思うぜぇ。君達は騒動へ巻き込まれやすいみてぇだしなぁ」
ラフテルを目指しているのなら、互いに諦めなければ確実に会えるだろう。そうでなくともこの大海では何が起こるのか分からないというものだ。
「ではロビン。君と君の仲間達の旅路へ幸多からんことを願って」
「辛いと思うことより、楽しいと思うことも多いよ」
知人の死は辛い。それは今でも他の意見を受け入れられることのない事実だ。他にも助けられなかった人や島、国のことを思えば辛いことは多かった。
けれどもその一方で船長やハートの皆、ルフィ達へ出会えたことは幸いだろう。出会いと別れの比率など考えたことはないが、きっとシルビは自分が死んでいる回数よりも多くそれを経験している。
それに、死別はシルビにとって永遠の別れではない。
「『死告』なんて二つ名だし実際に死神だなんて言われたこともあったけど、それと今笑える理由は違うだろぉ?」
「……そうね」
少しとはいえやっと微笑んだ彼女にシルビは安堵する。女性には笑っていてもらいたいものだし、彼女はルフィの仲間の一人で、もしシルビが彼女を落ち込ませていたと知られたらルフィに文句を言われていたかも知れない。
髪をまとめながらフードを被り直す。
「俺が転生してることは今はもう、故郷の奴ら以外はレイリーしか知らねぇんだぁ。他の奴らには勝手に不老不死なり引継制なり好き勝手言わせてる。だからお嬢さんも、出来れば誰にも話さないでくれるかぁ?」
「私のことを『お嬢さん』って言うのを止めたら約束するわ」
「ミス・ニコ?」
「ロビンよ。貴方はなんて呼べばいいかしら?」
「その時々で名前が違うんだぁ。この格好の時は基本『死告シャイタン』かなぁ」
無論ハートの海賊団のクルーとして会うことがあれば、その時は『ペンギン』と呼んで欲しい。船長とバンダナとシャチ以外にはバレていないという理由もあるが、あの船の上ではシルビは『ペンギン』なのだ。
城の奥で何があったのか少し宴とは違う騒がしさが伝わってくる。ゾウで『ペンギンの姿が見えない』ことを誤魔化せる時間にも限度があるだろうし、そろそろ戻らなければならない。
フードを摘んで深く被りながらロビンを見る。
「そろそろ俺も戻るよ。ルフィ君や君の仲間へよろしく伝えておいてくれるかぁ?」
「何処へ戻るの?」
「正体を隠してとある海賊団に加わっていているんだぁ。そこへ戻る」
「その海賊団の名前は教えてもらえない?」
「ふふ、縁があればそんなの聞かずともまた会えると思うぜぇ。君達は騒動へ巻き込まれやすいみてぇだしなぁ」
ラフテルを目指しているのなら、互いに諦めなければ確実に会えるだろう。そうでなくともこの大海では何が起こるのか分からないというものだ。
「ではロビン。君と君の仲間達の旅路へ幸多からんことを願って」