空白の二年間編2
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バンダナ視点
「エレンは十五メートル級の巨人だったんだぁ。生憎その姿を目にしたことはあまり無かったんだけど、あそこじゃ二三メートルでも巨人に分類されてたし、ここなんて皆削がれて終わりだなぁ」
「そうか」
「でも削いでも罪悪感は浮かばねぇんだよ。あ、ジャンバールは削がねぇよ。君は仲間だし。仲間といえば」
胡坐を掻くジャンバールの膝の上で寛ぎながら、ペンギンが意味の殆ど分からない話をジャンバールへ聞かせている。
あれからペンギンは急性アルコール中毒で倒れる予兆は無いが、酷く酔っているようだった。飲んだ酒の量を考えればそれも当然だが、むしろ急性アルコール中毒にならないのが不思議なくらいだが、普段セーブしている相手なので酒に強いのかどうかも分からない。
バンダナを抱き締めた後もワカメやイルカや料理番にもハグを強要し、そのままいけばクルー全員を抱き締めるんじゃないかと思わせた勢いは、ジャンバールが話の聞き手へ回る事でとりあえず治まった。
その後も宴会は続きはしたが、ペンギンのせいで盛り上がりもなくなり、今は片付けの段階に入っている。酔い潰れたクルーに毛布を掛けてやったり船室へ運んだり、本格的な掃除は明日に回すとして軽く片付けておくだけの作業も、普段であればペンギンがやっているものだ。
「何かあったの?」
「いやぁ、最近落ち込んでるようだから、酔って忘れたらって言っただけなんだけどねえ」
「落ち込んでたかあ?」
不思議がるワカメはやはり気付いてなかったようだが、酒瓶を集めていたシャチの動きが僅かに止まった。
「シャチ?」
「あー……この前交代しないで一晩中見張りしてたのは知ってる。オレが当番だったから謝りに行ったら『考え事してたから気付かなかった』って」
副船長だから、と言うわけでも無いだろうが、ペンギンは懸念があったりすると報告する前に一人でどうにか出来るのかを考えるタイプだ。自分の内へ溜め込むところから来ているのだろうが、その考えている時も落ち込んでいる時同様あまり悟らせない。だからどういった理由で黙っているのかも分からないのである。
「また船長と喧嘩? 七武海になったばっかだってのに」
「喧嘩をした覚えは無えな」
「うげっ、船長」
厨房から出てきた船長が、わざとではないもののワカメの背後から声を掛けて驚かせていた。その手には二日酔い防止の飲み物が入ったグラス。酒樽一気飲みをしたペンギンへ与える為に厨房で作っていたらしい。
ジャンバールの膝の上で楽しげに話し続けているペンギンへ近付いた船長が、そのグラスをペンギンへ差し出した。ペンギンが差し出されたグラスに気付いて、持っている船長を見上げる。
「ペンギン、飲んどけ」
「やだ」
「エレンは十五メートル級の巨人だったんだぁ。生憎その姿を目にしたことはあまり無かったんだけど、あそこじゃ二三メートルでも巨人に分類されてたし、ここなんて皆削がれて終わりだなぁ」
「そうか」
「でも削いでも罪悪感は浮かばねぇんだよ。あ、ジャンバールは削がねぇよ。君は仲間だし。仲間といえば」
胡坐を掻くジャンバールの膝の上で寛ぎながら、ペンギンが意味の殆ど分からない話をジャンバールへ聞かせている。
あれからペンギンは急性アルコール中毒で倒れる予兆は無いが、酷く酔っているようだった。飲んだ酒の量を考えればそれも当然だが、むしろ急性アルコール中毒にならないのが不思議なくらいだが、普段セーブしている相手なので酒に強いのかどうかも分からない。
バンダナを抱き締めた後もワカメやイルカや料理番にもハグを強要し、そのままいけばクルー全員を抱き締めるんじゃないかと思わせた勢いは、ジャンバールが話の聞き手へ回る事でとりあえず治まった。
その後も宴会は続きはしたが、ペンギンのせいで盛り上がりもなくなり、今は片付けの段階に入っている。酔い潰れたクルーに毛布を掛けてやったり船室へ運んだり、本格的な掃除は明日に回すとして軽く片付けておくだけの作業も、普段であればペンギンがやっているものだ。
「何かあったの?」
「いやぁ、最近落ち込んでるようだから、酔って忘れたらって言っただけなんだけどねえ」
「落ち込んでたかあ?」
不思議がるワカメはやはり気付いてなかったようだが、酒瓶を集めていたシャチの動きが僅かに止まった。
「シャチ?」
「あー……この前交代しないで一晩中見張りしてたのは知ってる。オレが当番だったから謝りに行ったら『考え事してたから気付かなかった』って」
副船長だから、と言うわけでも無いだろうが、ペンギンは懸念があったりすると報告する前に一人でどうにか出来るのかを考えるタイプだ。自分の内へ溜め込むところから来ているのだろうが、その考えている時も落ち込んでいる時同様あまり悟らせない。だからどういった理由で黙っているのかも分からないのである。
「また船長と喧嘩? 七武海になったばっかだってのに」
「喧嘩をした覚えは無えな」
「うげっ、船長」
厨房から出てきた船長が、わざとではないもののワカメの背後から声を掛けて驚かせていた。その手には二日酔い防止の飲み物が入ったグラス。酒樽一気飲みをしたペンギンへ与える為に厨房で作っていたらしい。
ジャンバールの膝の上で楽しげに話し続けているペンギンへ近付いた船長が、そのグラスをペンギンへ差し出した。ペンギンが差し出されたグラスに気付いて、持っている船長を見上げる。
「ペンギン、飲んどけ」
「やだ」