故郷の話
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夢主視点
玄関のチャイムが鳴ったので白蘭が、誰が来たのかとシルビの代わりに玄関へ向かう。バイザクが帰ってきたのならベポと一緒であってもチャイムは鳴らさないだろうし、タルボ爺さんも鳴らすとは思えない。
残る書類はもう数十枚となった。これなら今日中に終わるだろうと考えて気分が浮上しかけたものの、船長に問いただされるかも知れないことを思い出してペンを持つ手が遅くなる。
「あー、船長の機嫌が勝手に直ってくれねぇかなぁ……」
「それは無理じゃね?」
「シャチ?」
顔を上げると白蘭と一緒にツナヨシとシャチが部屋へ入ってくるところで。シャチは感歎の声を上げつつ周囲の天井まで伸びる本棚を見回していた。潜水艦内へ比べればこういう書斎は珍しいのだろう。
「船長の機嫌は多分そう簡単に治んないよ」
「だよなぁ。あーもう全部バラして船を降りれば良くねぇ?」
「ヤダよ! なんで降りるんだよ!」
「シルビチャンの悪い癖だよね。面倒臭くなると直ぐにはっちゃけようとするの」
やれやれと白蘭が肩を竦めた。そう言われてしまえばお終いだが状況は終らない。
「ツナヨシちょっと船長のとこ行って機嫌治してきてくんねぇ?」
「無理ですよ。あの人多分……」
「多分? 何?」
突っ伏していた顔を上げてツナヨシを見れば、ツナヨシは白蘭を窺うように見た後シャチを見やり、それから誤魔化すようにヘラリと笑う。誤魔化せていない事には気付いていないらしいが、ツナヨシからは言えない何かがあるらしいことは分かったので諦めた。
ログは明日の昼には溜まる筈だ。それまでに覚悟を決めなければならない。
とりあえず書類は終らせようと再びペンを取った。
「そういえばツナヨシ、お前何しに来たんだぁ?」
「えっと、リボーンから逃げてるのが一つと、ヴェスプッチを唆した首謀者に関する報告書です。あと今日の夜にはハートの皆さんを招待して宴会をしようって九代目が」
「え、宴会すんの!?」
シャチが嬉しそうに叫ぶ。だが宴会をするという事は、夜にはハートの皆が屋敷へ来るという事であり、確実に船長と顔を合わせなければならないという訳で。
手元へ残る書類は数十枚。どうサボったところでやらないという選択をしない限り夜までには終わる量だ。
「し、仕事。うわーヴェスプッチ唆したの『ヴィンスモーク』かぁ。あそこって科学国家だっけぇ。あと視察の仕事しにシモンにも行かねぇと……」
「往生際が悪いよシルビチャン。しかもキミなら一瞬じゃない」
「う……」
「センパイなら大丈夫ですよきっと」
「きっとってのは確定じゃねぇんだよツナヨシ……」
何も知らないくせに慰めてくる『鏡』と『後輩』に泣きたくなる。
「ペンギンって、ここだとヘタレになるんだな」
シャチに言われてちょっと泣けた。
玄関のチャイムが鳴ったので白蘭が、誰が来たのかとシルビの代わりに玄関へ向かう。バイザクが帰ってきたのならベポと一緒であってもチャイムは鳴らさないだろうし、タルボ爺さんも鳴らすとは思えない。
残る書類はもう数十枚となった。これなら今日中に終わるだろうと考えて気分が浮上しかけたものの、船長に問いただされるかも知れないことを思い出してペンを持つ手が遅くなる。
「あー、船長の機嫌が勝手に直ってくれねぇかなぁ……」
「それは無理じゃね?」
「シャチ?」
顔を上げると白蘭と一緒にツナヨシとシャチが部屋へ入ってくるところで。シャチは感歎の声を上げつつ周囲の天井まで伸びる本棚を見回していた。潜水艦内へ比べればこういう書斎は珍しいのだろう。
「船長の機嫌は多分そう簡単に治んないよ」
「だよなぁ。あーもう全部バラして船を降りれば良くねぇ?」
「ヤダよ! なんで降りるんだよ!」
「シルビチャンの悪い癖だよね。面倒臭くなると直ぐにはっちゃけようとするの」
やれやれと白蘭が肩を竦めた。そう言われてしまえばお終いだが状況は終らない。
「ツナヨシちょっと船長のとこ行って機嫌治してきてくんねぇ?」
「無理ですよ。あの人多分……」
「多分? 何?」
突っ伏していた顔を上げてツナヨシを見れば、ツナヨシは白蘭を窺うように見た後シャチを見やり、それから誤魔化すようにヘラリと笑う。誤魔化せていない事には気付いていないらしいが、ツナヨシからは言えない何かがあるらしいことは分かったので諦めた。
ログは明日の昼には溜まる筈だ。それまでに覚悟を決めなければならない。
とりあえず書類は終らせようと再びペンを取った。
「そういえばツナヨシ、お前何しに来たんだぁ?」
「えっと、リボーンから逃げてるのが一つと、ヴェスプッチを唆した首謀者に関する報告書です。あと今日の夜にはハートの皆さんを招待して宴会をしようって九代目が」
「え、宴会すんの!?」
シャチが嬉しそうに叫ぶ。だが宴会をするという事は、夜にはハートの皆が屋敷へ来るという事であり、確実に船長と顔を合わせなければならないという訳で。
手元へ残る書類は数十枚。どうサボったところでやらないという選択をしない限り夜までには終わる量だ。
「し、仕事。うわーヴェスプッチ唆したの『ヴィンスモーク』かぁ。あそこって科学国家だっけぇ。あと視察の仕事しにシモンにも行かねぇと……」
「往生際が悪いよシルビチャン。しかもキミなら一瞬じゃない」
「う……」
「センパイなら大丈夫ですよきっと」
「きっとってのは確定じゃねぇんだよツナヨシ……」
何も知らないくせに慰めてくる『鏡』と『後輩』に泣きたくなる。
「ペンギンって、ここだとヘタレになるんだな」
シャチに言われてちょっと泣けた。