故郷の話
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シャチ視点
海面へと着水、沈没した飛行船を見に行くという救援に来た二人と別れ、シャチ達はツナヨシに促される形で領主の屋敷へと向かった。バイザクはペンギンがベポから受け取って、横抱きに抱えている。そうしていれば寝ている少女を運んでいるようにしか見えなくて、それを見下ろすペンギンの表情も優しげで、ああやっぱりペンギンがバイザクの『お父さん』なんだなと思った。
屋敷の門の前にはバンダナ達がクローム達と立っている。船長やシャチに気付いて手を振る姿は何も問題無さそうだと思ったものの、近付くとバンダナがヤケに怪我をしている事に気付いた。
「お前さんたち無事だったかい?」
「バンダナこそ何があったの!?」
「あー、こりゃ何でもないよ。ちょっと噛み付かれただけだから」
そう言って笑いこそすれ、包帯だらけの腕や顔に船長はいい顔をしていない。バイザクを抱いているペンギンは何かに気付いたのか困った様な顔をしていた。
ペンギンには心当たりがあるらしい。顔を背けて何かを呟いており、横目で船長がそれを見た。シャチがそれに気付いてペンギンへ尋ねようとした時、門を潜って老人が出てくる。
「ハートの海賊団船長、トラファルガー・ローさんですな?」
優しいおじいさんといった感じのその老人の後ろへは、おじいさんと同じくらいかもう少し若いくらいの男性が揃っていた。
「そうだが……アンタは?」
「船長。この人がこの島の現領主だぁ」
「シルビ君も、久しぶりだね」
ペンギンへ向かって優しい笑みを浮かべる老人に、ペンギンが向き直る。
「お久しぶりです九代目。ご壮健で何よりです」
「そろそろ引退も考えていいと思ってはいるのだけれど、ツナヨシ君や周りがそうさせてくれなくてね」
「老いるにはまだ早いと思いますが?」
島一つを治める領主と対等に話しているペンギンに感心してしまう。それからやっぱりペンギンは『すごい』んだと思ってしまって、シャチは何となく言葉を飲み込んだ。
領主の老人が顔を上げて船長を見る。
「貴方の船への襲撃の件に関し、島の治安を預かる身として謝罪いたします。この島であのようなことが起こったことが、私も残念でなりません」
「……襲撃は未遂だった。だがオレのクルーが怪我をしているんだ。謝罪するというのなら治療の為にコチラの設備を貸してもらいたい」
「喜んで。……ガナッシュ」
後ろに控えていたメッシュの男が、一度お辞儀をしてから船長を屋敷の中へと促した。船長がベポとバンダナを筆頭にクルーを呼び寄せて屋敷へと入っていく。
シャチもそれを追いかけて一緒に行こうと思ったが、ふとペンギンが動いていない事に気付いて足を止めた。
海面へと着水、沈没した飛行船を見に行くという救援に来た二人と別れ、シャチ達はツナヨシに促される形で領主の屋敷へと向かった。バイザクはペンギンがベポから受け取って、横抱きに抱えている。そうしていれば寝ている少女を運んでいるようにしか見えなくて、それを見下ろすペンギンの表情も優しげで、ああやっぱりペンギンがバイザクの『お父さん』なんだなと思った。
屋敷の門の前にはバンダナ達がクローム達と立っている。船長やシャチに気付いて手を振る姿は何も問題無さそうだと思ったものの、近付くとバンダナがヤケに怪我をしている事に気付いた。
「お前さんたち無事だったかい?」
「バンダナこそ何があったの!?」
「あー、こりゃ何でもないよ。ちょっと噛み付かれただけだから」
そう言って笑いこそすれ、包帯だらけの腕や顔に船長はいい顔をしていない。バイザクを抱いているペンギンは何かに気付いたのか困った様な顔をしていた。
ペンギンには心当たりがあるらしい。顔を背けて何かを呟いており、横目で船長がそれを見た。シャチがそれに気付いてペンギンへ尋ねようとした時、門を潜って老人が出てくる。
「ハートの海賊団船長、トラファルガー・ローさんですな?」
優しいおじいさんといった感じのその老人の後ろへは、おじいさんと同じくらいかもう少し若いくらいの男性が揃っていた。
「そうだが……アンタは?」
「船長。この人がこの島の現領主だぁ」
「シルビ君も、久しぶりだね」
ペンギンへ向かって優しい笑みを浮かべる老人に、ペンギンが向き直る。
「お久しぶりです九代目。ご壮健で何よりです」
「そろそろ引退も考えていいと思ってはいるのだけれど、ツナヨシ君や周りがそうさせてくれなくてね」
「老いるにはまだ早いと思いますが?」
島一つを治める領主と対等に話しているペンギンに感心してしまう。それからやっぱりペンギンは『すごい』んだと思ってしまって、シャチは何となく言葉を飲み込んだ。
領主の老人が顔を上げて船長を見る。
「貴方の船への襲撃の件に関し、島の治安を預かる身として謝罪いたします。この島であのようなことが起こったことが、私も残念でなりません」
「……襲撃は未遂だった。だがオレのクルーが怪我をしているんだ。謝罪するというのなら治療の為にコチラの設備を貸してもらいたい」
「喜んで。……ガナッシュ」
後ろに控えていたメッシュの男が、一度お辞儀をしてから船長を屋敷の中へと促した。船長がベポとバンダナを筆頭にクルーを呼び寄せて屋敷へと入っていく。
シャチもそれを追いかけて一緒に行こうと思ったが、ふとペンギンが動いていない事に気付いて足を止めた。