故郷の話
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
シャチ視点
「大っきい! 何メートルですか!?」
「約十メートルだ」
「白クマだ! 始めて見た! おばあちゃん白クマ!」
「白クマでゴメンナサイ……」
ベポと一緒に来た黒髪の少女がジャンバールに興奮し、子供はベポを見て興奮してベポは何故かへこんでいる。なんだか統率の無い集団になってしまったが、最年長であろう老婆は微笑んで見守っているだけだ。
とりあえずシャチはベポと一緒に来た子は誰だろうと思う。ジャンバールの指先に手を添えて色々と話しかけている少女に、シャチはベポへと耳打ちして尋ねた。
「この子誰?」
「バイザクだよ。昨日友達になったんだ」
メスのクマにしか興味が無いくせに、どうしてこんな可愛い子と仲良くなれるのか。やはりこのモフモフがいいのだろうかと首を傾げようとすると、キャスケットの上に乗っかっていた猫が非難の声を上げる。
「にょおっ!」
「うぁ、ゴメ……って、なんで猫に謝んなくちゃなんないんだよ!」
「おにいさんノリツッコミ?」
「なんでチェリーニはそんな言葉知ってんの!?」
大分ジャンバールとシャチに慣れたのか、最初の老婆の後ろへ隠れていた姿は何処へやらで、子供は甲高い声で笑った。
ジャンバールの手を観察していた少女が振り返る。
「ベポの知り合いですか?」
「同じ船のクルーだよ。シャチとジャンバール!」
「シャチ……さっき言ってた」
「あー! あー! バイザク言わないで!」
バイザクの声を遮るようにベポが大声を出した。その顔が毛に覆われていても分かるほどに赤くなっている。
これは何か彼女へ、自分には聞かれたく無いようなことを話したのかと、シャチはベポの首に腕を回した。
「ベーポー。何言ったのかな? ん?」
「な、何でもないよー」
「その言い方じゃ悪口言ったんだろ! 友達に浮かれたからって悪口で仲良くなろうとすんなよ!」
「してないってば!」
「シャチ、その辺に……」
「煩いぞキサマら!」
屋敷の中から急に聞こえた怒鳴り声に、子供が小さく悲鳴をあげる。ベポも肩を竦ませるほどの声にシャチが声をしたほうを見れば、数人の男がシャチ達を睨みつけていた。
海賊ほど筋骨粒々で荒々しい雰囲気ではないし、身に着けているものだって高級そうなものばかりだけれど、初対面で睨みつけてくる奴等なんて碌な者じゃない。こちらを不愉快でゴミでも見るような目をしていた。
警戒しながらもジャンバールが代表して謝れば、数人の男に護衛されるように囲まれていた男が鼻を鳴らす。多分あれがリーダー格なのだろう。船長ほどではないが目付きが悪く、根暗っぽい雰囲気をしていた。
「フン、よそ者が我が屋敷で騒ぎ立てやがって……」
「この屋敷は貴方の屋敷ではありません、ミスタ・ヴェスプッチ」
「大っきい! 何メートルですか!?」
「約十メートルだ」
「白クマだ! 始めて見た! おばあちゃん白クマ!」
「白クマでゴメンナサイ……」
ベポと一緒に来た黒髪の少女がジャンバールに興奮し、子供はベポを見て興奮してベポは何故かへこんでいる。なんだか統率の無い集団になってしまったが、最年長であろう老婆は微笑んで見守っているだけだ。
とりあえずシャチはベポと一緒に来た子は誰だろうと思う。ジャンバールの指先に手を添えて色々と話しかけている少女に、シャチはベポへと耳打ちして尋ねた。
「この子誰?」
「バイザクだよ。昨日友達になったんだ」
メスのクマにしか興味が無いくせに、どうしてこんな可愛い子と仲良くなれるのか。やはりこのモフモフがいいのだろうかと首を傾げようとすると、キャスケットの上に乗っかっていた猫が非難の声を上げる。
「にょおっ!」
「うぁ、ゴメ……って、なんで猫に謝んなくちゃなんないんだよ!」
「おにいさんノリツッコミ?」
「なんでチェリーニはそんな言葉知ってんの!?」
大分ジャンバールとシャチに慣れたのか、最初の老婆の後ろへ隠れていた姿は何処へやらで、子供は甲高い声で笑った。
ジャンバールの手を観察していた少女が振り返る。
「ベポの知り合いですか?」
「同じ船のクルーだよ。シャチとジャンバール!」
「シャチ……さっき言ってた」
「あー! あー! バイザク言わないで!」
バイザクの声を遮るようにベポが大声を出した。その顔が毛に覆われていても分かるほどに赤くなっている。
これは何か彼女へ、自分には聞かれたく無いようなことを話したのかと、シャチはベポの首に腕を回した。
「ベーポー。何言ったのかな? ん?」
「な、何でもないよー」
「その言い方じゃ悪口言ったんだろ! 友達に浮かれたからって悪口で仲良くなろうとすんなよ!」
「してないってば!」
「シャチ、その辺に……」
「煩いぞキサマら!」
屋敷の中から急に聞こえた怒鳴り声に、子供が小さく悲鳴をあげる。ベポも肩を竦ませるほどの声にシャチが声をしたほうを見れば、数人の男がシャチ達を睨みつけていた。
海賊ほど筋骨粒々で荒々しい雰囲気ではないし、身に着けているものだって高級そうなものばかりだけれど、初対面で睨みつけてくる奴等なんて碌な者じゃない。こちらを不愉快でゴミでも見るような目をしていた。
警戒しながらもジャンバールが代表して謝れば、数人の男に護衛されるように囲まれていた男が鼻を鳴らす。多分あれがリーダー格なのだろう。船長ほどではないが目付きが悪く、根暗っぽい雰囲気をしていた。
「フン、よそ者が我が屋敷で騒ぎ立てやがって……」
「この屋敷は貴方の屋敷ではありません、ミスタ・ヴェスプッチ」