頂上戦争編
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バンダナ視点
『生きていた麦わらのルフィ!! マリンフォードで新時代への16点鐘』
そんな見出しの新聞が出てから数日。自分達が助けた麦わらのルフィの動向だということもあって、全員が回し読み出来る様に何部か買ったうちの一枚をバンダナは朝食後の食堂で眺める。
まだ完治しきっていないだろうに海軍本部へ現れた『麦わらのルフィ』と、『海峡のジンベエ』。それから生きた伝説『冥王シルバーズ・レイリー』
記事はそこでは留まらず、更にもう一人バンダナも知らなかった人物について記していた。
『約四十年ぶりに現れた『死告シャイタン』』
ハートのクルーは誰も知らなかったどころか、船長でさえ名前を聞いた覚えがあるかないかといったその人物は、記事の注釈によれば『世界政府の宿敵』なのだという。実際に何をしたのかとかは全く書いてなかったが、新聞へ彼の写真が載ることこそが奇跡に近いらしい。
そんな伝説のような相手が写っているというのに、麦わらのルフィを案じて残った筈のペンギンのことは書かれていなかった。
「一体ペンちゃんは何の為に残ったのかねぇ」
「そりゃあ……シャイタンと連絡取る為ぇ?」
「へぇー、オレはてっきり冥王レイリーと離れたくないのかって邪推……ペンちゃん!?」
「何ですか?」
驚きのあまり新聞をグシャグシャに握り締めて向かいの席を見れば、ペンギンが当たり前のように座って航海日誌を確認している。ペンギンが居ない間は船長が書いていたはずのそれを見て、機嫌悪そうに舌打ちしている姿は幻では無さそうだ。
「い、いつ戻ってきたんだい?」
「ほんのついさっきですよ。お陰でまだ朝食食べられてねぇんです」
「……この船、ここ暫く浮上してないんだけど」
「そうですねぇ。燃料的にそろそろ何処かの島に停泊した方が良さそうですねぇ。つか、この日誌全く意味を成してねぇんですけどぉ」
頁を捲ってまた舌打ちをするペンギンに、バンダナは『ああコレ聞いちゃイケナイパターンだ』と早々に思案するのを止める。そうでなくとも機嫌が悪いので、下手に藪を突いて怒られたくは無い。
だから潜っている船へどうやって戻ってきたのかとか、アマゾン・リリーで別れてから今まで何をしていたのかとか、『死告シャイタン』と知り合いなのかとか、そういう事は絶対に聞いてはいけないのだろう。あえて言うのなら、確実にまたペンギンの不思議が増えたらしい。
「っくそ、書き直しさせるか聞いた方が早ぇなぁ。船長のとこに行ってきます」
時計を見て今の時間を確認したペンギンが、日誌を持って立ち上がり食堂を出て行く。出て行く寸前厨房から出てきた料理番もペンギンがいる事に驚いて立ち尽くし、去って行った後にバンダナと目を合わせたので、バンダナは無言で首を振った。
「シャチ達にも、詳しく聞かない方がいいって忠告しとこう」
「そうだね」
数分後、船長室から怒声が響いたので、バンダナはそっと耳を塞いだ。
『生きていた麦わらのルフィ!! マリンフォードで新時代への16点鐘』
そんな見出しの新聞が出てから数日。自分達が助けた麦わらのルフィの動向だということもあって、全員が回し読み出来る様に何部か買ったうちの一枚をバンダナは朝食後の食堂で眺める。
まだ完治しきっていないだろうに海軍本部へ現れた『麦わらのルフィ』と、『海峡のジンベエ』。それから生きた伝説『冥王シルバーズ・レイリー』
記事はそこでは留まらず、更にもう一人バンダナも知らなかった人物について記していた。
『約四十年ぶりに現れた『死告シャイタン』』
ハートのクルーは誰も知らなかったどころか、船長でさえ名前を聞いた覚えがあるかないかといったその人物は、記事の注釈によれば『世界政府の宿敵』なのだという。実際に何をしたのかとかは全く書いてなかったが、新聞へ彼の写真が載ることこそが奇跡に近いらしい。
そんな伝説のような相手が写っているというのに、麦わらのルフィを案じて残った筈のペンギンのことは書かれていなかった。
「一体ペンちゃんは何の為に残ったのかねぇ」
「そりゃあ……シャイタンと連絡取る為ぇ?」
「へぇー、オレはてっきり冥王レイリーと離れたくないのかって邪推……ペンちゃん!?」
「何ですか?」
驚きのあまり新聞をグシャグシャに握り締めて向かいの席を見れば、ペンギンが当たり前のように座って航海日誌を確認している。ペンギンが居ない間は船長が書いていたはずのそれを見て、機嫌悪そうに舌打ちしている姿は幻では無さそうだ。
「い、いつ戻ってきたんだい?」
「ほんのついさっきですよ。お陰でまだ朝食食べられてねぇんです」
「……この船、ここ暫く浮上してないんだけど」
「そうですねぇ。燃料的にそろそろ何処かの島に停泊した方が良さそうですねぇ。つか、この日誌全く意味を成してねぇんですけどぉ」
頁を捲ってまた舌打ちをするペンギンに、バンダナは『ああコレ聞いちゃイケナイパターンだ』と早々に思案するのを止める。そうでなくとも機嫌が悪いので、下手に藪を突いて怒られたくは無い。
だから潜っている船へどうやって戻ってきたのかとか、アマゾン・リリーで別れてから今まで何をしていたのかとか、『死告シャイタン』と知り合いなのかとか、そういう事は絶対に聞いてはいけないのだろう。あえて言うのなら、確実にまたペンギンの不思議が増えたらしい。
「っくそ、書き直しさせるか聞いた方が早ぇなぁ。船長のとこに行ってきます」
時計を見て今の時間を確認したペンギンが、日誌を持って立ち上がり食堂を出て行く。出て行く寸前厨房から出てきた料理番もペンギンがいる事に驚いて立ち尽くし、去って行った後にバンダナと目を合わせたので、バンダナは無言で首を振った。
「シャチ達にも、詳しく聞かない方がいいって忠告しとこう」
「そうだね」
数分後、船長室から怒声が響いたので、バンダナはそっと耳を塞いだ。