頂上戦争編
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夢主視点
ほとぼりが冷めたシャボンディ諸島へ取って返し、買い足りなかった備蓄の補充や、ジャンバールの生活必需品の買い出しへ賞金の掛かっていないクルーを中心に走り回る。シルビは海軍の目の前で偽物とはいえバーソロミュー・クマを倒したので、念の為に船で待機していた。
とはいえ船の中でも出来る事はある。クルー達が買出しと同時に持ち帰ってきた情報を纏めて整理し、人間オークションでの騒動後、ハートの船が潜っている間に何があったのかを把握するといったことだ。
シャボンディ諸島で起こった出来事で一番騒がれていたのは、麦藁の一味の分離。他にもルーキー達がちゃっかりあの騒動で来た海軍とやりあったり、逃げおおせたりといった情報があったが、そちらは特に気にすることは無い。
そんな事よりも気になったのは、『火拳のエース』ことポートガス・D・エースが海軍へ捕まり、『黒ひげティーチ』が七武海に加わったという話。
「……エース」
「元『スペードの海賊団』だっけ? ウチは『ハート』だしトランプみたいだねえ」
「探せば『クローバー』や『ダイヤ』もいるんじゃねぇですかぁ」
「黒ひげのほうは?」
「名付け方が安直だなぁって思う」
ただ本名が『マーシャル・D・ティーチ』らしいので『Dの一族』なのだろうことは分かった。テーブルへ広げたここ数日の新聞では、エースが捕まった事により彼の乗る船の船長である白ひげが動くだろうと書かれている。海軍もそれに真っ向から対峙するつもりで備えているとも。
だが、少しばかり奇妙な話でもある。
「確かに白ひげは自分の船員を大事にする男ですが、それにしちゃ海軍の動きがおかしいですね」
「おかしい?」
「もし白ひげが来なかった場合、彼らは単に一人の賞金首を処刑するだけになる。餌にするにしても少し大袈裟すぎんだろぉ」
「いやでも白ひげなら行くでしょ」
軽く言われてしまえばそれまでだが、何かが引っかかるのも確かで。腕組みをして考え込んでいればシャチが思いついたように言った。
「あ、じゃあ白ひげの血の繋がった息子だとかどうよ? それなら確実に助けに行くんじゃん?」
「バカ、白ひげが幾つん時の子供だよ。火拳はどう見たって二十歳を過ぎたばっかりくらいだろ?」
「そもそも白ひげは『Dの一族』じゃ……違う。『ロジャー』かぁ!」
数年前。この船に乗る前に出会った青年との会話を思い出し、シルビはもう一度海軍の動向を書いている記事を読み返す。それから手近にあった紙に覚えている年表を書き出した。
だがそれでは確実に一年ほど『ズレる』
「……くそっ、二十年前は俺もガキだったってぇのに!」
ほとぼりが冷めたシャボンディ諸島へ取って返し、買い足りなかった備蓄の補充や、ジャンバールの生活必需品の買い出しへ賞金の掛かっていないクルーを中心に走り回る。シルビは海軍の目の前で偽物とはいえバーソロミュー・クマを倒したので、念の為に船で待機していた。
とはいえ船の中でも出来る事はある。クルー達が買出しと同時に持ち帰ってきた情報を纏めて整理し、人間オークションでの騒動後、ハートの船が潜っている間に何があったのかを把握するといったことだ。
シャボンディ諸島で起こった出来事で一番騒がれていたのは、麦藁の一味の分離。他にもルーキー達がちゃっかりあの騒動で来た海軍とやりあったり、逃げおおせたりといった情報があったが、そちらは特に気にすることは無い。
そんな事よりも気になったのは、『火拳のエース』ことポートガス・D・エースが海軍へ捕まり、『黒ひげティーチ』が七武海に加わったという話。
「……エース」
「元『スペードの海賊団』だっけ? ウチは『ハート』だしトランプみたいだねえ」
「探せば『クローバー』や『ダイヤ』もいるんじゃねぇですかぁ」
「黒ひげのほうは?」
「名付け方が安直だなぁって思う」
ただ本名が『マーシャル・D・ティーチ』らしいので『Dの一族』なのだろうことは分かった。テーブルへ広げたここ数日の新聞では、エースが捕まった事により彼の乗る船の船長である白ひげが動くだろうと書かれている。海軍もそれに真っ向から対峙するつもりで備えているとも。
だが、少しばかり奇妙な話でもある。
「確かに白ひげは自分の船員を大事にする男ですが、それにしちゃ海軍の動きがおかしいですね」
「おかしい?」
「もし白ひげが来なかった場合、彼らは単に一人の賞金首を処刑するだけになる。餌にするにしても少し大袈裟すぎんだろぉ」
「いやでも白ひげなら行くでしょ」
軽く言われてしまえばそれまでだが、何かが引っかかるのも確かで。腕組みをして考え込んでいればシャチが思いついたように言った。
「あ、じゃあ白ひげの血の繋がった息子だとかどうよ? それなら確実に助けに行くんじゃん?」
「バカ、白ひげが幾つん時の子供だよ。火拳はどう見たって二十歳を過ぎたばっかりくらいだろ?」
「そもそも白ひげは『Dの一族』じゃ……違う。『ロジャー』かぁ!」
数年前。この船に乗る前に出会った青年との会話を思い出し、シルビはもう一度海軍の動向を書いている記事を読み返す。それから手近にあった紙に覚えている年表を書き出した。
だがそれでは確実に一年ほど『ズレる』
「……くそっ、二十年前は俺もガキだったってぇのに!」