原作前日常編2
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夢主視点
換金が終わるのを待っている間にバンダナから連絡があって、レミは船に戻ってきたものの買った物は知らない奴に盗まれたらしい。ぶつかられて転んだらしいが大した怪我はしていないと聞いて安心したものの、女の子の服を盗んでどうするのだろうかと思った。
おそらくそういう物も換金して金にするのだろう。変態にだって売れるだろうし、意外と何でも売れる世の中だ。
「思ってたより治安が悪いのかもなぁ」
「そうだな。大通り見ただけじゃそうでも無さそうだったのに」
小電伝虫を撫でながら呟けばワカメから返事が返ってきた。安全なのは大通りだけなのかとも思ったが、レミがやられたのも大通りだ。
店員に換金が終わった事を告げられ、思ったより高額になった新しい財産を待っていたクルーで手分けして持ち帰る。船への道を歩き出したクルーの殿で、シルビはワカメと一緒にわざとゆっくり歩きながらシルビ達の後で換金の順番を待っていた男達の様子を観察した。
思った以上に直ぐに終わった換金のその額に、男達が何事かを叫んでいる。それからシルビ達を追ってくるのにわざと気付かない振りをして歩き続けた。
「おいお前ら! オレたちの財宝を盗んだだろ!」
話しかけられてやっと足を止める。
「変な言い掛かりは止めて欲しいなぁ。あんた等の財宝を盗まなくても俺らは元々アンタ等より多い質草を持っていってたんだぜぇ? 盗む必要がねぇだろぉ?」
「うるせえ! ゴブレットや金貨が無くなってんだよ!」
「そもそも俺達はアンタ等と違って、アンタ等の荷物に一度たりとも触れてねぇよ。盗む機会も何もあったもんじゃねぇ。無くなったモンはどっかに忘れてきたとかじゃねぇの?」
「忘れるワケねえだろ! アレはテメェ等の荷物から……ぁ」
「オレ達の荷物から、なに?」
ワカメがわざとらしくニッコリと問い掛けた。男達は悔しげにシルビ達を睨んでくるが、何所吹く風だ。
だって彼らにはちゃんと『シルビ達から盗んだ』記憶があろうと、逆に『シルビ達が荷物に触った』記憶は存在しない。物的証拠はシルビが無くしてしまった。
よって、盗んだ証拠も盗み返された証拠も存在しない。記憶だけでは証拠にするには心許なかった。
このまま激昂して乱闘騒ぎになるだろうかと注意深く窺っていたが、男達は諦めたのかスゴスゴと戻っていく。せこい真似をする小悪党達には、乱闘へ持ち込む勇気は無かったらしい。
一応警戒しつつ船へ戻ると、レミが別れる前には着けていなかったシュシュで髪をまとめていた。シャチへ貰ったらしい。
換金が終わるのを待っている間にバンダナから連絡があって、レミは船に戻ってきたものの買った物は知らない奴に盗まれたらしい。ぶつかられて転んだらしいが大した怪我はしていないと聞いて安心したものの、女の子の服を盗んでどうするのだろうかと思った。
おそらくそういう物も換金して金にするのだろう。変態にだって売れるだろうし、意外と何でも売れる世の中だ。
「思ってたより治安が悪いのかもなぁ」
「そうだな。大通り見ただけじゃそうでも無さそうだったのに」
小電伝虫を撫でながら呟けばワカメから返事が返ってきた。安全なのは大通りだけなのかとも思ったが、レミがやられたのも大通りだ。
店員に換金が終わった事を告げられ、思ったより高額になった新しい財産を待っていたクルーで手分けして持ち帰る。船への道を歩き出したクルーの殿で、シルビはワカメと一緒にわざとゆっくり歩きながらシルビ達の後で換金の順番を待っていた男達の様子を観察した。
思った以上に直ぐに終わった換金のその額に、男達が何事かを叫んでいる。それからシルビ達を追ってくるのにわざと気付かない振りをして歩き続けた。
「おいお前ら! オレたちの財宝を盗んだだろ!」
話しかけられてやっと足を止める。
「変な言い掛かりは止めて欲しいなぁ。あんた等の財宝を盗まなくても俺らは元々アンタ等より多い質草を持っていってたんだぜぇ? 盗む必要がねぇだろぉ?」
「うるせえ! ゴブレットや金貨が無くなってんだよ!」
「そもそも俺達はアンタ等と違って、アンタ等の荷物に一度たりとも触れてねぇよ。盗む機会も何もあったもんじゃねぇ。無くなったモンはどっかに忘れてきたとかじゃねぇの?」
「忘れるワケねえだろ! アレはテメェ等の荷物から……ぁ」
「オレ達の荷物から、なに?」
ワカメがわざとらしくニッコリと問い掛けた。男達は悔しげにシルビ達を睨んでくるが、何所吹く風だ。
だって彼らにはちゃんと『シルビ達から盗んだ』記憶があろうと、逆に『シルビ達が荷物に触った』記憶は存在しない。物的証拠はシルビが無くしてしまった。
よって、盗んだ証拠も盗み返された証拠も存在しない。記憶だけでは証拠にするには心許なかった。
このまま激昂して乱闘騒ぎになるだろうかと注意深く窺っていたが、男達は諦めたのかスゴスゴと戻っていく。せこい真似をする小悪党達には、乱闘へ持ち込む勇気は無かったらしい。
一応警戒しつつ船へ戻ると、レミが別れる前には着けていなかったシュシュで髪をまとめていた。シャチへ貰ったらしい。