原作前日常編2
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夢主視点
「シルビさんは『ペンギン』に成り代わったんですか?」
『ペンギン』って誰だ、と言うのが率直な感想だった。
再三言うがレミの世界にはこの世界を舞台にした漫画があるらしい。『ハートの海賊団』を知っていたのはその漫画を読んだことがあるからだろう。レミの様子からしてハートの海賊団ないし船長や、『ペンギン』と呼ばれているシルビが『主人公』の漫画では無いようだが、それにしたって『成り代わり』とは嫌な言葉である。
「あ、いや、きっとここも『改変世界』なんですね」
「……まぁ少なからずそうだろうなぁ」
慌てた様子でそんなフォローを入れてきたレミに、君がこれから改変するんだ、とは言わなかった。おそらく漫画の中で『ペンギン』というキャラクターが居て、それはシルビと似ても似つかないとか、そういう事だろう。
シルビがペンギンと呼ばれるようになった事で、この世界で本来ペンギンと呼ばれる筈だった者が呼ばれなくなったかもしれないが、正直自分が会った事の無い相手の心配までするつもりは無い。ましてやレミに言われるまで知らなかった存在だ。流石にそれを気にする程にまで博愛主義ではなかった。
「とりあえず、俺はこの船じゃ『ペンギン』って呼ばれてるから、君もシルビじゃなくてペンギンって呼んでくれぇ」
「分かりました。あー、と、トラファルガーさんは何て呼んだ方が怒られませんかね?」
「船長でいいよ。少なくとも俺はそう呼んでるし」
「シルビ……ペンギンさんに敬う相手がいるって変な感じですね」
「そうかぁ?」
一応シルビだって、今までの人生にも敬う相手の一人や二人はいたのだが。
「少なくとも、兄さんは敬ってるぜぇ?」
「それは敬ってるんじゃなくて慕ってるんじゃないですか?」
「……なるほどぉ?」
潜水艦へ乗っている間の注意事項を説明しながら雑談していると、部屋のドアがノックされた。バンダナが顔を覗かせる。
「ペンちゃん、その子が持ってた木の棒、乾いたっぽいから持って来たよ」
「あたしの木の棒! ありがとうございます!」
レミが座っていたベッドから立ち上がりバンダナへ駆け寄るのに、そういえばシャチに頼んで取ってきて貰ってたんだと思い出す。レミが目を覚ましてからはずっとレミに付きっ切りだったので忘れていた。
後でシャチには礼を言わなければならないだろう。この辺の海は確か海王類がいた筈だし、そんな海へ飛び込ませたのはシルビだ。
「女の子は華があっていいねぇ。おっさんはバンダナってんだ。よろしくな?」
「よ、よろしくお願いします! レミです!」
「はは、かわいいかわいい」
「……バンダナさん、一応言っておきますがそれでもその子シャチと同じくらいですからね?」
「そりゃ……いや、女はこれからだよ」
レミの身体を、特に胸を見て言うバンダナはちょっと大人気ないと思う。
「シルビさんは『ペンギン』に成り代わったんですか?」
『ペンギン』って誰だ、と言うのが率直な感想だった。
再三言うがレミの世界にはこの世界を舞台にした漫画があるらしい。『ハートの海賊団』を知っていたのはその漫画を読んだことがあるからだろう。レミの様子からしてハートの海賊団ないし船長や、『ペンギン』と呼ばれているシルビが『主人公』の漫画では無いようだが、それにしたって『成り代わり』とは嫌な言葉である。
「あ、いや、きっとここも『改変世界』なんですね」
「……まぁ少なからずそうだろうなぁ」
慌てた様子でそんなフォローを入れてきたレミに、君がこれから改変するんだ、とは言わなかった。おそらく漫画の中で『ペンギン』というキャラクターが居て、それはシルビと似ても似つかないとか、そういう事だろう。
シルビがペンギンと呼ばれるようになった事で、この世界で本来ペンギンと呼ばれる筈だった者が呼ばれなくなったかもしれないが、正直自分が会った事の無い相手の心配までするつもりは無い。ましてやレミに言われるまで知らなかった存在だ。流石にそれを気にする程にまで博愛主義ではなかった。
「とりあえず、俺はこの船じゃ『ペンギン』って呼ばれてるから、君もシルビじゃなくてペンギンって呼んでくれぇ」
「分かりました。あー、と、トラファルガーさんは何て呼んだ方が怒られませんかね?」
「船長でいいよ。少なくとも俺はそう呼んでるし」
「シルビ……ペンギンさんに敬う相手がいるって変な感じですね」
「そうかぁ?」
一応シルビだって、今までの人生にも敬う相手の一人や二人はいたのだが。
「少なくとも、兄さんは敬ってるぜぇ?」
「それは敬ってるんじゃなくて慕ってるんじゃないですか?」
「……なるほどぉ?」
潜水艦へ乗っている間の注意事項を説明しながら雑談していると、部屋のドアがノックされた。バンダナが顔を覗かせる。
「ペンちゃん、その子が持ってた木の棒、乾いたっぽいから持って来たよ」
「あたしの木の棒! ありがとうございます!」
レミが座っていたベッドから立ち上がりバンダナへ駆け寄るのに、そういえばシャチに頼んで取ってきて貰ってたんだと思い出す。レミが目を覚ましてからはずっとレミに付きっ切りだったので忘れていた。
後でシャチには礼を言わなければならないだろう。この辺の海は確か海王類がいた筈だし、そんな海へ飛び込ませたのはシルビだ。
「女の子は華があっていいねぇ。おっさんはバンダナってんだ。よろしくな?」
「よ、よろしくお願いします! レミです!」
「はは、かわいいかわいい」
「……バンダナさん、一応言っておきますがそれでもその子シャチと同じくらいですからね?」
「そりゃ……いや、女はこれからだよ」
レミの身体を、特に胸を見て言うバンダナはちょっと大人気ないと思う。