【瑞獣】
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夢主視点
鬼灯が四徹目に入って可哀想! なんて連絡を桃太郎のお供だったシロから貰ったものの、アマネにはどうしてやればいいのかも見当が付かない。休めといって休む相手ならアマネの元へまでそんな話は来なかっただろうし、休もうとしない相手にアマネが言ったところで何かが変わるとも思えなかった。
「どうでもいいんじゃねぇの? 仕事が一段落すりゃあの子だって休むだろぉ」
「休めればいいですけどね」
乾燥させた葉を粉状にしながら桃太郎は言う。皮肉のように聞こえたのは、普段アマネが頻繁に開店休業状態で昼寝をしているからか。とはいえ依頼された薬は期日までにちゃんと作るし、客が来なくて暇なのも事実だ。桃太郎へ薬学を教えるにしたって一気に詰め込ませる必要は無い。
まぁ、アマネにも地獄の裁判制度が面倒な仕事ばかりであろう事は理解出来る。毎日毎日代わり映えの少ない亡者の罪状や人生を確認し、天国と地獄に振り分けていく仕事だ。それも何百何千年と続けていればマンネリ以外の何物でもないだろう。
だがそれを選んだのは鬼灯だ。
「俺が行ったって何も出来ねぇよ。落ち着いたら滋養強壮に聞く漢方の一包みでもあげに行きゃぁいい」
「白澤さまって、結構薄情ですね」
「……はぁ?」
思わず作業の手を止めて桃太郎を振り返る。
「俺の何処が薄情だぁ?」
「だって白澤さま。それじゃまるで鬼灯様が倒れても良いって言ってるようなもんですよ?」
「一度倒れた方が今後の反省に繋がる」
「ホラ、そーいうのトコが薄情だって言ってんです」
桃太郎は振り返りもしない。
「白澤さまはそういうとこありますよね」
ちょっと苛っとした。
アマネは鬼灯のことをちゃんと考えて、忙しく鬼気迫っているであろう今に、わざわざアマネが顔を出しに行く必要はないと判断して発言したつもりだ。決して放っておけと見捨てた訳でもない。その証拠に漢方を持っての見舞いだって提案した。
だのにその考えは桃太郎にとっては『薄情』らしい。
では今すぐ鬼灯の元へでも向かって、四徹目らしい鬼灯へ向けて『寝ろ』とでも声をかければいいのか。鬼灯に余り好かれている訳でもない自分が。
「……分かった」
「へ?」
「今すぐ行って鬼灯に強制睡眠取らせてくる」
勢いに乗ったなら、即断即決即行動だろう。調合途中だった漢方を放置し、とりあえず滋養に良さそうな物をまとめて店を出た。
後ろで桃太郎が何か言っていたが、知るものか。
鬼灯が四徹目に入って可哀想! なんて連絡を桃太郎のお供だったシロから貰ったものの、アマネにはどうしてやればいいのかも見当が付かない。休めといって休む相手ならアマネの元へまでそんな話は来なかっただろうし、休もうとしない相手にアマネが言ったところで何かが変わるとも思えなかった。
「どうでもいいんじゃねぇの? 仕事が一段落すりゃあの子だって休むだろぉ」
「休めればいいですけどね」
乾燥させた葉を粉状にしながら桃太郎は言う。皮肉のように聞こえたのは、普段アマネが頻繁に開店休業状態で昼寝をしているからか。とはいえ依頼された薬は期日までにちゃんと作るし、客が来なくて暇なのも事実だ。桃太郎へ薬学を教えるにしたって一気に詰め込ませる必要は無い。
まぁ、アマネにも地獄の裁判制度が面倒な仕事ばかりであろう事は理解出来る。毎日毎日代わり映えの少ない亡者の罪状や人生を確認し、天国と地獄に振り分けていく仕事だ。それも何百何千年と続けていればマンネリ以外の何物でもないだろう。
だがそれを選んだのは鬼灯だ。
「俺が行ったって何も出来ねぇよ。落ち着いたら滋養強壮に聞く漢方の一包みでもあげに行きゃぁいい」
「白澤さまって、結構薄情ですね」
「……はぁ?」
思わず作業の手を止めて桃太郎を振り返る。
「俺の何処が薄情だぁ?」
「だって白澤さま。それじゃまるで鬼灯様が倒れても良いって言ってるようなもんですよ?」
「一度倒れた方が今後の反省に繋がる」
「ホラ、そーいうのトコが薄情だって言ってんです」
桃太郎は振り返りもしない。
「白澤さまはそういうとこありますよね」
ちょっと苛っとした。
アマネは鬼灯のことをちゃんと考えて、忙しく鬼気迫っているであろう今に、わざわざアマネが顔を出しに行く必要はないと判断して発言したつもりだ。決して放っておけと見捨てた訳でもない。その証拠に漢方を持っての見舞いだって提案した。
だのにその考えは桃太郎にとっては『薄情』らしい。
では今すぐ鬼灯の元へでも向かって、四徹目らしい鬼灯へ向けて『寝ろ』とでも声をかければいいのか。鬼灯に余り好かれている訳でもない自分が。
「……分かった」
「へ?」
「今すぐ行って鬼灯に強制睡眠取らせてくる」
勢いに乗ったなら、即断即決即行動だろう。調合途中だった漢方を放置し、とりあえず滋養に良さそうな物をまとめて店を出た。
後ろで桃太郎が何か言っていたが、知るものか。