天使達の華劇
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自分の学び舎ではないアイクライン校の食堂へ集まったのは、リィがそこの生徒だったからで他意はない。
先日リィ達が行った作戦の結果か、この大学惑星から数名の永久追放者が出た。学生達の精神面的な安全を守る為か、秘密裏に処理されたという事もあってニュースなどにはなっていない。それでも学生間の情報網で誰それが教授を辞めたとあって、それがつい先日聞いた名前であったなら関係ないという者はいないだろう。
結果的に、不徳な教授をまともな教授へ入れ替える事がリィの作戦だったのか。
いずれにせよ、あの教授ではない人物が論文を採点する事になれば良かったのだろうとシルビは思う。最低限それが行われればヴァンツァーが落第する事はなくなるのだから。
そしてそのヴァンツァーは、新しい教授によって論文がAプラスを貰えて満足そうである。とはいえシルビには無表情にしか見えないが、リィやレティシアは苦笑しているので満足しているのだと思うことにした。
「あんたの相棒の具合はどうだ?」
「少し休んだら回復した。後遺症も残らなかったが、つくづく呆れ果てた変態だ」
レティシアの問いに物騒な言葉を返すリィは、自分で立てた計画のくせに、それにルウを使った事が気に食わないらしい。シルビとレティシアがデュラントをけしかけた後の事は、シルビは関わっていない為よく分からないが、ブフナーは囮をしたルウへ薬を持ったのだという。
まぁシルビも、今はいないが『鏡』が薬を盛られたりしたら同じように機嫌を悪くする自信がある。なのでリィを宥めるなんて事もしなかった。
リィへ呼び出しの連絡が掛かり、食堂の外の内線へ向かったリィが暫くして戻ってきて、ヴァンツァーを連れて校舎入口の受付へ向かう。そこへいた老婦人に気付くと、ヴァンツァーはシルビが始めて見る笑顔を浮かべてその老婦人ことブランドン夫人へと近付いていった。
微笑むヴァンツァーはシルビだけではなくリィ達にも驚きの代物だったらしい。年上趣味なのかそうじゃない靡かない異性が好みなんだとレティシアと話している。
「……それって随分贅沢なんじゃねぇ?」
「アンタもそういう女に食傷気味じゃねえの?」
「まぁ、若い子は困るなぁ確かに」
「シルビも一応若いんだぞ?」
「いやいや王妃さん、コイツもう三桁らしいぜ」
「はぁ!?」
何故か盛大に驚かれて、話に夢中になっていた筈のヴァンツァー達までシルビを振り返った。それに何でもないと身振りで示す。
「驚いた。ルーファより年上だとは思ってたけど、ジャスミンたちよりも年上か」
「肉体年齢はちゃんと十五だからなぁ!?」
そこは誤解しないで欲しい。
先日リィ達が行った作戦の結果か、この大学惑星から数名の永久追放者が出た。学生達の精神面的な安全を守る為か、秘密裏に処理されたという事もあってニュースなどにはなっていない。それでも学生間の情報網で誰それが教授を辞めたとあって、それがつい先日聞いた名前であったなら関係ないという者はいないだろう。
結果的に、不徳な教授をまともな教授へ入れ替える事がリィの作戦だったのか。
いずれにせよ、あの教授ではない人物が論文を採点する事になれば良かったのだろうとシルビは思う。最低限それが行われればヴァンツァーが落第する事はなくなるのだから。
そしてそのヴァンツァーは、新しい教授によって論文がAプラスを貰えて満足そうである。とはいえシルビには無表情にしか見えないが、リィやレティシアは苦笑しているので満足しているのだと思うことにした。
「あんたの相棒の具合はどうだ?」
「少し休んだら回復した。後遺症も残らなかったが、つくづく呆れ果てた変態だ」
レティシアの問いに物騒な言葉を返すリィは、自分で立てた計画のくせに、それにルウを使った事が気に食わないらしい。シルビとレティシアがデュラントをけしかけた後の事は、シルビは関わっていない為よく分からないが、ブフナーは囮をしたルウへ薬を持ったのだという。
まぁシルビも、今はいないが『鏡』が薬を盛られたりしたら同じように機嫌を悪くする自信がある。なのでリィを宥めるなんて事もしなかった。
リィへ呼び出しの連絡が掛かり、食堂の外の内線へ向かったリィが暫くして戻ってきて、ヴァンツァーを連れて校舎入口の受付へ向かう。そこへいた老婦人に気付くと、ヴァンツァーはシルビが始めて見る笑顔を浮かべてその老婦人ことブランドン夫人へと近付いていった。
微笑むヴァンツァーはシルビだけではなくリィ達にも驚きの代物だったらしい。年上趣味なのかそうじゃない靡かない異性が好みなんだとレティシアと話している。
「……それって随分贅沢なんじゃねぇ?」
「アンタもそういう女に食傷気味じゃねえの?」
「まぁ、若い子は困るなぁ確かに」
「シルビも一応若いんだぞ?」
「いやいや王妃さん、コイツもう三桁らしいぜ」
「はぁ!?」
何故か盛大に驚かれて、話に夢中になっていた筈のヴァンツァー達までシルビを振り返った。それに何でもないと身振りで示す。
「驚いた。ルーファより年上だとは思ってたけど、ジャスミンたちよりも年上か」
「肉体年齢はちゃんと十五だからなぁ!?」
そこは誤解しないで欲しい。