天使達の華劇
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実弾使用の銃を渡され、シルビは言われるがまま構えて引き金を引く。五十メートルほど離れた木の幹へ固定された的の中心を射抜いた弾に、眺めていたジャスミンがほう、と感心した声をあげた。
「君は右利きか?」
「一応両手で使えますけど、左はナイフを持つための手なので。一本のナイフ以外の武器は右で持つようにしています」
「試しに左で撃ってもらってもいいか?」
銃を左手に持ち帰ると、右で撃ったときよりも素早く構えの姿勢に入り引き金を引く。
的へ弾が吸い込まれていく頃には既にシルビの左手へ銃は無い。
「すいませんが、左手はこの程度で」
「なるほど。よく分かった」
銃の安全装置を掛け、他の銃と一緒に置く。ペーターゼン市から二十キロ程離れた郊外に有る別荘の中庭だ。
シルビがここへ居るのは、ダイアナを通じてジャスミンから、昨今の最新機材の使い方を教えて欲しいと頼まれたからである。
四十年近く眠っていたジャスミンは、その空白の四十年間に進歩した技術を知らない。ケリーも死んでいた空白があるがあちらは五年間と短い上にダイアナがいる為、然程苦労していないらしいが、ジャスミンはそうはいかなかった。
しかしダイアナは五年のブランクを埋める為にケリーを連れ回しているらしいので、ケリーがジャスミンへ教えることは出来ない。なのでジャスミンが生きていた頃も知っており、現代の最新端末の扱いも出来るシルビへ依頼が来たのである。
依頼と言っても、要は話し相手になってくれ程度だ。
シルビだって現在十五歳で『以前』にここで生きていた頃の感覚は、ジャスミンと殆ど変わらない。それなので二人とも居なかった頃の話となればシルビだって記録や伝聞での情報しかないのである。
実際、ジャスミンは最新端末の使い方を幾つかシルビへ尋ねる以外は、全て自分でこなしてしまっていた。
あとは実技だ、と銃器を持ち出されたところで、彼女からしてみればちょっとした好奇心でシルビへ銃を渡したのだろう。
「銃より刃物のほうが得意でして、あまり大した腕じゃねぇでしょう?」
「いや、なかなか素晴らしい腕前だ」
シルビが立っていたところへ立って無造作に銃を構えるジャスミンに、シルビは貴女こそと思った。
正確に的の中心を射抜く腕は、四十年の眠りに着いていたとは到底思えない。
十丁近くあった銃器をジャスミンが次々と撃っていき、シルビがコレが終わったら今度は棒術をやるらしいがそれの相手もしなければいけないのかと考え始めた頃、玄関の方からリィとシェラがやって来た。
「君は右利きか?」
「一応両手で使えますけど、左はナイフを持つための手なので。一本のナイフ以外の武器は右で持つようにしています」
「試しに左で撃ってもらってもいいか?」
銃を左手に持ち帰ると、右で撃ったときよりも素早く構えの姿勢に入り引き金を引く。
的へ弾が吸い込まれていく頃には既にシルビの左手へ銃は無い。
「すいませんが、左手はこの程度で」
「なるほど。よく分かった」
銃の安全装置を掛け、他の銃と一緒に置く。ペーターゼン市から二十キロ程離れた郊外に有る別荘の中庭だ。
シルビがここへ居るのは、ダイアナを通じてジャスミンから、昨今の最新機材の使い方を教えて欲しいと頼まれたからである。
四十年近く眠っていたジャスミンは、その空白の四十年間に進歩した技術を知らない。ケリーも死んでいた空白があるがあちらは五年間と短い上にダイアナがいる為、然程苦労していないらしいが、ジャスミンはそうはいかなかった。
しかしダイアナは五年のブランクを埋める為にケリーを連れ回しているらしいので、ケリーがジャスミンへ教えることは出来ない。なのでジャスミンが生きていた頃も知っており、現代の最新端末の扱いも出来るシルビへ依頼が来たのである。
依頼と言っても、要は話し相手になってくれ程度だ。
シルビだって現在十五歳で『以前』にここで生きていた頃の感覚は、ジャスミンと殆ど変わらない。それなので二人とも居なかった頃の話となればシルビだって記録や伝聞での情報しかないのである。
実際、ジャスミンは最新端末の使い方を幾つかシルビへ尋ねる以外は、全て自分でこなしてしまっていた。
あとは実技だ、と銃器を持ち出されたところで、彼女からしてみればちょっとした好奇心でシルビへ銃を渡したのだろう。
「銃より刃物のほうが得意でして、あまり大した腕じゃねぇでしょう?」
「いや、なかなか素晴らしい腕前だ」
シルビが立っていたところへ立って無造作に銃を構えるジャスミンに、シルビは貴女こそと思った。
正確に的の中心を射抜く腕は、四十年の眠りに着いていたとは到底思えない。
十丁近くあった銃器をジャスミンが次々と撃っていき、シルビがコレが終わったら今度は棒術をやるらしいがそれの相手もしなければいけないのかと考え始めた頃、玄関の方からリィとシェラがやって来た。